「首都直下地震はいつ起きるのか」「2026年中に発生する可能性はあるのか」――東京や神奈川、埼玉、千葉に暮らす人にとって、首都直下地震は決して他人事ではない。政府の地震調査研究推進本部は、南関東地域の直下で発生するM7クラスの地震について、今後30年以内の発生確率を70%程度と評価している。ただし、これは2026年や特定の年月日に地震が発生するという予言ではない。
加えて、2025年12月19日には中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキンググループが新たな被害想定を公表。都心南部直下地震では最大約1万8,000人の死者、約40万棟の建物全壊・焼失、約83兆円の経済的被害が推計された。2026年6月12日には政府の対策基本計画も改定されている。最新の公的データを基に、発生時期を予測できない理由から被害の実態、家庭で実践できる防災対策まで整理する。
【首都直下地震はいつ起きる?】2026年時点で分かっている発生確率と予測の限界

首都直下地震がいつ発生するのかという疑問に対する答えは、2026年11月現在も「具体的な日時は分からない」というものだ。
一方、将来の発生可能性については、地震調査研究推進本部が公表する長期評価によって一定の目安が示されている。重要なのは、発生日の予測と長期的な発生確率の評価を混同しないことだ。
南関東のM7クラスは今後30年以内に70%程度地震調査研究推進本部の「相模トラフ沿いの地震活動の長期評価(第二版)」によると、南関東地域の直下で発生するプレートの沈み込みに伴うM7程度の地震について、今後30年以内の発生確率は70%程度とされている。
対象となる地震の規模はM6.7~M7.3程度。これは東京23区の直下だけを対象とした数字ではなく、南関東地域の評価対象領域内で発生する地震をまとめて評価したものだ。
この評価の背景には、過去の地震活動がある。地震本部の説明では、元禄関東地震から大正関東地震までの220年間に、対象地域でM7程度の地震が8回発生した記録が評価に用いられている。平均発生間隔は約27.5年と推定されている。
つまり、70%という数字は、過去の地震発生履歴などを基礎にした長期的な統計評価であり、特定の年に発生する確率を示したものではない。
70%は「2026年に起きる確率」ではないここで注意したいのが、30年以内という期間の読み方だ。
例えば、2026年から数えて30年間という期間は、2026年の1年間だけを意味しない。2026年から2056年ごろまでの長期的な時間幅を対象にした評価である。
したがって、「70%だから2026年中に発生する可能性が70%ある」「残り30%だから当面は安全」といった解釈はいずれも誤りだ。
また、70%は東京都内の特定の住所に対する発生確率でもない。南関東の広い評価対象領域におけるM7程度の地震についての数字であり、個々の住宅が震度6強以上に見舞われる確率とは別の指標である。
2026年1月には長期評価の確率値も更新地震調査研究推進本部は2026年1月14日、長期評価による地震発生確率値の更新を公表した。算定基準日は2026年1月1日で、時間の経過に伴って確率が変化するモデルを採用している評価について再計算が実施されている。
ただし、これは毎年すべての地震の発生確率が大幅に上昇するという意味ではない。地震本部も、1年間の経過による変化は小さく、四捨五入によって従来と同じ表記になる場合が多いと説明している。
南関東のM7クラスについては、地震本部が示す現在の評価でも30年以内70%程度という数字が基本的な目安となっている。
【なぜ発生日を予測できない?】首都直下地震の震源域と70%の仕組み
「30年以内に70%」という数字が公表されているにもかかわらず、具体的な発生日が分からないのはなぜなのか。
その理由は、南関東の地下構造が複雑であることと、地震の発生メカニズムを日時まで限定できるほど解明できていないことにある。
南関東の地下では複数のプレートが沈み込んでいる南関東の地下には、複数のプレートが関係する複雑な構造がある。
相模トラフ周辺では、フィリピン海プレートが陸側のプレートの下に沈み込んでいる。また、そのさらに下には東側から太平洋プレートが沈み込む構造がある。
プレートが沈み込む場所では、プレート同士の固着や変形によって地下にひずみが蓄積する。そのひずみが解放されることで地震が発生する。
ただし、どの場所で、どの程度のひずみが、いつ限界に達するのかを正確に把握することはできない。
このため、首都直下地震の震源域は東京23区内の一点に限定されているわけではない。東京、神奈川、埼玉、千葉を中心とする南関東とその周辺の広い範囲で、異なるタイプの地震が発生する可能性がある。
