東京マラソンの賞金は、2026年大会で大きな注目を集めた。2026年3月1日に開催された東京マラソン2026では、マラソンエリート部門の男女それぞれの優勝賞金が8万ドル(80,000ドル)に設定され、2位は3万ドル、3位は1万5,000ドルとなった。加えて、世界記録更新には20万ドル、大会記録更新には2万ドル、日本記録更新には500万円のボーナスが用意されている。
注目すべきは、2027年大会に向けたさらなる賞金改定だ。東京マラソン財団は2026年6月22日、20回記念大会となる東京マラソン2027の男女エリート優勝賞金を17万ドルに増額すると発表した。これはアボット・ワールドマラソンメジャーズ(AWMM)で最高額となる設定である。車いすマラソンの賞金改定や歴代の賞金推移も含め、2026年11月時点の制度を整理する。
【2026年最新】東京マラソンの優勝賞金は男女各8万ドル!

東京マラソン2026のマラソンエリート部門では、男子・女子それぞれの優勝者に80,000ドルが授与される。日本円での受取額は為替レートによって変わるため、ドル建ての公式金額で把握するのが正確だ。
この賞金制度は、東京マラソン財団が2025年8月1日に公表した2026年大会のエリート募集要項に明記されている。順位賞金は男女共通で、10位までが対象となる。賞金額はいずれも税込みだ。
2026年大会の優勝賞金と順位別の基本構造2026年大会では、優勝者に8万ドル、準優勝者に3万ドルが設定された。3位でも1万5,000ドルを獲得でき、10位まで賞金が支給される仕組みだ。
この制度の特徴は、トップ選手だけでなく、上位10人までを賞金対象としている点にある。世界各国から招待された選手や、厳しい参加基準を突破した国内選手にとって、上位入賞そのものが大きな経済的インセンティブになる。
また、東京マラソン2026はアボット・ワールドマラソンメジャーズ・シリーズXVIIIの大会であり、MGCシリーズ2025-26・G1や、2028年ロサンゼルスオリンピックの日本代表選考にも関係する競技会として開催された。
【順位別賞金一覧】東京マラソン2026の2位・3位から10位までを公開
東京マラソン2026のマラソンエリート部門における順位別賞金は、以下のとおり。男子・女子それぞれに同額が設定されている。
マラソンエリート・車いす部門の賞金と記録ボーナス| 部門・対象 | 順位・条件 | 賞金・ボーナス |
|---|---|---|
| マラソンエリート男女 | 1位 | 80,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 2位 | 30,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 3位 | 15,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 4位 | 7,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 5位 | 5,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 6位 | 4,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 7位 | 3,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 8位 | 2,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 9位 | 1,000ドル |
| マラソンエリート男女 | 10位 | 500ドル |
| マラソン記録ボーナス | 世界記録・男女1位のみ | 200,000ドル |
| マラソン記録ボーナス | 大会記録・男女1位のみ | 20,000ドル |
| マラソン記録ボーナス | 日本記録・男女国内1位のみ | 500万円 |
| 車いすエリート男女 | 1位 | 25,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 2位 | 12,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 3位 | 10,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 4位 | 4,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 5位 | 3,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 6位 | 2,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 7位 | 1,000ドル |
| 車いすエリート男女 | 8位 | 500ドル |
| 車いす記録ボーナス | 世界記録・男女1位のみ | 6,500ドル |
| 車いす記録ボーナス | 大会記録・男女1位のみ | 1,500ドル |
| 車いす記録ボーナス | 日本記録・男女国内1位のみ | 50万円 |
| 車いすスプリットタイムボーナス | 10km地点の対象者1位 | 1,000ドル |
| 車いすスプリットタイムボーナス | 10km地点の対象者2位 | 650ドル |
