株式会社ヤクルト本社は、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」を中心に、食品・飲料、化粧品、医薬品、研究開発など幅広い事業を展開する日本の大手企業です。1935年に乳酸菌飲料の販売を開始し、現在では日本を含む40の国と地域に販売網を広げています。世界で約8万人のヤクルトレディが活動する独自の宅配システムも、同社を支える大きな特徴です。
一方、2026年3月期は連結売上高・営業利益ともに前期を下回り、収益力の回復が課題になっています。加えて、2026年10月には公式ホームページへの不正アクセスによって約4万件の個人情報漏えいが確認されました。11月には2027年3月期第2四半期決算の発表も予定されています。会社の基本情報から創業の背景、最新業績、株価、情報セキュリティ問題まで、経営の全体像を整理します。
【会社概要】株式会社ヤクルト本社は何をしている企業なのか?

株式会社ヤクルト本社は、乳酸菌研究を事業の出発点とする食品メーカーです。一般消費者には「ヤクルト」や「Yakult1000」のメーカーとして知られていますが、実際には化粧品、医薬品、国際事業、研究開発など複数の事業領域を持っています。
企業理念は、生命科学の追究を基盤として世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献することです。その根底にあるのが、創業者の代田稔が提唱した「代田イズム」です。
株式会社ヤクルト本社の基本情報- 正式名称:株式会社ヤクルト本社
- 英文名称:Yakult Honsha Co., Ltd.
- 創業:1935年
- 設立:1955年4月9日
- 本社所在地:東京都港区海岸1丁目10番30号
- 資本金:311億1,765万円
- 決算期:3月末日
- 証券コード:2267
- 上場市場:東京証券取引所プライム市場
- 代表取締役社長:成田裕
- 単体従業員数:2,912人(2026年3月31日現在)
特に注意したいのは、創業年と会社設立年が異なる点です。ヤクルトという事業の歴史は1935年に始まりましたが、現在の事業を統括する株式会社ヤクルト本社が設立されたのは1955年です。
つまり、1935年は商品の販売開始、1955年は企業組織としての設立を意味します。この違いを理解すると、ヤクルトの企業沿革が分かりやすくなります。
【創業理由と沿革】代田稔の研究から世界的ブランドへ成長した経緯
ヤクルトの歴史を語るうえで欠かせない人物が、医学博士の代田稔(1899~1982年)です。
代田は京都帝国大学医学部で微生物の研究に取り組み、1930年に乳酸菌の強化培養に成功しました。この研究から生まれたのが、現在のヤクルト製品の基盤となる「乳酸菌 シロタ株」です。
創業の原点は予防医学と健腸長寿代田稔が目指したのは、病気になってから治療するだけではなく、病気にかかりにくい身体づくりを日常生活から支えることでした。
その考え方には、次の3つの柱があります。
- 予防医学:病気を未然に防ぐことを重視する。
- 健腸長寿:腸を丈夫にすることが健康で長生きすることにつながるという考え方。
- 誰もが手に入れられる健康:有用な乳酸菌を含む飲料を、できるだけ多くの人が利用できる価格で提供する。
こうした理念が「代田イズム」と呼ばれ、現在の研究開発、商品開発、販売活動にも受け継がれています。
ヤクルト本社の歴史を年表で整理研究成果の商品化から販売組織の拡大、海外進出、事業多角化まで、主な転換点をまとめました。
| 年代 | 出来事 | 企業活動との関係 |
|---|---|---|
| 1930年 | 代田稔が乳酸菌 シロタ株の強化培養に成功 | 研究開発の原点 |
| 1935年 | 福岡市でヤクルトの製造・販売を開始 | 事業の創業 |
| 1955年 | 株式会社ヤクルト本社を設立 | 全国の販売組織を統括 |
| 1963年 | ヤクルト独自の婦人販売店システムを導入 | 宅配販売網の拡大 |
| 1964年 | 台湾ヤクルトが営業開始 | 海外事業の始まり |
| 1969年 | サンケイアトムズの株式を取得 | プロ野球興行事業へ参入 |
| 1971年 | 化粧品の本格販売を開始 | 事業領域の多角化 |
| 1975年 | 医薬品の本格販売を開始 | 医療関連分野へ進出 |
1955年の設立には、全国各地に広がっていた販売組織の事業方針を統一し、ヤクルト企業全体を指導・統括する中心組織をつくるという目的がありました。
1963年のヤクルトレディによる販売システム導入は、その後の事業モデルを決定づける大きな出来事です。商品を小売店に並べるだけではなく、地域の家庭や職場に直接届ける仕組みを構築したことで、継続的な顧客接点を確保しました。
また、1964年の台湾進出をきっかけに海外事業が始まり、1970年代には化粧品や医薬品にも領域を広げています。単一商品のメーカーから、生命科学を基盤とする総合的なヘルスケア企業へ発展してきた過程が見て取れます。
【事業内容と海外展開】乳製品だけではないヤクルト本社の収益構造
ヤクルト本社の事業は、大きく食品・飲料、国際事業、化粧品、研究開発、その他の事業に分けられます。