70%の評価と都心南部直下地震は同じものではないここは特に誤解が多いポイントだ。
南関東のM7クラスの発生確率70%と、2025年の政府被害想定で使われた「都心南部直下地震」は、同じ意味ではない。
70%は広域的な地震活動の長期評価である。一方、都心南部直下地震は、首都中枢機能への影響や発生可能性などを考慮して、国が具体的な防災対策を検討するために設定した想定地震だ。
2025年12月19日公表の被害想定資料でも、今回想定した都心南部直下地震が次に必ず発生するわけではないと明記されている。
気象庁も日時と場所を限定した地震予知は困難と説明気象庁によると、地震予知とは、発生する時期・場所・規模の3要素を精度よく限定して予測することを指す。
例えば「1週間以内に東京直下でM6~7の地震が発生する」といった具体的な予測については、現在の科学的知見では高い確度で実現することが難しい。
そのため、SNSなどで「2026年○月○日に首都直下地震が発生する」「特定の日に東京が危険になる」といった情報が拡散しても、科学的根拠のある公式予測として受け取るべきではない。
防災情報を判断するときは、気象庁、地震調査研究推進本部、政府の防災情報など、発信元が明確な情報を確認することが大切だ。
【2025年12月公表の最新被害想定】死者1万8,000人・建物被害40万棟の衝撃
首都直下地震の危険性を考えるうえで、発生確率と同じくらい重要なのが、実際に発生した場合の被害規模だ。
中央防災会議の首都直下地震対策検討ワーキンググループは、2025年12月19日に新たな被害想定を公表した。これは2013年12月に公表された従来の想定から、人口や建築物、ライフラインの状況、近年の地震被害に関する知見などを反映して見直したものだ。
都心南部直下地震の主な被害想定被害が最大となる条件の一つである冬の夕方、風速8m/sの場合、主な推計結果は次のとおりとなっている。
| 被害項目 | 2025年12月の想定 | 内容 |
|---|---|---|
| 地震の規模 | M7.3 | 都心南部直下地震 |
| 死者数 | 最大約1万8,000人 | 倒壊・火災などによる直接的な被害 |
| 建物被害 | 約40万2,000棟 | 全壊・焼失の合計 |
| 地震火災による死者 | 約1万2,000人 | 冬・夕方、風速8m/sの場合 |
| 避難者 | 最大約480万人 | 避難所や避難生活への対応が必要 |
| 帰宅困難者 | 約840万人 | 公共交通機関の停止などによる影響 |
| 経済的被害 | 約83兆円 | 資産被害と経済活動への影響 |
特に注目すべきなのは、死者数約1万8,000人のうち、約1万2,000人が地震火災によるものと推計されている点だ。建物倒壊などによる死者は約5,300人とされており、冬の夕方に発生する火災が大きな被害要因になっている。
また、災害関連死については、東日本大震災や令和6年能登半島地震などの実績を基に、約1万6,000~4万1,000人という別途の推計も示されている。これは地震直後の直接的な死者数とは異なり、負傷の悪化や避難生活中の身体的負担などによる死亡を対象としたものだ。
2013年の想定から被害はどう変わった?今回の想定では、以前の想定と比較して、建物の耐震化や火災対策の進展が被害の減少に寄与したことも確認されている。
政府の報告書によると、建物の耐震化などによって、揺れによる全壊棟数は約6万3,000棟、約36%減少した。
加えて、ライフスタイルの変化に伴う出火率の低下や感震ブレーカーの普及などにより、冬の夕方・風速8m/sという条件では、地震火災による焼失棟数も約14万4,000棟、約34%減少したとされる。
つまり、新しい被害想定の数字が以前より小さくなったことは、地震そのものの危険性が低下したことを意味しない。防災対策の進展と、推計方法や基礎データの見直しが反映された結果だ。
揺れだけでなく停電・断水・物流停止にも注意首都直下地震の被害は、建物の倒壊や火災だけにとどまらない。
2025年の想定では、被災直後の停電は約1,600万軒、断水人口は最大約1,400万人と推計されている。固定電話・インターネットの不通回線数も約760万回線に上る。
加えて、電力供給力の低下が長期化すると、通信、上下水道、鉄道など、電力に依存するインフラにも影響が及ぶ。
自宅の建物が倒壊を免れたとしても、水や電気が使えない、トイレが利用できない、食料品が届かないという問題が発生する可能性がある。首都直下地震では、発災直後だけでなく、その後の生活をどう維持するかも大きな課題となる。
【都心南部直下地震の想定震度】東京・神奈川・埼玉・千葉はどこまで揺れる?