| 車いすスプリットタイムボーナス | 10km地点の対象者3位 | 300ドル |
| 2027年マラソンエリート男女 | 優勝 | 170,000ドル |
出典:東京マラソン2026エリート募集要項、車いすエリート募集要項、2026年公式プログラムガイドブック、東京マラソン2027公式発表。金額はいずれも税込み。2027年は優勝賞金のみ公表された金額を掲載。
2位は3万ドル、3位は1万5,000ドル2位の賞金は30,000ドルで、3位の15,000ドルと比べても大きな差がある。4位は7,000ドル、5位は5,000ドルと続き、6位から10位までにも賞金が設定されている。
特に注目したいのは、9位でも1,000ドル、10位でも500ドルが支給されることだ。世界トップクラスの選手が集まる大会では、優勝争いだけでなく、賞金対象となる10位以内を巡る競争にも意味がある。
ただし、ここでいう順位は一般参加者全員の総合順位ではなく、マラソンエリート部門の順位を指す。一般ランナーが大会全体で好成績を残しても、このエリート部門の賞金を受け取れるわけではない。
【記録ボーナスの条件】世界記録20万ドル・大会記録2万ドル・日本記録500万円
東京マラソンの賞金制度で特に目を引くのが、順位賞金とは別に設定された記録ボーナスだ。世界記録を更新した場合には20万ドル、大会記録を更新した場合には2万ドルという高額な報奨金が用意されている。
世界記録ボーナス20万ドルは誰でも獲得できるわけではない世界記録更新のボーナスは、男女それぞれの1位のみが対象となる。単に自己ベストを更新しただけでは対象にならず、マラソンの世界記録を更新して優勝することが条件だ。
2026年大会の募集要項では、世界記録ボーナスとして200,000ドルが明記されている。これは通常の優勝賞金80,000ドルとは別に設けられた記録報奨制度であり、東京マラソンが世界最高峰の記録挑戦の舞台を目指していることを示す。
大会記録ボーナス2万ドルの対象条件大会記録ボーナスは20,000ドル。こちらも男女それぞれの1位のみが対象となる。
男子の2026年大会前の大会記録は、ベンソン・キプルトが2024年に樹立した2時間2分16秒。女子はストゥメ・アセファ・ケベデが2024年に記録した2時間15分55秒だった。
東京のコースは記録を狙いやすい高速コースとして知られ、2026年の公式プログラムでも世界記録や大会記録を視野に入れたエリート選手の招待について説明されている。
日本記録ボーナス500万円は国内トップ選手にとって重要日本記録更新のボーナスは500万円。世界記録や大会記録のボーナスとは異なり、男女それぞれの国内1位が対象となる。
ここで重要なのは、国籍と順位の条件だ。日本人選手が総合優勝しなければ獲得できないという意味ではなく、男女それぞれの日本人選手の中で1位となり、日本記録を更新することが対象条件となる。
例えば、日本人選手が海外招待選手に続く順位でフィニッシュした場合でも、国内1位で日本記録を更新すれば、記録ボーナスの対象となり得る。
2026年大会のエリート募集要項では、世界記録20万ドル、大会記録2万ドル、日本記録500万円という3種類の記録ボーナスが明記されている。なお、いずれも順位賞金とは別の条件で設定された報奨金であり、実際の支払いは大会の支払規定に従う。
【車いすマラソン賞金】2026年から大幅改定!優勝2万5,000ドル
東京マラソン2026で見逃せない変更が、車いすマラソンのエリート部門における賞金増額だ。
東京マラソン財団は2025年8月1日、2026年大会から車いすマラソンエリートの順位賞金を引き上げると発表した。海外選手にも賞金額を分かりやすく伝えるため、表示通貨も日本円から米ドルへ変更している。
車いすマラソンの賞金改定前後従来の優勝賞金は200万円だったが、2026年からは25,000ドルとなった。2位は100万円から12,000ドル、3位は70万円から10,000ドルに変更されている。
4位から8位までの賞金も引き上げられ、8位でも500ドルを獲得できる。単なる通貨表示の変更ではなく、東京マラソン財団が公式発表で増額を明言した制度改定だ。
賞金対象となるのは、World Para Athleticsに登録し、国際クラスT53・T54を保持している選手。一般の車いす参加者全員に同じ賞金が適用されるわけではない。
車いす部門にも世界記録・大会記録・日本記録ボーナス車いすエリート部門にも記録ボーナスがある。世界記録更新は6,500ドル、大会記録更新は1,500ドル、日本記録更新は50万円だ。
こちらも男女それぞれの1位のみが対象となり、日本記録については国内1位という条件が付く。
10km地点のスプリットタイムボーナスにも注目車いすマラソンには、フィニッシュ順位とは別に10km地点でのスプリットタイムボーナスが設けられている。
2026年大会では、男子17分46秒、女子20分11秒という基準を上回るペースで10km地点を通過した上位3選手が賞金対象となった。
賞金は1位1,000ドル、2位650ドル、3位300ドル。つまり、単に10km地点を速く通過するだけではなく、設定された基準タイムをクリアする必要がある。
この仕組みはレース序盤から積極的な展開を促し、大会記録の更新を後押しする狙いがある。車いすレースディレクターの副島正純氏も、2026年の公式出場選手発表資料で10km地点のボーナスポイントについて説明している。
【歴代賞金推移】東京マラソンの賞金改定はなぜ進んだのか