1. 食品・飲料事業中核となるのは、乳製品乳酸菌飲料や発酵乳などの製造・販売です。
代表的な商品には、次のようなものがあります。
- ヤクルト
- Yakult1000
- Y1000
- ヤクルト400シリーズ
- ミルミル
- ジョア
乳酸菌 シロタ株を活用した商品が中心ですが、清涼飲料なども取り扱っています。毎日継続して飲用する商品を扱うことから、顧客との長期的な関係を築きやすい事業です。
2. 国際事業ヤクルトは1964年の台湾進出以降、アジア・オセアニア、米州、ヨーロッパへと販売地域を広げました。
2026年3月期の企業情報では、海外39の国と地域で事業を展開しています。日本を含めた販売地域は40の国と地域です。
海外事業の特徴は、現地生産・現地販売を基本とする「現地主義」です。各国の食文化や消費者ニーズ、法規制に対応しながら、現地に根差した事業を展開しています。
2026年3月期の地域別売上高を見ると、飲料・食品事業の海外売上高は2,400億2,400万円でした。国内の2,296億400万円を上回っており、海外事業がすでに国内と並ぶ重要な収益基盤になっています。
3. 化粧品事業ヤクルトの化粧品事業は、乳酸菌と肌の研究を組み合わせた独自性が特徴です。
乳酸菌研究から生まれた保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」などを活用し、スキンケア商品を開発しています。
食品事業と化粧品事業は別々に見えますが、微生物や発酵に関する研究成果を美容分野に応用している点で共通しています。
4. 医薬品・研究開発事業同社は医薬品の販売・開発にも取り組んでいます。研究開発では腸内細菌叢、乳酸菌、ビフィズス菌、免疫機能などを研究対象とし、食品・化粧品・医療関連製品への応用を進めています。
2026年3月期の有価証券報告書によると、グループ全体の研究開発費は97億3,300万円でした。
この金額は、ヤクルトが単に知名度のある飲料を販売する企業ではなく、研究成果を継続的に商品化する企業でもあることを示しています。
海外39地域を支えるヤクルトレディの販売網ヤクルト本社の競争力を理解するうえで、ヤクルトレディの存在は欠かせません。
2026年3月期の企業情報では、世界で約8万人のヤクルトレディが活動し、世界全体で毎日約3,800万本の乳製品が飲まれています。
ヤクルトレディによる宅配は、単純な配送サービスとは異なります。地域の家庭や職場を定期的に訪問し、商品の説明や健康情報の提供を行うことで、顧客との対面関係を築いています。
農林水産省に掲載されたヤクルト本社への事業者インタビューでは、ヤクルトレディの多くが歩合制を採用する個人事業主であることも説明されています。グループの従業員数とヤクルトレディの人数は、同じ雇用区分として扱えません。
販売経路は宅配だけではありません。スーパーやコンビニなどの店頭、自動販売機、大手量販店向けの物流など、複数の販売チャネルを組み合わせています。
この多層的な販売網は、海外展開にも応用されており、ヤクルトブランドを各地域に浸透させるための重要な資産となっています。
【2026年最新業績と株価】売上高・営業利益から見る経営状況
2026年11月3日時点で確認できる通期の最新確定決算は、2026年3月期です。決算短信は2026年5月12日に発表されました。
2026年3月期の連結業績2026年3月期の連結業績は、売上高・営業利益ともに前期を下回りました。
- 売上高:4,864億2,500万円(前期比2.7%減)
- 営業利益:451億8,500万円(前期比18.4%減)
- 経常利益:610億8,400万円(前期比19.5%減)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:442億2,800万円(前期比2.9%減)
- 自己資本比率:66.4%
特に注目すべきなのは、売上高の減少率よりも営業利益の減少率が大きいことです。
営業利益率も前期の11.1%から9.3%へ低下しました。売上規模を維持するだけでなく、商品を販売した際にどれだけ利益を確保できるかが課題になっています。
国内事業と海外事業の収益比較地域別の業績を見ると、国内と海外では異なる動きが見られます。
2026年3月期のセグメント別数値は、セグメント間売上高の消去前で表示されています。連結売上高と単純に合算できない点には注意が必要です。
- 国内飲料・食品:売上高2,296億400万円、営業利益276億6,800万円
- 海外飲料・食品:売上高2,400億2,400万円、営業利益363億1,800万円
- その他事業:売上高284億1,200万円、営業利益13億2,300万円
国内事業では競合商品の台頭や物価上昇などが影響し、乳製品・清涼飲料ともに前年を下回る実績となりました。
一方、海外事業は売上高で国内を上回り、営業利益でも大きな存在感を示しています。ただし、地域別では米州やアジア・オセアニアが利益を確保する一方、ヨーロッパは営業損失となっており、すべての海外市場が同じ収益性を持っているわけではありません。
2027年3月期第1四半期の最新動向2027年3月期第1四半期は、2026年7月31日に発表されました。