首都直下地震という言葉から、東京23区だけが大きな被害を受けるイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、政府の想定は東京圏全体に及んでいる。
震度7や震度6強が想定される地域もある都心南部直下地震の震度分布では、震源に近い地域を中心に震度7や震度6強の揺れが想定されている。
東京都、神奈川県、千葉県の東京湾沿岸部などでは、震度7から震度5強までの揺れが分布する想定となっている。埼玉県南部などにも強い揺れが想定される地域がある。
ただし、県全体が同じ震度になるわけではない。震源からの距離、地盤の性質、建物の構造などによって実際の揺れや被害は変わる。
震度とマグニチュードは別の指標ここで覚えておきたいのが、マグニチュードと震度の違いだ。
- マグニチュード:地震そのものの規模や放出されるエネルギーの大きさを表す。
- 震度:ある地点で観測される揺れの強さを表す。
同じM7クラスの地震でも、震源の深さや場所によって、各地域で観測される震度は異なる。
また、同じ震度6強でも、地盤や建物の耐震性能によって被害の状況は変わる。そのため、単純に「東京都だから危険」「埼玉県だから安全」と判断することはできない。
自宅周辺の危険度は住所単位で確認する実際に自分の生活圏でどの程度の揺れが想定されるのかを知るには、国や自治体が公開している地震ハザードマップを確認することが有効だ。
特に確認したいのは次の項目である。
- 想定される最大震度
- 地盤の揺れやすさ
- 液状化の可能性
- 木造住宅密集地域や延焼危険性
- 土砂災害や河川氾濫などの複合災害リスク
- 避難場所と避難経路
地震の揺れだけでなく、火災や液状化、避難経路の安全性まで確認することで、実際の生活に即した防災計画を立てやすくなる。
【2026年6月に政府対策を改定】今後10年間で死者・建物被害を半減以上へ
2025年12月の被害想定公表を受け、政府は2026年6月12日、「首都直下地震緊急対策推進基本計画」を変更した。
この改定は、単に被害の規模を公表するだけでなく、国、自治体、企業、地域、個人がそれぞれ何を実行するべきかを具体化したものだ。
189個の具体目標を設定新たな基本計画では、都心南部直下地震で想定される死者数と建築物の全壊・焼失棟数を、それぞれ今後10年間で半減以上させることを目標に掲げている。
その達成に向けて、189個の具体的な目標が設定された。
主な対策の柱は次の4つだ。
- 首都中枢機能の確保:政治・行政・経済の機能を維持するため、業務継続計画やインフラの多重化を進める。
- 人的・物的被害への対応強化:住宅や施設の耐震化、火災対策、ライフラインの強靱化を進める。
- 災害対応力の強化:避難生活環境の改善、要配慮者への支援、広域応援体制などを整備する。
- 迅速な復興への備え:事前復興計画や生活再建の仕組みを整える。
政府はまた、首都中枢機能の維持が難しくなった場合に備え、一時的な代替拠点の確保についても検討する方針を示している。
2026年の計画で家庭に求められる具体的な対策今回の基本計画で重要なのは、個人や家庭が実施する対策も明確に位置付けられたことだ。
政府が普及を進める対策には、住宅の耐震化、家具の固定、感震ブレーカーの設置、家庭での食料・水の備蓄が含まれる。
特に備蓄については、最低3日分、可能な限り1週間分程度を確保することが推奨されている。
また、マンションについては防災訓練や備蓄資機材の確保、在宅避難を想定した対策も重要になる。
首都圏では、避難所にすべての被災者を収容することが難しくなる可能性がある。建物の安全が確認でき、必要な生活環境を確保できる場合には、自宅で避難生活を続ける選択肢も考えておく必要がある。
【今からできる首都直下地震対策】備蓄・感震ブレーカー・家具固定の実践方法
地震がいつ発生するか分からない以上、防災対策は発生直前に始めるものではない。日常生活の中に取り入れ、無理なく継続できる形にすることが重要だ。
