2026年大会の日本代表は、グループFを2位で通過した後、決勝トーナメント最初の試合となるラウンド32でブラジルと対戦した。
試合会場はアメリカのヒューストン・スタジアム。現地時間の2026年6月29日に行われた一戦は、ブラジルが2-1で勝利した。
日本は前半29分に佐野海舟のゴールで先制。5度目となるワールドカップ決勝トーナメントでの勝利に期待が集まったが、後半に2失点し、逆転を許した。
日本代表の2026年大会最終成績- グループF:2位
- グループステージ:1勝2分け0敗
- 勝ち点:5
- 得点:7
- 失点:3
- 決勝トーナメント:ラウンド32敗退
- 最終結果:ベスト16進出ならず
日本サッカー協会(JFA)の公式記録でも、ブラジル戦はラウンド32として登録されている。FIFAの大会結果でも、日本は決勝トーナメント初戦で敗退したチームとして記録されている。
ここで注意したいのは、2026年大会の決勝トーナメントは48チーム制への拡大に伴い、従来のラウンド16から始まる形式ではなくなったことだ。
つまり、日本が敗れたラウンド32は、決勝トーナメントの最初の段階に当たる。日本は32チームが残る段階まで進んだものの、そこから16チームに絞られる次のステージには進めなかった。
【グループF全試合】オランダ戦のドローからチュニジア戦の4得点まで

日本代表が決勝トーナメントに進出できた背景には、グループFでの安定した戦いがあった。
対戦相手はオランダ、チュニジア、スウェーデンの3か国。特に初戦のオランダ戦では、2度リードを許しながら追いつく粘りを見せた。
1試合目:日本対オランダは2-2の引き分け2026年6月14日・現地時間/ダラス
初戦の相手は、グループFで最も警戒されていたオランダだった。
日本は後半5分にフィルジル・ファン・ダイクのゴールで先制を許したが、後半12分に中村敬斗が同点弾を記録。
その後、クライセンシオ・サマーフィルに再び得点されて1-2となったものの、後半42分に鎌田大地がゴールを決め、2-2で試合を終えた。
2度のビハインドを追いついたことは、チームにとって大きな意味を持った。森保一監督も、強豪オランダを相手に最後まで戦い抜いた選手たちの姿勢を評価している。
2試合目:日本対チュニジアは4-0の快勝2026年6月20日・現地時間/モンテレイ
第2戦では日本が攻撃力を発揮した。
前半4分、鎌田大地が先制点を決めると、31分には上田綺世が追加点を獲得。後半も攻撃の手を緩めず、69分に伊東純也、83分に再び上田が得点した。
結果は日本4-0チュニジア。
JFAの試合報告によると、この4得点は日本代表がワールドカップ本大会で記録した1試合最多得点となった。それまでの最多記録は、2010年南アフリカ大会のデンマーク戦で記録した3得点だった。
この勝利によって日本は勝ち点を4に伸ばし、最終戦を有利な状況で迎えることになった。
3試合目:日本対スウェーデンは1-12026年6月25日・現地時間/ダラス
グループステージ最終戦の相手はスウェーデンだった。
日本は後半11分、堂安律のパスを起点に前田大然がゴールを決めて先制した。しかし、後半17分にアンソニー・エランガの得点で追いつかれ、そのまま1-1で引き分けた。
スウェーデンは終盤にも攻勢を強めたが、鈴木彩艶が好セーブを見せ、日本は追加失点を防いだ。
この引き分けによって日本は勝ち点5を獲得。グループFを2位で終え、ラウンド32進出を確定させた。
グループF最終順位一覧日本サッカー協会の大会結果に基づく最終順位は以下の通り。
日本は3試合で無敗。得点7、失点3という成績を残し、オランダに次ぐ2位でグループを突破した。
この結果からも分かるように、日本のグループステージ敗退が決勝トーナメント進出を阻んだわけではない。課題が表面化したのは、ブラジルとの一発勝負だった。
【日本対ブラジル1-2】佐野海舟の先制からマルティネッリの決勝ゴールまで