東京マラソンの賞金制度は、2026年に突然生まれ変わったわけではない。過去の公式募集要項やメディアガイドを見ると、2023年から2024年にかけての順位賞金は、男女それぞれ優勝1,100万円という水準で推移していた。
2023年・2024年は優勝1,100万円、世界記録3,000万円東京マラソン2023と2024のマラソンエリート部門では、優勝賞金1,100万円、2位400万円、3位200万円という構成だった。
さらに記録ボーナスは、世界記録更新が3,000万円、日本記録更新が500万円、大会記録更新が300万円。2023年と2024年の公式募集要項にも、この金額が記載されている。
2025年大会も順位賞金の基本構成は1位1,100万円、2位400万円、3位200万円という日本円表示だった。
2026年は米ドル表示へ、記録ボーナスも再編2026年大会では、マラソンエリートの賞金表示が米ドルに変更された。優勝賞金は80,000ドル、世界記録ボーナスは200,000ドル、大会記録ボーナスは20,000ドルとなり、日本記録ボーナスは500万円を維持している。
2025年までの日本円表示と2026年のドル表示を単純比較すると、為替レートの影響を無視してしまう。例えば80,000ドルを日本円に換算した金額は、換算時点の為替相場によって変動する。そのため、賞金改定の比較では通貨表示の変更と実際の増額を分けて考える必要がある。
2027年は優勝賞金17万ドルへ!20回記念大会の大型改定さらに大きな転換点となるのが、2027年3月7日に開催予定の東京マラソン2027だ。
東京マラソン財団は2026年6月22日、20回記念大会に向けた取り組みを発表し、マラソンエリート男女の優勝賞金を170,000ドルに増額すると公表した。
2026年の80,000ドルと比較すると、約2.13倍の金額となる。男女それぞれの優勝者に適用される設定で、AWMM史上最高額の優勝賞金として発表された。
なお、2027年の17万ドルは優勝賞金について公表された金額だ。2026年の2位から10位までの賞金額を、そのまま2027年にも適用されると考えるのは早計である。
今回の増額は、東京マラソンが単に国内有数の市民マラソンにとどまらず、世界のトップ選手を引きつける国際的な競技大会として競争力を高めようとしていることを示している。
【エリート部門と世界大会を比較】賞金を受け取れる選手の条件とは?
東京マラソンの賞金を調べる際に、最も誤解されやすいのがエリート部門と一般参加部門の違いだ。
一般参加ランナーは優勝してもエリート賞金の対象外2026年の募集要項では、マラソンエリート部門の男女1位から10位までが賞金対象とされている。つまり、一般参加枠や準エリート枠で出走したランナーが、一般参加者の中で上位になったとしても、エリート部門の賞金を受け取れるわけではない。
2026年のエリート参加資格は、基本的に次の条件で構成されていた。
- 2025年度の日本陸上競技連盟登録競技者であること。
- 2026年3月1日時点で19歳以上であること。
- 2022年3月1日以降の公認競技会で所定の記録を達成していること。
- 主催者または日本陸上競技連盟から推薦・招待された選手も対象となること。
公認記録の基準は、男子がマラソン2時間18分以内、ハーフマラソン1時間1分30秒以内、10,000m28分15秒以内。女子はマラソン2時間45分以内、ハーフマラソン1時間11分以内、10,000m32分以内だった。
このように、エリート部門は厳しい競技実績を前提とした枠組みである。一般ランナー向けの参加制度とは、賞金の対象条件そのものが異なる。
ワールドマラソンメジャーズの2026年優勝賞金を比較東京マラソンの賞金水準を理解するには、世界の主要大会との比較も欠かせない。
2026年の男子・女子オープン部門の優勝賞金を比較すると、ボストンマラソンが15万ドル、シカゴマラソンとニューヨークシティマラソンがそれぞれ10万ドル。東京マラソンは8万ドルだった。
一方、ロンドンマラソンは5万5,000ドル、ベルリンマラソンは3万ユーロ(約3万3,000ドル)という水準だった。これらは2026年の大会賞金を比較したランニング専門メディアLetsRunの報道に基づく。
この比較では、2026年時点の東京マラソンはボストン、シカゴ、ニューヨークに次ぐ水準に位置する。2027年に17万ドルへ増額されれば、これらの大会を上回る優勝賞金となる。
ボストンマラソンの公式資料でも、オープン部門の優勝賞金は15万ドルと公表されており、東京マラソンの2027年の設定が国際的に見ても大きな意味を持つことが分かる。
賞金改定の背景にある国際競争力と選手強化賞金の増額には、世界トップ選手を招待するための競争力強化という側面がある。
マラソンのトップ選手は年間を通じて複数の国際大会に出場する。大会選択では賞金だけでなく、コースの特性、気候、記録更新の可能性、競技スケジュール、シリーズランキングなどが総合的に判断される。
東京マラソンは、世界記録や大会記録のボーナスを設定することで、選手が単に優勝を目指すだけでなく、記録更新にも挑戦する環境を整えてきた。
2027年の17万ドルへの増額は、その戦略をさらに強めるものだ。20回記念大会という節目に、賞金面でも世界最高水準を打ち出したことは、東京マラソンの国際的な存在感を高める材料になる。
【東京マラソン賞金に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:東京マラソン2026の優勝賞金はいくらですか?