1. 水と食料は最低3日分、できれば1週間分大規模地震では、道路の寸断や物流の停滞によって、スーパーやコンビニに商品が届かなくなる可能性がある。
家庭では、最低3日分、できれば1週間分の水・食料を確保したい。
備蓄を考える際の基本的な目安は次のとおりだ。
- 飲料水:1人1日3リットルを目安に確保する。
- 食料:調理せず食べられる食品や保存食を用意する。
- 簡易トイレ:断水や下水道の使用制限に備える。
- 電源:モバイルバッテリーや乾電池を準備する。
- 情報収集:携帯ラジオなど、スマートフォン以外の手段も確保する。
- 生活用品:常用薬、衛生用品、ウェットティッシュなどを準備する。
水や食料は、災害専用の保存食だけに頼る必要はない。普段食べている食品を少し多めに購入し、古いものから消費して買い足すローリングストックを取り入れると、無理なく備蓄を続けられる。
2. 感震ブレーカーで地震後の火災を防ぐ2025年の被害想定では、地震火災による死者が直接的な死者の大きな割合を占めた。
地震後の火災は、建物の倒壊だけでなく、電気設備や電気製品などが原因となって発生することもある。
そこで有効な対策の一つが感震ブレーカーだ。
感震ブレーカーは、一定以上の揺れを感知した際に電気を自動的に遮断する装置である。地震後に停電から電気が復旧した際などに発生する電気火災のリスクを軽減する役割がある。
設置する際は、自宅の分電盤や電気設備に適合する製品を選び、停電時に必要となる医療機器や防犯設備などへの影響も確認しておきたい。
3. 家具固定と住宅の耐震化を優先する大きな揺れでは、家具の転倒や落下物が負傷の原因になる。
特に寝室や子ども部屋、長時間過ごすリビングは、家具が倒れてこない配置にすることが重要だ。
- 背の高い家具は転倒防止器具で固定する。
- 寝る場所の近くに大型家具を置かない。
- 食器棚や収納棚には扉の開放防止器具を取り付ける。
- テレビやパソコンなどの転倒・落下を防ぐ。
- 避難経路となる廊下や出入口に物を置かない。
加えて、古い住宅では耐震診断を受け、必要に応じて耐震補強を検討したい。
政府の2025年被害想定でも、住宅の耐震化によって建物倒壊や人的被害を減らせる効果が示されている。備蓄品を増やすだけでなく、命を守る建物そのものの安全性を高めることが重要だ。
4. 家族の安否確認と帰宅困難への備え首都直下地震では、約840万人の帰宅困難者が想定されている。
勤務先や学校から自宅までの交通機関が停止すれば、徒歩で帰宅することが難しい場合もある。
そのため、家族間で次の内容を共有しておきたい。
- 災害時の集合場所
- 自宅以外の避難先
- 災害用伝言ダイヤル171の利用方法
- 災害用伝言板やSNSなど複数の安否確認手段
- 勤務先や学校にとどまる場合の連絡方法
また、通勤・通学用のバッグに飲料水、携帯食、充電器、歩きやすい靴などを用意しておくと、外出先で被災した場合にも対応しやすくなる。
【プロの結論】首都直下地震で本当に重要なのは発生日ではなく被害を減らす準備
首都直下地震について考えるとき、どうしても「いつ起きるのか」という疑問に意識が向きやすい。しかし、現時点では発生日を特定することはできず、70%という数字から具体的な発生年を割り出すこともできない。
防災の観点から重要なのは、地震の発生時期を当てることではなく、発生したときに自分と家族が受ける被害をどこまで小さくできるかという視点だ。
2025年の被害想定では、住宅の耐震化や感震ブレーカーの普及によって、過去の想定と比べて建物被害や火災被害が減少したことも示された。これは、適切な防災対策によって被害を減らせることを裏付ける重要な結果である。
防災対策の優先順位は3段階で考える何から手を付けるべきか迷う場合は、次の順番で進めるとよい。
第1段階:命を守る対策。住宅の耐震性を確認し、家具を固定する。火災対策として感震ブレーカーも検討する。
