柴犬は本当に警察犬になれるのか。答えは「なれる」だ。2026年4月6日、岐阜県警は県内初となる柴犬の嘱託警察犬「つぶ」を任命した。2歳のメスであるつぶは、2025年11月の審査会で鋭い嗅覚と集中力を発揮し、遺留品を発見して合格。シェパードやラブラドールなどの大型犬に交じり、正式に警察犬としての活動を担うことになった。
実は、柴犬警察犬の歴史は2026年に始まったわけではない。2011年には岡山県警の「二葉」が日本犬初の嘱託警察犬となり、2016年には北海道警でも柴犬の「桃太郎」ら3頭が選ばれている。なぜ柴犬は警察犬になれるのか。犬種の条件、審査会の内容、訓練士との関係、実際の捜索活動まで、2026年11月4日時点の情報をもとに整理する。
- 2026年4月6日: 岐阜県警で県内初の柴犬警察犬「つぶ」が任命された。
- 歴代の先輩犬: 岡山県警の二葉(2011年)、北海道警の桃太郎ら(2016年)も活躍した。
- 犬種の条件: 日本警察犬協会の指定7犬種以外でも、警察の審査基準を満たせば嘱託警察犬になれる地域がある。
- 主な仕事: 行方不明者の捜索、犯人の足跡追及、遺留品の発見など。
- 合格の鍵: 嗅覚だけでなく、集中力、服従性、作業意欲、指導手との連携が問われる。
【2026年最新】柴犬警察犬は実在する!岐阜県警の「つぶ」が県内初の快挙

2026年の柴犬警察犬を語るうえで欠かせないのが、岐阜県揖斐警察署で任命された「つぶ」だ。
岐阜新聞デジタルや東海テレビの報道によると、2026年4月6日に揖斐警察署で警察犬と指導手への嘱託書交付式が行われた。このとき委嘱された犬は合計15頭。内訳はシェパード11頭、ラブラドールレトリバー3頭、そして柴犬1頭だった。
つぶはメスの2歳。岐阜県警で柴犬が警察犬として委嘱されるのは初めてのことだった。全国初ではなく、あくまで岐阜県警初という点が重要だ。
つぶは2025年11月の審査会で何をした?つぶが警察犬への道を切り開いたのは、2025年11月に実施された嘱託警察犬の審査会だった。
FNNプライムオンラインの報道によると、つぶは審査の中で鋭い嗅覚と集中力を発揮し、コース上に置かれた遺留品を発見して合格した。2025年11月20日には岐阜県警の嘱託警察犬・警備犬の審査会が瑞穂市牛牧で開催されたことも、岐阜新聞が報じている。
警察犬の審査では、単に鼻が利くかどうかだけでなく、与えられた臭いを手掛かりに作業を続け、必要な物を正確に発見できるかが問われる。つぶの合格は、柴犬にもこうした実務能力を備えた個体がいることを示した。
所亜季訓練士とつぶの関係つぶの指導手を務めるのは、揖斐警察犬訓練所の所亜季さんだ。
FNNの取材で所さんは、警察犬といえばシェパードやラブラドール、ゴールデンレトリバーというイメージが強いなか、どのような犬種でも警察犬になれることを示す一例になったという趣旨の思いを語っている。
この言葉から読み取れるのは、犬種の知名度や一般的なイメージよりも、個体の能力を見極めることの大切さだ。柴犬だから難しいと決めつけず、つぶ自身の適性を評価したことが、今回の任命につながった。
揖斐署の森上隆則署長も、柴犬は小回りが利く点に期待を寄せている。大型犬とは異なる体格を、捜索現場での強みに変えられる可能性がある。
なお、2026年11月4日時点で、つぶ個別の出動回数や発見実績を示す公表統計は確認できない。任命されたことと、実際の現場でどれだけ成果を上げたかは分けて見る必要がある。
【歴代事例】岡山県警の二葉から北海道警の桃太郎まで!柴犬警察犬の歴史
柴犬警察犬の歴史を振り返ると、つぶ以前にも大きな転換点があった。特に重要なのが、岡山県警の二葉と北海道警の桃太郎である。
1. 岡山県警「二葉」:日本犬初の警察犬として2011年に合格柴犬警察犬の歴史を語る際、最初に名前が挙がるのが岡山県警の「二葉(ふたば)」だ。
2011年7月、岡山県警は5歳のメスの柴犬・二葉が嘱託警察犬の審査に合格したと発表した。日本犬が警察犬として採用されるのは全国初の事例だった。