2026年6月29日、ヒューストンで行われたラウンド32のブラジル戦。
日本にとっては、ワールドカップの決勝トーナメントでブラジルを相手に初勝利を狙う重要な試合だった。
試合は前半こそ日本の狙いが機能したものの、後半にブラジルが戦い方を変えたことで流れが変化した。
前半29分:佐野海舟が日本の先制点日本が先制したのは前半29分だった。
中盤でブラジルの横パスを佐野海舟がインターセプト。そのまま中央を前進し、ペナルティーエリア手前から右足で低いシュートを放った。
ボールはゴール隅に決まり、日本が1-0とリードした。
この得点は佐野にとって代表初ゴール。強豪ブラジルを相手に、自らボールを奪ってゴールまで完結させる見事なプレーだった。
JFAの公式試合レポートでも、佐野のインターセプトからシュートまでの流れが先制点の重要な場面として紹介されている。
後半56分:カゼミーロのヘディングで同点後半に入ると、ブラジルは攻撃の組み立てを変更した。
中盤の選手が日本の守備ブロックの間でボールを受けるようになり、サイドからの攻撃やクロスを増やしていった。
日本は自陣深くまで押し込まれ、セカンドボールを回収できない時間帯が続いた。
そして後半11分、右サイドから供給されたクロスにカゼミーロが反応。ファーサイドでヘディングシュートを決め、ブラジルが1-1に追いついた。
日本が前半から警戒していたクロス攻撃によって失点したことは、試合の大きな転換点だった。
後半90+5分:ガブリエウ・マルティネッリが決勝ゴール1-1のまま終盤に入った試合は、延長戦に進む可能性も見え始めていた。
しかし、後半アディショナルタイム5分に状況が変わる。
日本のペナルティーエリア付近でボールを失い、ブラジルが攻撃を継続。最後はガブリエウ・マルティネッリがボールを受けてシュートを放ち、ゴールを決めた。
スコアはブラジル2-1日本。
マルティネッリは途中出場から決勝点を記録し、ブラジルをラウンド16へ導いた。
日本は直後に小川航基を投入して同点を狙ったものの、試合を振り出しに戻すことはできなかった。
ブラジル戦の得点経過| 時間 | 得点者 | スコア |
|---|---|---|
| 前半29分 | 佐野海舟(日本) | 0-1 |
| 後半11分 | カゼミーロ(ブラジル) | 1-1 |
| 後半45+5分 | マルティネッリ(ブラジル) | 2-1 |
スコアはブラジル側を左、日本側を右とした表記。JFA公式記録に基づく。
【敗退の理由を分析】日本代表がブラジルに勝ち切れなかった3つのポイント
日本代表は前半に先制し、ブラジルの攻撃を抑える時間帯も作っていた。それでも最終的には逆転負けとなった。
試合を振り返ると、敗因は単純な個人のミスだけではない。ブラジルの修正力に対し、日本が後半に十分な対応をできなかった点が大きい。
1. ブラジルの後半の戦術変更に対応しきれなかった前半の日本は、守備ブロックをコンパクトに保ち、ボールを奪った後に素早く攻撃へ移る戦い方を徹底した。
この方法は先制点にもつながった。
しかし、ブラジルは後半から中盤の選手の立ち位置を変え、サイドを広く使う攻撃を増やした。
これにより、日本の守備陣は横方向への対応を迫られ、自陣に押し込まれる時間が長くなった。
JFAの試合分析でも、ブラジルが中盤のライン間でスペースを確保し、サイドからクロスを供給するようになったことが記されている。
2. ボールを奪った後の攻撃につなげられなかった守備が成功しても、その後にボールを保持できなければ相手の攻撃は繰り返される。
ブラジル戦の後半、日本はボールを奪った後に前進することが難しくなった。
森保監督も試合後の会見で、守備から攻撃へ移る際の最初のパスや、相手のプレッシャーを回避する動きの質を改善点として挙げている。
これは単なるパスミスの問題ではない。
- ボールを奪った瞬間の味方のサポート
- 相手のプレスを外すポジショニング