A1:マラソンエリート部門の男子・女子それぞれ80,000ドルです。2位は30,000ドル、3位は15,000ドルで、10位まで賞金が設定されています。
Q2:東京マラソン2026の世界記録ボーナスはいくらですか?
A2:世界記録を更新して優勝した選手を対象に、200,000ドルのボーナスが設定されています。大会記録ボーナスは20,000ドル、日本記録ボーナスは500万円です。いずれも対象順位や記録更新の条件があります。
Q3:東京マラソン2027の優勝賞金は17万ドルですか?
A3:はい。東京マラソン財団が2026年6月22日に発表した内容によると、2027年大会のマラソンエリート男女それぞれの優勝賞金は170,000ドルです。AWMM最高額として設定されています。
Q4:一般参加者や市民ランナーにも賞金はありますか?
A4:マラソンエリート部門の順位賞金は一般参加者には適用されません。賞金を獲得するには、所定の条件を満たしてエリート部門に出場する必要があります。
Q5:車いすマラソンの優勝賞金はいくらですか?
A5:2026年大会の車いすエリート部門では、男女それぞれの優勝賞金が25,000ドルです。対象はWorld Para Athleticsに登録し、国際クラスT53・T54を保持する選手です。
【プロの結論】東京マラソンの賞金は2027年に新時代へ
東京マラソンの賞金制度を理解するうえで、押さえておきたい要点は3つある。
第一に、2026年大会のマラソンエリート男女の優勝賞金は各8万ドルであり、2位3万ドル、3位1万5,000ドルと、10位まで順位賞金が用意されていること。
第二に、世界記録20万ドル、大会記録2万ドル、日本記録500万円という記録ボーナスが存在すること。特に世界記録ボーナスは優勝者限定であり、単なる自己ベスト更新とは異なる厳しい条件が設けられている。
第三に、2027年大会では男女優勝賞金が17万ドルに増額されることだ。2026年の約2.13倍という大幅な引き上げは、東京マラソンが世界のトップ選手を集めるための本格的な競争に踏み出したことを示している。
また、車いすエリート部門でも2026年から賞金が増額され、世界記録や大会記録、10km地点のスプリットタイムに対する報奨制度が設けられている。マラソンだけでなく、車いす競技の国際的な競争力向上にも目を向けたい。
東京マラソンの賞金を比較するときは、必ずマラソンエリートと一般参加、車いすエリート、順位賞金と記録ボーナスを区別することが大切だ。2027年の17万ドルという新たな基準によって、東京マラソンが世界の主要大会の中でどのような存在感を示すのか、今後の賞金制度とトップ選手の動向に注目したい。
主な取材・確認資料
- 東京マラソン財団「東京マラソン2026 エリート募集要項」および公式プログラムガイドブック。
- 東京マラソン財団「東京マラソン2026 車いすエリート募集要項」。
- 東京マラソン財団「東京マラソン2027に関するお知らせ」(2026年6月22日)。
- 東京マラソン2023・2024の公式賞金資料。
- LetsRun「Tokyo Marathon to more than double 1st place prize to $170k in 2027」。