- 売上高:1,204億6,300万円(前年同期比3.3%増)
- 営業利益:100億8,800万円(前年同期比7.5%減)
- 経常利益:156億4,700万円(前年同期比9.0%減)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:135億9,100万円(前年同期比17.2%増)
売上高は増加しましたが、営業利益と経常利益は減少しています。売上拡大がそのまま本業の利益拡大につながっていない点が重要です。
会社が公表した2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高5,270億円、営業利益440億円、親会社株主に帰属する当期純利益465億円です。
次回の2027年3月期第2四半期決算発表は2026年11月13日に予定されています。11月3日時点では、この発表が次の大きな業績確認ポイントです。
株価・証券コード2267の基本情報ヤクルト本社は東京証券取引所プライム市場に上場しており、証券コードは2267です。業種分類は食料品です。
2026年11月2日の株価終値は2,800円でした。11月3日時点で確認できる直近の取引日データです。
株価を評価する際には、単に商品の知名度やブランド力だけを見るのではなく、次の項目を確認する必要があります。
- 国内乳製品事業の売上高と営業利益の回復
- 海外事業の販売数量と地域別収益性
- 原材料費・物流費などのコスト動向
- 営業利益率とキャッシュフローの改善
- 株主還元や自己株式取得の方針
- 情報セキュリティ問題による企業価値への影響
株価は業績だけでなく市場全体の動きや投資家心理にも左右されます。2,800円という価格は特定日の終値であり、将来の株価や投資成果を保証するものではありません。
【2026年10月の不正アクセス】約4万件の個人情報漏えい問題と会社の対応
2026年10月、ヤクルト本社は公式ホームページへの第三者による不正アクセスを公表しました。
当初は顧客情報への影響を調査中としていましたが、10月30日に発表した第2報で、ホームページを通じて取得した個人情報の一部が外部に漏えいしたことを確認したと発表しています。
不正アクセス発覚から公表までの経緯- 2026年10月26日19時:公式ホームページへの不正アクセスを確認したとして第1報を掲載。
- 2026年10月26日:被害拡大防止のためホームページの機能を停止。
- 2026年10月30日:第2報を発表し、約4万件の個人情報漏えいを確認したと公表。
- 2026年11月3日時点:詳細な調査を継続。対象件数や対象期間の詳細は順次公表するとしている。
会社が公表した対象情報は、主に次の4つの区分です。
- 一般のお問い合わせ利用者:氏名、性別、年齢層、住所、電話番号、メールアドレス、お問い合わせ内容。
- 給食サイト「たのしい給食」の会員:氏名、業態、勤務先、所属部署、勤務先住所、電話番号、メールアドレス、暗号化された登録パスワードなど。
- 報道関係者向けお問い合わせ利用者:氏名、職業、媒体名、会社名、部署、電話番号、メールアドレス、お問い合わせ内容など。
- 問い合わせ対応を担当した社員:氏名。
特に注意したいのは、給食サイトの会員情報に暗号化された登録パスワードが含まれていたことです。暗号化された情報であっても、利用者側がパスワードの使い回しをしている場合は、他サービスへの影響にも注意する必要があります。
クレジットカード情報や銀行口座情報も漏れたのか?この点について、ヤクルト本社は、同社ホームページではクレジットカード情報および銀行口座情報を預かっていないと説明しています。
したがって、今回の公表内容から、クレジットカード番号や銀行口座番号が漏えいしたと判断することはできません。
一方、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどは、フィッシングメールや不審な電話に悪用される可能性がある情報です。会社も、懸賞当選、配送連絡、返金案内などを装う不審な電話・メール・SMSに注意するよう呼びかけています。
ヤクルト本社が実施している対応会社は被害拡大防止のためホームページの機能を停止し、詳細な調査を継続しています。また、個人情報保護委員会への第一報と警察への相談を行ったと発表しました。
対象となる利用者には、準備が整い次第連絡するとしています。11月3日時点で確認できる最新の公式発表は10月30日の第2報であり、最終的な漏えい件数や対象期間などの詳細は引き続き確認が必要です。
問い合わせ先として案内されているヤクルトお客さま相談センターは、電話番号0120-11-8960、受付時間は平日10時から16時までです。
今回の問題は、公式ホームページを通じて取得した個人情報に関するセキュリティ事故です。乳製品の製造工程や商品の品質問題として発表されたものではありません。ただし、顧客との信頼関係を重要な経営資産としてきた企業にとって、個人情報の管理体制と再発防止策は今後の重要な評価対象になります。
【採用・平均年収・研究開発】ヤクルト本社の社員データと将来性