二葉は2009年から審査会に挑戦しており、合格までに要した挑戦は3回。2011年6月の審査では、草むらに隠れた人を捜索する能力や服従動作などが評価された。
当時は、日本犬特有とされる独立心や自立心が、警察犬に必要な指示への反応を難しくするという見方もあった。二葉は、そうした固定観念を覆した存在だった。
2011年8月から岡山県警の嘱託警察犬として活動し、行方不明者の捜索などに携わった。二葉の挑戦と訓練の様子は書籍『柴犬警察犬 二葉』にもまとめられている。
2. 北海道警「桃太郎」:3度目の挑戦で合格した柴犬次に注目したいのが、2016年に北海道警の嘱託警察犬となった柴犬「桃太郎」だ。
朝日新聞の2016年10月16日付の記事によると、北海道内ではこの年、桃太郎を含む柴犬3頭が初めて警察犬に選ばれた。さらにシベリアンハスキー1頭も新たに採用されており、犬種の多様化が進んでいた。
桃太郎はオスの3歳。警察犬の審査会には過去2回挑戦して落選していたが、訓練を重ねて3回目に合格した。訓練士の寺島奈月さんとともに、週5日の訓練に取り組んでいたことも報じられている。
審査では、雨の中でも臭いを追い、遺留品に見立てたコルクを発見する能力を見せた。合格後の任期は1年間で、北海道警の捜査活動などに協力することになった。
柴犬警察犬の歴代事例・関係者一覧これまでの代表的な事例を時系列で整理すると、次のようになる。
この歴史から分かるのは、柴犬警察犬が一度きりの珍しいニュースではないということだ。2011年の二葉、2016年の北海道の3頭、2026年のつぶと、異なる地域で採用事例が積み重なっている。
ただし、これらは全国の柴犬警察犬の全頭数や歴代名簿を示すものではない。あくまで報道や資料で確認できる代表的な事例である。
【柴犬が警察犬になれる理由】嗅覚・集中力・小回りが武器になる
柴犬と警察犬という組み合わせに意外性を感じる人は多い。警察犬と聞けば、体格の大きなジャーマンシェパードやラブラドールレトリバーを思い浮かべるからだ。
しかし、警察犬の仕事は犯人を追いかけて取り押さえることだけではない。むしろ、嗅覚を使って情報を探し出し、警察の捜査や人命救助を支援することが中心となる。
理由1:体格よりも嗅覚の精度が重要な仕事がある警察犬の大きな武器は嗅覚だ。人間では判別しにくい臭いの違いを捉え、地面や物品に残った臭いをたどることで、捜索対象の手掛かりを探す。
岡山県警の嘱託犬に関する説明では、警察犬の嗅覚は人間の約3000~6000倍ともいわれている。もちろん、この数値は嗅覚を単純に一つの尺度で比較した目安であり、実際の捜索能力は訓練や環境にも左右される。
重要なのは、体の大きさと嗅覚の優秀さが必ずしも比例しないことだ。小型・中型犬でも、臭いを正確に識別して追跡できれば、警察犬としての適性を発揮できる。
理由2:小回りが利き、狭い場所に入りやすい柴犬の体格には、大型犬とは違う利点がある。
狭い通路、植え込み、障害物の多い場所などでは、小柄な犬のほうが動きやすい場合がある。大型犬では入りにくい場所も、柴犬なら比較的スムーズに進める可能性がある。
2026年4月のつぶの任命を報じた東海テレビも、小型犬ならではの狭い場所での捜索能力に注目していた。
理由3:独立心の強さも訓練次第で長所になる柴犬は一般的に、自立心が強く、頑固な一面があると説明されることが多い。飼い主以外の指示に反応しにくい個体もいるため、従来は警察犬に向きにくいという見方があった。
しかし、独立心は必ずしも欠点ではない。自分で周囲の状況を確認し、対象の臭いを追い続ける場面では、集中力や粘り強さとして生かせる可能性もある。
ただし、独立心が強ければ無条件に優秀という意味ではない。警察犬には、指導手の命令を理解し、必要な場面で行動を切り替える能力も必要だ。
シェパードと柴犬の違いを比較| 比較項目 | 柴犬 | ジャーマンシェパード |
|---|---|---|
| 体格 | 中型犬 | 大型犬 |
| 狭い場所での活動 | 比較的動きやすい | 場所によって制約がある |
| 嗅覚 | 個体の能力と訓練による | 個体の能力と訓練による |