第2段階:発災後の生活を守る対策。水・食料を1週間分に近づけ、簡易トイレ、電源、衛生用品などを用意する。
第3段階:家族や地域で助け合う対策。安否確認方法や避難先を共有し、自治体やマンションの防災訓練にも参加する。
特に、古い住宅に住んでいる人、家具の転倒対策ができていない人、在宅医療や介護が必要な家族がいる世帯は、備蓄品の購入だけでなく、住環境と避難方法の見直しを優先したい。
首都圏に暮らす人にとって、首都直下地震は遠い未来の出来事として扱えるものではない。一方で、過度な恐怖にとらわれ、日常生活を犠牲にする必要もない。
正確な情報を確認し、できる対策から一つずつ実行する。それが、発生日を予測できない大地震に対して、個人や家庭が取れる最も現実的な行動だ。
【首都直下地震はいつ起きる?】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:首都直下地震は2026年中に発生する可能性がありますか?
A1:可能性を否定することはできませんが、2026年中に発生すると予測されているわけではありません。南関東のM7クラスの地震については、今後30年以内に70%程度という長期評価が公表されています。具体的な発生日や発生年を特定することはできません。
Q2:首都直下地震が30年以内に70%というのは本当ですか?
A2:はい。地震調査研究推進本部による相模トラフ沿いの地震活動の長期評価では、南関東地域の直下で発生するM6.7~M7.3程度の地震について、30年以内の発生確率は70%程度とされています。ただし、特定の住所や東京23区だけに対する確率ではありません。
Q3:首都直下地震で東京都は震度7になりますか?
A3:都心南部直下地震の想定では、東京都内にも震度7が想定される地域があります。ただし、東京都全域が震度7になるわけではありません。震源や地盤の状況によって揺れの強さは異なります。
Q4:首都直下地震で最も危険なのは建物倒壊ですか、火災ですか?
A4:2025年12月の都心南部直下地震の想定では、冬の夕方・風速8m/sの場合、地震火災による死者は約1万2,000人、建物倒壊等による死者は約5,300人です。火災による被害が特に大きく想定されています。耐震化と感震ブレーカーなどの火災対策を並行して進める必要があります。
Q5:首都直下地震に備える備蓄は何日分必要ですか?
A5:政府の2026年改定の基本計画では、食料や水などについて最低3日分、可能な限り1週間分程度の備蓄が推奨されています。水、保存食、簡易トイレ、電源、衛生用品などを家族の人数や状況に合わせて準備しましょう。
首都直下地震がいつ発生するのか、正確な日時は2026年11月現在も分かっていない。しかし、南関東のM7クラスの地震について、今後30年以内に70%程度という発生確率が評価されていることは、軽視できない事実だ。
2025年12月に公表された最新の被害想定では、都心南部直下地震による死者は最大約1万8,000人、建物の全壊・焼失は約40万棟、経済的被害は約83兆円と推計された。そして2026年6月12日には、今後10年間で死者数と建物被害を半減以上させるための政府基本計画が改定されている。
今すぐ取り組みたいのは、住宅の耐震化、家具固定、感震ブレーカーの設置、最低3日分・推奨1週間分の備蓄、家族の安否確認方法の共有だ。
「いつ来るか分からない」という事実は、何もできないという意味ではない。今日から備えを進めることが、首都直下地震から自分と大切な人の命を守る第一歩になる。
主な根拠となる公的資料
- 地震調査研究推進本部「相模トラフ沿いの地震活動の長期評価」
- 気象庁「地震予知について」
- 中央防災会議「首都直下地震対策検討ワーキンググループ報告書」(2025年12月19日)
- 2026年版防災白書・政府の基本計画改定資料
- 地震調査研究推進本部「長期評価による地震発生確率値の更新について」(2026年1月14日)