ヤクルト本社への就職や転職を検討する人にとって、平均年収、従業員数、平均勤続年数は重要な判断材料です。
2026年3月期の従業員数と平均年収2026年3月期の有価証券報告書によると、提出会社単体の従業員数は2,912人です。連結従業員数は29,618人となっています。
- 単体従業員数:2,912人
- 連結従業員数:29,618人
- 平均年齢:41.7歳
- 平均勤続年数:17.7年
- 平均年間給与:854万9,009円
平均年間給与には賞与と基準外賃金が含まれています。
ここで重要なのは、平均年収854万9,009円が連結グループ全体の平均ではなく、株式会社ヤクルト本社単体の従業員を対象とした数字であることです。
連結従業員数29,618人には、国内外の製造・販売会社などの従業員が含まれます。就職活動で年収を比較するときは、本社採用とグループ会社採用を区別する必要があります。
平均勤続年数17.7年が示すもの平均勤続年数は17.7年で、比較的長い水準です。平均年齢も41.7歳となっており、一定の経験を積んだ従業員が組織を支えていることがうかがえます。
ただし、平均年齢や平均勤続年数だけで職場環境の良し悪しを判断することはできません。配属先、職種、評価制度、働き方、転勤の有無なども確認する必要があります。
また、ヤクルトレディは本社の一般社員とは異なる契約形態で活動する人が多いため、同社の有価証券報告書に記載された平均給与を、そのままヤクルトレディの収入と解釈することはできません。
Yakult1000と乳酸菌 シロタ株の研究開発ヤクルト本社の研究開発を象徴する商品の一つが「Yakult1000」です。
Yakult1000は、100mlの1本に乳酸菌 シロタ株を1,000億個含む乳製品乳酸菌飲料です。機能性表示食品として販売されており、一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレス緩和や、睡眠の質の向上に関する機能が表示されています。
ここで押さえておきたいのは、Yakult1000は医薬品ではなく、機能性表示食品であることです。
機能性表示食品は、事業者が科学的根拠に基づいて機能性を届け出る制度であり、特定保健用食品とは異なります。製品の機能性や安全性について国が個別に審査・評価した医薬品という意味ではありません。
ヤクルトの研究開発は、商品販売のためだけに行われているわけではありません。腸内細菌叢と健康、免疫機能、微生物の働き、食品素材の応用など、基礎研究から商品化まで幅広く取り組んでいます。
2026年3月期の有価証券報告書では、乳酸菌 シロタ株に関する免疫応答、腸内環境、高齢者の健康などの研究成果も紹介されています。
こうした研究の蓄積は、他社が簡単には再現できない技術的な強みです。一方、研究成果を安定した商品需要や利益につなげられるかどうかが、今後の経営成果を左右します。
【プロの結論】ヤクルト本社の強みと今後の経営課題をどう評価するか
ヤクルト本社の企業価値を考えるとき、単純に「有名な乳酸菌飲料メーカー」という理解では不十分です。
同社の競争力は、研究開発、ブランド、販売網、海外事業の4つが組み合わさっている点にあります。
強み1:研究開発とブランドを結び付けた事業モデル1930年に培養に成功した乳酸菌 シロタ株を起点に、90年以上にわたって研究と商品開発を続けてきました。研究成果を商品として販売し、さらに販売で得た資金を次の研究へ投じる循環を構築しています。
強み2:海外事業が国内事業を上回る収益基盤海外飲料・食品事業の売上高は国内を上回り、営業利益でも大きな比重を占めています。人口規模や食生活が異なる市場に対応する販売ノウハウは、今後の成長余地につながります。
強み3:ヤクルトレディによる独自の顧客接点地域に密着した宅配システムは、スーパーやコンビニの店頭販売とは異なる顧客接点を生み出します。継続訪問による信頼関係は、商品を長期的に利用してもらううえで重要な資産です。
課題1:国内市場の販売回復2026年3月期は国内飲料・食品事業の売上高と営業利益が減少しました。競合商品や物価上昇による消費者の購買行動の変化に対応しながら、ブランド価値を維持する必要があります。
課題2:売上高の拡大と利益率の改善2027年3月期第1四半期は増収だった一方、営業利益は減少しました。売上数量の拡大だけでなく、価格設定、原材料調達、物流、生産効率などを含めた収益構造の改善が問われています。
課題3:情報セキュリティと顧客信頼の回復約4万件の個人情報漏えいは、企業のデジタル管理体制を見直す契機となる問題です。調査結果の説明、対象者への連絡、再発防止策、情報管理体制の強化が、今後の信頼回復に直結します。
総合的に見ると、ヤクルト本社は海外事業と研究開発に競争力を持つ一方、国内収益の回復と情報管理体制の強化という課題を抱えています。今後の業績を見る際には、売上高だけでなく営業利益率、国内外の事業別利益、情報セキュリティ対応を合わせて確認が必要です。
【株式会社ヤクルト本社に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:株式会社ヤクルト本社はいつ創業・設立された会社ですか?