| 指示への反応 | 個体差が大きい | 訓練と個体差による |
| 主な強み | 小回り、集中力、機動性 | 体力、運動能力、作業適性 |
| 警察犬としての位置付け | 嘱託警察犬などで採用例がある | 伝統的な代表犬種 |
この比較で注意したいのは、柴犬がシェパードより優秀だという話ではないことだ。それぞれの犬種や個体に適した仕事があり、現場の条件に合わせて能力を生かすことが重要になる。
つぶの事例が示しているのも、犬種による優劣ではなく、個体の能力を適切に評価することの価値だ。
【嘱託警察犬の仕組みと役割】民間の犬が警察の捜査を支える
柴犬のつぶが任命されたのは、警察が直接飼育する直轄警察犬ではなく、民間で育成・訓練された犬が選ばれる「嘱託警察犬」という制度によるものだ。
直轄警察犬と嘱託警察犬の違い日本警察犬協会によると、警察犬には大きく分けて2種類ある。
- 直轄警察犬: 警察が直接飼育・管理し、訓練する犬。
- 嘱託警察犬: 民間の飼い主や訓練所が飼育・訓練し、審査に合格した後、警察から委嘱される犬。
嘱託警察犬は、民間の訓練士や指導手と日頃から訓練を続け、警察から出動要請があった際に現場へ向かう。犬だけで仕事をするのではなく、指導手とのペアで活動する仕組みだ。
東海テレビの2026年4月の報道では、全国の警察犬の約9割が嘱託警察犬と紹介されている。民間の訓練施設や人材が、警察の捜索体制を支える大きな役割を果たしている。
嘱託警察犬の主な仕事内容警察犬の活動は、都道府県警や嘱託内容によって異なる。代表的なものは次のとおりだ。
1. 足跡追及
対象者が残した臭いをたどり、移動した経路や逃走方向を探る。途中に落とされた遺留品を見つけることも重要な仕事になる。
2. 地域捜索
行方不明者の衣服などに付着した臭いを手掛かりに、指定された区域を捜索する。山林や草むらなど、人間だけでは捜索に時間がかかる場所でも犬の嗅覚が役立つ。
3. 臭気選別
複数の臭いの中から、対象者に由来する臭いを見分ける訓練・活動だ。臭いの違いを正確に識別する能力が求められる。
4. その他の専門捜索
都道府県によっては、死体捜索や災害救助などの専門分野を設けている。すべての嘱託警察犬が同じ仕事を担当するわけではない。
つぶについて岐阜県警が示している任務は、行方不明者の捜索や犯人の追跡だ。柴犬という珍しさだけでなく、地域の安全を支える実務能力が期待されている。
【柴犬警察犬になるには】嘱託警察犬審査会の合格条件と犬種制限
「自宅で飼っている柴犬も警察犬になれるのか」と考える人もいるだろう。制度上、民間の犬が警察犬になる道はある。ただし、家庭で基本的なしつけができているだけでは十分ではない。
嘱託警察犬になるには、地域の警察が定める受審条件を満たし、審査会で警察犬として必要な能力を示す必要がある。
審査会では何をチェックする?審査内容は都道府県によって異なるが、代表的な評価項目は次のとおりだ。
| 審査項目 | 内容 | 評価される能力 |
|---|---|---|
| 服従審査 | 座る、伏せる、待つ、呼び戻しなど | 指導手の命令への反応 |
| 足跡追及 | 臭いをたどり、遺留品を探す | 追跡能力、正確性 |
| 臭気選別 | 複数の臭いから対象を選ぶ | 嗅覚、識別能力 |
| 地域捜索 | 指定区域内で対象者を探す | 捜索意欲、集中力 |
| 捜索救助 | 隠れた対象者などを発見する | 探索能力、持続力 |
岡山県警の審査内容では、服従、臭気選別、足跡追及、地域捜索、死体捜索などが区分されている。つまり、犬がどの分野で能力を発揮できるかによって、目指す部門も変わってくる。
日本警察犬協会の指定7犬種とは?警察犬といえばシェパードという印象が強いのは、日本警察犬協会が警察犬として適した犬種を指定していることも関係している。
代表的な指定7犬種は次のとおりだ。
1. ジャーマンシェパード
2. ドーベルマン
3. コリー
4. エアデール・テリア
5. ボクサー
6. ラブラドール・レトリバー
7. ゴールデン・レトリバー
