用具係を経験した入来が再びユニホームを着るきっかけになったのが、福岡ソフトバンクホークスの監督に就任する工藤公康との縁だった。
2014年12月、ソフトバンクは入来の三軍投手コーチ就任を正式発表。翌2015年から指導者として新しいキャリアをスタートさせた。
ソフトバンクでは三軍・二軍の投手コーチを担当入来のソフトバンクでの指導歴は次のとおり。
- 2015年: 三軍投手コーチ
- 2016年: 二軍投手コーチ
- 2017~2019年: 三軍投手コーチ
三軍は、若手や育成選手が実戦経験を積み、将来の支配下登録や一軍昇格を目指すための重要な育成部門だ。
二軍だけでなく三軍も担当したことは、入来の指導経験を理解するうえで重要である。
ソフトバンクは育成選手の獲得やファーム組織の充実に力を入れてきた球団だ。入来はその環境で、選手の成長段階に応じた指導を経験した。
オリックスでは2021~2023年に投手コーチソフトバンクでの指導経験を経て、2021年からはオリックス・バファローズの投手コーチに就任した。
在籍期間は2021年から2023年までの3年間。
この時期のオリックスは、投手力をチームの強みとしながら、パ・リーグの優勝争いを続けていた。2021年と2022年にはリーグ連覇を達成し、2022年には日本シリーズも制している。
入来はそうしたチームの投手部門で指導経験を重ねた。
ただし、チームの優勝を特定のコーチ個人の成果として評価するのは適切ではない。監督、投手コーチ、選手、トレーナーなど、多くの関係者による総合的な取り組みの結果だからだ。
入来にとって、この3年間はソフトバンクでの育成経験を別の球団でも生かす機会になった。
2024年にDeNAへ復帰2023年10月、DeNAは入来との2024年シーズンのコーチ契約を発表した。
当時の役職は二軍チーフ投手コーチ。オリックスを退団し、約10年ぶりに古巣のベイスターズへ戻る形となった。
日刊スポーツなどの報道では、DeNAの若手投手の育成に、ソフトバンクやオリックスで培った経験を生かすことが期待されていた。
2026年現在は役職名が二軍チーフ投手戦術・育成コーチとなっている。
【指導者としての評判】入来祐作の育成方針とDeNAでの取り組み

入来祐作の指導者としての特徴を知るうえで参考になるのが、2024年9月にSportivaが掲載したインタビューだ。
この取材では、入来本人の指導方針だけでなく、実際に指導を受けた選手の評価も紹介されている。
1.データと現場感覚を組み合わせる入来はデータを軽視する指導者ではない。
インタビューでは、トラックマンなどの計測データを確認し、投手の技術的な課題を把握することにも触れている。
一方で、データを見せて説明するだけでは選手の成長につながらないという考えも持っている。
重要なのは、選手自身が課題を理解し、実際に体を動かし、試行錯誤することだ。
この考え方は、データ分析が進んだ現代のプロ野球において、技術情報を実践に結びつける指導方法として注目できる。
2.選手の気持ちに火をつけるコミュニケーション入来の指導スタイルでもう一つ特徴的なのが、選手とのコミュニケーションだ。
本人はインタビューで、選手が翌日も頑張ろうと思えるような声かけや行動を日々考えていると説明している。
技術指導だけでなく、選手の意欲を引き出すこともコーチの仕事として捉えているわけだ。
また、練習では適度な緊張感を重視している。プロ野球選手として一軍の舞台に立ち続けるためには、日々の練習から高い意識を持つ必要があるという考え方だ。
3.DeNAの若手投手からも名前が挙がる2024年のSportivaの記事では、DeNAの若手投手の成長を取り上げる中で、入来の指導についても紹介されている。
具体的には、次の投手たちの名前が登場する。
- 坂本裕哉
- 中川虎大
- 徳山壮磨
- 京山将弥
記事では、ファームで入来の指導を受けたことが成長につながったという選手側の評価が紹介された。
特に坂本裕哉は、入来の就任後にファームの練習環境が引き締まったことや、データを踏まえながら投球の大切さを教えてもらえる点について肯定的に語っている。