A1:事業の創業は1935年です。代田稔が乳酸菌 シロタ株を含む飲料「ヤクルト」の製造・販売を福岡市で開始しました。株式会社ヤクルト本社の設立日は1955年4月9日です。
Q2:ヤクルト本社の2026年3月期の売上高と営業利益はいくらですか?
A2:連結売上高は4,864億2,500万円、営業利益は451億8,500万円です。前期比では売上高が2.7%減、営業利益が18.4%減となりました。
Q3:ヤクルト本社の証券コードと株価はいくらですか?
A3:証券コードは2267です。2026年11月2日の終値は2,800円でした。株価は日々変動するため、取引前には最新の市場情報を確認してください。
Q4:ヤクルト本社の平均年収はいくらですか?
A4:2026年3月期の有価証券報告書による平均年間給与は854万9,009円です。これは本社単体の従業員を対象とした数字で、連結グループ全体の平均年収ではありません。
Q5:ヤクルトは海外の何カ国で販売されていますか?
A5:海外39の国と地域で事業を展開しています。日本を含めると40の国と地域です。
Q6:2026年10月の個人情報漏えいでは何が流出しましたか?
A6:問い合わせフォーム利用者や「たのしい給食」の会員などに関する個人情報の一部です。会社は約4万件の漏えいを確認したと発表しました。クレジットカード情報と銀行口座情報はホームページで預かっていないと説明しています。
Q7:ヤクルト本社の次の決算発表はいつですか?
A7:2027年3月期第2四半期の決算発表は、2026年11月13日に予定されています。
株式会社ヤクルト本社は、代田稔の乳酸菌研究から始まり、1935年の創業以来、食品・飲料を中心に化粧品、医薬品、研究開発、海外事業へと活動領域を広げてきました。
2026年3月期は連結売上高4,864億円、営業利益452億円となり、前期比で減収減益でした。海外事業が国内を上回る売上基盤を形成している一方、国内事業の回復や利益率の改善が今後の重要な経営課題です。
また、2026年10月に公表された約4万件の個人情報漏えい問題は、長年築いてきた顧客との信頼関係に関わる重大な課題です。今後は調査の進展と再発防止策の実効性が問われます。
ヤクルト本社の将来性を判断するなら、次の5点を継続的に確認が必要です。
- 国内飲料・食品事業の売上高と営業利益が回復するか。
- 海外39の国と地域で安定した販売成長を維持できるか。
- Yakult1000など研究開発を生かした商品の収益性が高まるか。
- 営業利益率とキャッシュフローが改善するか。
- 2026年10月の情報漏えい問題について、透明性のある調査報告と再発防止策を実現できるか。
90年以上のブランドと研究開発力、世界規模の販売網はヤクルト本社の大きな財産です。その強みを持続的な利益成長につなげられるか。そして、情報管理への信頼を取り戻せるか。2026年11月13日の決算発表は、今後の経営を見極める重要な節目になります。
主な根拠資料・照合先
- 会社概要・沿革・事業展開:ヤクルト本社公式資料
- 2026年3月期決算短信・セグメント情報:ヤクルト本社IR
- 2027年3月期第1四半期決算:2026年7月31日公表資料
- 個人情報漏えい:ヤクルト本社2026年10月30日公式第2報
- 従業員・平均給与・研究開発:2026年3月期有価証券報告書
- 株価:2026年11月2日取引データ