柴犬はこの指定7犬種には含まれていない。しかし、これは柴犬が警察犬になれないという意味ではない。
実際、熊本県警は指定7犬種以外でも嘱託警察犬になれると説明しており、アメリカンピットブルテリアなどの採用例を紹介している。
犬種制限は全国一律ではないここが柴犬警察犬を理解するうえで、特に要点だ。
日本警察犬協会の指定犬種と、各都道府県警が嘱託警察犬を選考する際の条件は、必ずしも一致しない。
例えば、2026年の神奈川県警の審査会では、犬種を問わず、人や物品の捜索能力を有する犬が受審対象とされている。一方、奈良県警が2026年に公表した2027年活動分の審査要項では、足跡追及と臭気選別の部門は指定7犬種が対象だが、捜索救助の部門は犬種を問わない。
つまり、同じ都道府県でも専門部門によって条件が違う場合がある。岐阜県警は優秀な警察犬を確保するため犬種制限を設けておらず、これが柴犬のつぶが合格できた背景の一つとなった。
柴犬を警察犬にするまでの訓練期間警察犬として働くためには、幼い段階からの基礎訓練と、専門的な応用訓練が必要になる。
熊本県警の案内では、訓練開始は生後7か月から1歳程度が目安とされ、一人前の警察犬になるまで約2年を要すると説明されている。デビュー年齢はおおむね2~3歳だ。
これは熊本県警が示す目安であり、全国共通の固定期間ではない。犬の成長速度や訓練内容、受審する部門によって違いが生じる。
実際、北海道警の桃太郎も3回目の挑戦で合格している。短期間で資格を得ることより、犬の能力を着実に伸ばす訓練が求められる。
飼い主が自分の犬を警察犬にしたい場合は、まず居住地を管轄する警察本部の鑑識課や警察署に、嘱託警察犬の募集要項と受審条件を問い合わせるのが現実的な第一歩となる。
【柴犬警察犬の現在と活躍の実態】かわいさだけではない現場の役割
柴犬警察犬の話題では、任命式でガウンを着た姿や、シェパードに交じって立つ小柄な姿が注目されやすい。しかし、警察犬として本当に評価されるのは、現場で必要な仕事を遂行できるかどうかだ。
警察犬は任命された後も訓練を続ける嘱託警察犬は、審査会に合格した時点で仕事が終わるわけではない。
警察からの出動要請に対応できるよう、指導手とともに継続して訓練を行う必要がある。現場は天候や地形、人の往来などの条件が一定ではなく、審査会でできたことを実際の捜索でも再現できるとは限らない。
日本警察犬協会も、嘱託警察犬は犬と指導手が一体となり、いつでも出動できる体制を整える制度だと説明している。
警察犬の出動実績から見える現実実際の警察犬の活動を知る参考になるのが、長崎県警の公表資料だ。
長崎県警では、2025年中の警察犬の出動件数を36件と公表している。さらに2026年5月末時点では、出動13件、発見件数1件だった。
この数字は長崎県警の実績であり、全国の警察犬や柴犬のつぶの実績ではない。それでも、警察犬の仕事が単に審査会で優秀な成績を収めることではなく、日々の捜査や行方不明者の捜索を支える活動であることが分かる。
また、出動しても必ず対象者を発見できるわけではない。犬が臭いを追って得られた情報は、警察官による聞き込みや現場検証など、ほかの捜査手段と組み合わせて活用される。
柴犬警察犬の今後に期待されることつぶの任命によって注目されるのは、柴犬の採用そのものだけではない。警察犬の確保において、犬種を限定せず、個体ごとの適性を評価する考え方が広がる可能性があることだ。
大型犬が適している仕事もあれば、小型・中型犬の機動性が生きる仕事もある。捜索対象や現場の状況に合わせて、複数の犬種を活用できれば、警察活動の選択肢は広がる。
ただし、柴犬が警察犬として一般的になったとまではいえない。これまでの歴代事例を見ても、採用には個体の適性、訓練の質、指導手の技術、地域警察の選考方針が大きく関わっている。
つぶの活躍を評価する際も、話題性やかわいらしさではなく、今後の出動状況や捜索への貢献が重要な判断材料となる。
【柴犬警察犬】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:柴犬警察犬は日本で初めてなのですか?