- 前方へ運ぶ最初のパスの精度
- 攻撃に移るまでの判断速度
こうした一連のプレーが、世界トップレベルの相手に対してどこまで通用するかが問われた試合だった。
3. シュート数とボール支配率に表れた攻撃機会の差ブラジル戦のスタッツを見ると、両チームの攻撃機会には明確な差があった。
Opta Analystが掲載した試合分析によると、主な数値は以下の通り。
| 試合指標 | ブラジル | 日本 |
|---|---|---|
| ボール支配率 | 約69% | 約31% |
| シュート数 | 19 | 5 |
| 枠内シュート | 7 | 2 |
| 期待得点(xG) | 1.72 | 0.23 |
特に注目したいのはシュート数の差だ。
日本は前半に効率よく先制点を奪ったものの、試合全体では攻撃の機会を十分に作れなかった。
一方のブラジルは19本のシュートを放ち、継続的に日本の守備を脅かしていた。
期待得点(xG)にも大きな差がある。これは単純な決定力の差というより、ゴールに近い位置からシュートを打つ機会をどれだけ作れたかを考える材料になる。
負傷者の影響も無視できなかった森保監督は試合後の会見で、南野拓実や三笘薫を招集できなかったこと、大会中に久保建英が負傷したことについて、チームへの影響を認めた。
ただし、監督は同時に、出場機会を得た選手たちがチームの戦い方を表現し、組織として戦えたことも評価している。
したがって、負傷者の不在だけを敗退理由とするのは適切ではない。
ブラジル戦で明らかになったのは、主力選手の有無にかかわらず、後半の強度が上がった試合でボールを保持し、相手の圧力を外しながら攻撃を継続する能力が必要だということだ。
【森保一監督の評価】2026年大会で見えた日本代表の成長と残された課題
2026年大会の日本代表を率いた監督。グループF突破を果たした一方、ブラジル戦でラウンド32敗退という結果を経験した。
森保一監督にとって、2026年大会は結果と内容の両面で評価が分かれる大会になった。
グループステージではオランダと引き分け、チュニジアに4-0で勝利し、スウェーデンにも引き分けて2位通過を達成した。
一方、決勝トーナメントではブラジルを相手に先制しながら逆転負け。優勝を目指したチームにとって、非常に悔しい結果となった。
監督自身が認めた勝ち切る力の不足試合後の会見で森保監督は、ブラジルとの差について、世界トップ基準に近づいてきているという手応えを示した一方、結果として押し切られる部分には依然として差があると説明した。
また、勝利を逃した責任についても、自身の采配を振り返る姿勢を見せた。
特に重要なのは、守備力だけでは世界の強豪に勝ち切れないという点だ。
日本は前半、組織的な守備と素早いカウンターでブラジルを苦しめた。しかし、相手が攻撃の強度を上げた後に、ボールを保持して試合を落ち着かせることができなかった。
この課題は、森保監督が会見で指摘した攻守の切り替えやプレス回避の質とも一致する。
過去の大会との共通点JFAの公式レポートは、2026年大会の敗退を、決勝トーナメント初戦を突破できなかった5度目の経験として整理している。
日本は過去に2002年、2010年、2018年、2022年の各大会でも決勝トーナメントに進出したが、いずれも最初のノックアウトステージで敗退していた。
2026年大会も、初戦突破という壁を越えられなかった。
ただし、2026年大会では48チーム制となり、最初のノックアウトステージがラウンド32に変更されている。過去の大会と単純に進出ラウンドの数字だけを比較することはできない。
今後の日本代表に必要なこと今回の敗戦から導き出せる改善点は、主に次の3つだ。
1. 強豪の戦術変更への対応力: 試合中に相手が攻撃方法を変えた際、守備陣形と中盤の立ち位置を素早く修正する。
2. 攻撃の継続性: ボールを奪った後に単発のカウンターで終わらず、味方を使って攻撃を継続する。