これは、指導者としての評判を考えるうえで具体性のある材料だ。
4.入来祐作の育成実績を評価する際のポイント入来の指導者としての実績を評価する場合、次の3点を分けて考える必要がある。
| 評価項目 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 指導経験 | ソフトバンク、オリックス、DeNAで投手コーチを経験 |
| 指導方針 | データ分析と実践的な練習、コミュニケーションを重視 |
| 選手側の評価 | DeNAの若手投手から指導や練習環境について肯定的な声が紹介されている |
現段階で特定の選手の成績向上をすべて入来個人の功績とすることはできない。しかし、複数球団で育成に携わり、選手からの具体的な評価も報じられていることは、指導者としてのキャリアを考えるうえで重要だ。
5.2026年に期待される役割2026年のDeNAには、若手から実績のある投手まで、多様な投手が所属している。
二軍の投手育成では、単に球速を上げることだけでなく、制球力、変化球の精度、投球フォーム、試合運びなどを総合的に伸ばす必要がある。
入来が担うのは、こうした課題を把握し、選手それぞれの成長段階に合わせて一軍で通用する投手へと導く仕事だ。
今後、指導を受けた選手が一軍でどのような成績を残すかは、入来の育成手腕を評価するうえで注目すべきポイントになる。
【よくある質問】入来祐作の現在に関するFAQ
Q1:入来祐作は2026年現在、どこの球団に所属していますか?
A1:横浜DeNAベイスターズです。2026年シーズンは二軍チーフ投手戦術・育成コーチを務め、背番号は88です。
Q2:入来祐作は巨人時代に何勝しましたか?
A2:巨人時代の通算勝利数は27勝です。特に2001年は13勝4敗、防御率3.71、勝率.765を記録し、最高勝率を獲得しました。
Q3:入来祐作はメジャーリーグでプレーしましたか?
A3:2006年にニューヨーク・メッツと契約し、2007年にはブルージェイズ傘下でもプレーしました。ただし、メジャーリーグの公式戦登板はありません。主な挑戦の舞台はマイナーリーグでした。
Q4:入来祐作が引退後に用具係をしていたのは本当ですか?
A4:本当です。2008年に現役引退した後、横浜・DeNAで打撃投手や用具担当などを経験しました。用具係としての仕事は約5年間にわたります。
Q5:入来祐作はソフトバンクとオリックスでもコーチをしていましたか?
A5:はい。2015~2019年にソフトバンクで三軍・二軍投手コーチなどを担当し、2021~2023年にはオリックスの投手コーチを務めました。
Q6:入来祐作の指導方法の特徴は何ですか?
A6:トラックマンなどのデータを活用した技術指導に加え、選手とのコミュニケーションや実践的な練習、意欲を引き出す声かけを重視している点です。
入来祐作の野球人生は、巨人のドラフト1位投手として始まり、日本ハム、米マイナーへの挑戦、横浜での現役引退を経て、指導者として新しい段階へ進んできた。
特に注目したいのは、引退後に用具係という裏方の仕事を経験したことだ。
その後、ソフトバンクで三軍・二軍の投手コーチを務め、オリックスでも指導経験を重ねた。2024年には古巣DeNAへ復帰し、2026年現在は二軍チーフ投手戦術・育成コーチとして活動している。
【プロの結論】
入来祐作のキャリアを評価する際は、現役時代の通算35勝という数字だけでなく、次の3つの視点が重要になる。
1. 投手としての経験値: 中継ぎ、先発、国内外の異なる環境を経験している。
2. 裏方としての経験値: 用具係を経験し、選手を支える仕事の重要性を理解している。
3. 指導者としての経験値: ソフトバンク、オリックス、DeNAで育成に携わり、データと実践を組み合わせた指導を行っている。
2026年の注目点は、DeNAの若手投手がどれだけ一軍で結果を残せるかだ。
現役時代にマウンドで戦い、引退後には裏方としてチームを支え、今度は指導者として若い選手の成長を後押しする。入来祐作の野球人生は、選手としての成功だけでは測れない、プロ野球に携わり続けるキャリアの一つの形を示している。