いいえ。日本犬初の柴犬警察犬として知られるのは、2011年に岡山県警の嘱託警察犬となった「二葉」です。2026年の「つぶ」は岐阜県警で初めて任命された柴犬であり、日本初ではありません。
Q2:柴犬は警察犬に向いていないというのは本当ですか?
一概にはいえません。柴犬には独立心が強い個体もいますが、嗅覚や集中力、服従性などの能力が審査基準を満たせば、警察犬として採用される可能性があります。二葉やつぶがその実例です。
Q3:柴犬以外の小型犬も警察犬になれますか?
なれます。トイプードル、ミニチュアシュナウザー、パピヨンなど、指定7犬種以外の犬が嘱託警察犬として採用された事例もあります。ただし、審査条件は都道府県や部門によって異なります。
Q4:普通の家庭で飼っている柴犬でも警察犬になれますか?
可能性はあります。ただし、専門的な訓練、服従性、捜索能力などが必要です。地域によっては飼い主や指導手の居住地、訓練資格、犬の登録・予防接種などの条件もあります。まずは地元警察の鑑識課に確認する必要があります。
Q5:柴犬警察犬の「つぶ」は何歳ですか?
2026年4月の任命時点で2歳のメスです。2025年11月の審査会で合格し、2026年4月6日に岐阜県警で県内初の柴犬警察犬として任命されました。
Q6:柴犬警察犬はどんな仕事をするのですか?
つぶの場合、行方不明者の捜索や犯人の追跡が任務として示されています。現場に残された臭いをたどったり、遺留品を発見したりする活動が中心です。
柴犬警察犬は実在する。2026年4月に岐阜県警で任命された「つぶ」は、その最新事例として大きな注目を集めた。
しかし、柴犬が警察犬になった歴史はもっと古い。2011年の岡山県警「二葉」が日本犬初の事例を作り、2016年には北海道警で「桃太郎」ら3頭が採用された。そして2026年、つぶが岐阜県内初の柴犬警察犬として新たな一歩を踏み出した。
今回の事例から見えてくるのは、警察犬の適性を犬種だけで判断することの限界だ。大切なのは、嗅覚、集中力、作業意欲、指示への反応、そして指導手との信頼関係である。
柴犬だから警察犬になれないという決まりはない。一方で、どの柴犬でも簡単になれるわけではなく、専門的な訓練と厳しい審査が必要だ。
2026年のつぶの任命は、警察犬の可能性を広げる出来事となった。今後、実際の捜索活動でどのような成果を残していくのか。二葉や桃太郎から続く柴犬警察犬の歴史は、つぶによって新しい段階に入っている。
警察犬の価値を決めるのは、犬種の名前でも体の大きさでもない。人の安全を守るために、与えられた仕事を確実に果たせる能力こそが、その評価の基準となる。
主な参考資料:岐阜新聞デジタル、FNNプライムオンライン、朝日新聞(sippo)、日本警察犬協会、岡山県警察、熊本県警察、神奈川県警察、奈良県警察、長崎県警察。