3. 試合終盤の管理能力: リード時や同点時に、ボール保持と交代策を組み合わせて失点リスクを抑える。
日本には、グループFで示した粘り強さと組織力がある。その強みを世界の強豪とのノックアウトステージでも発揮できるかが、次の大きなテーマになる。
【2026年ワールドカップ決勝トーナメント表】日本の敗退後の行方
2026年大会は、カナダ、メキシコ、アメリカの3か国共催で開催された。大会期間は6月11日から7月19日までで、48か国が参加する104試合の大会となった。
日本代表が進出したのは、決勝トーナメントのラウンド32だった。
大会の流れを日本代表の視点で整理すると、次のようになる。
日本代表の2026年大会トーナメント経過
グループF・2位勝ち点5
1勝2分け・無敗
ラウンド32日本 1-2 ブラジル
2026年6月29日・ヒューストン
日本代表の大会終了
ブラジルは日本戦に勝利してラウンド16へ進出したが、その後ノルウェーに1-2で敗れている。
この結果からも、2026年大会の決勝トーナメントは、従来以上に多くの試合を勝ち抜かなければ優勝に届かない構造だったことが分かる。
日本は最初の一戦で敗れたため、その先のラウンド16、準々決勝、準決勝へ進む機会を得られなかった。
【ワールドカップ決勝トーナメント日本】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ワールドカップで日本代表は何回戦まで進みましたか?
A1:グループFを2位で突破し、決勝トーナメントのラウンド32まで進みました。ブラジルに1-2で敗れ、ベスト16進出を逃しています。
Q2:日本対ブラジルの試合結果と得点者は?
A2:ブラジルが2-1で勝利しました。日本は前半29分に佐野海舟が先制。ブラジルは後半56分にカゼミーロ、90+5分にガブリエウ・マルティネッリが得点しました。
Q3:日本代表のグループF最終順位は何位でしたか?
A3:2位です。オランダが勝ち点7で1位、日本が勝ち点5で2位、スウェーデンが勝ち点4で3位、チュニジアが勝ち点0で4位でした。
Q4:日本はグループステージで何勝しましたか?
A4:1勝2分けで無敗でした。オランダと2-2、チュニジアに4-0、スウェーデンと1-1という結果です。
Q5:佐野海舟のブラジル戦のゴールは何分でしたか?
A5:前半29分です。中盤で相手のパスをインターセプトし、自ら前進してペナルティーエリア手前からシュートを決めました。
Q6:日本代表がブラジルに敗れた最大の理由は何ですか?
A6:後半のブラジルの戦術変更に対応しきれず、守備に追われる時間が長くなったことが大きな要因です。ボールを奪った後の攻撃の継続や、相手のプレッシャーを回避する能力にも課題が残りました。
Q7:森保一監督は2026年大会後も日本代表の監督を続けますか?
A7:ブラジル戦後の会見では、自身の去就について「まだ何も決まっていない」と説明しています。敗退直後の時点で続投が確定していたわけではありません。
2026年FIFAワールドカップで、日本代表はグループFを1勝2分けの無敗で突破した。
オランダとの2-2、チュニジアとの4-0、スウェーデンとの1-1という結果は、チームの組織力と攻撃力を示すものだった。
しかし、決勝トーナメントのラウンド32ではブラジルに1-2で逆転負け。佐野海舟の先制ゴールで勝利に近づいたものの、カゼミーロの同点弾とマルティネッリの決勝ゴールによって大会を終えた。
今回の敗退で浮き彫りになったのは、強豪国を相手に守り切るだけでなく、相手の攻撃が強まった局面でもボールを保持し、攻守の主導権を取り戻す能力の必要性だ。
日本はグループステージで確かな成長を示した一方、世界のトップクラスを相手に最後まで勝ち切る力には課題を残した。
2026年大会の日本代表はベスト16に届かなかった。しかし、世界一を目指すために何を積み上げるべきかを明確にした大会でもあった。