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メンマとは何からできている?麻竹の発酵製法・名前の由来・栄養まで徹底解説

星野 あかり 星野 あかり • 更新: • 公開: • 読了約 14 分
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ラーメンの定番トッピングとして親しまれているメンマ。独特のコリコリとした食感と、醤油やごま油の風味が特徴ですが、原料が何なのか、普通のたけのこと何が違うのかを知っている人は意外と多くありません。

メンマは、主に「麻竹(まちく)」という種類の竹のたけのこを乳酸発酵させ、乾燥などの工程を経て作る食品です。名前の由来には日本のラーメン文化との関係があり、発酵食品ならではの風味も魅力の一つ。市販品には味付けの違いがあり、カロリーや塩分も商品によって変わります。

【メンマとは】原料は普通のたけのこと違う「麻竹」

メンマとは

メンマとは、竹の一種である麻竹のたけのこを加工した食品です。農林水産省の相談事例でも、麻竹のたけのこを煮る、または蒸す工程を経て乳酸発酵させ、乾燥したものがメンマとして紹介されています。

麻竹はイネ科の大型の竹で、ミャンマーを原産地とし、中国南部や台湾、ベトナムなどで栽培されています。亜熱帯の気候に適した植物で、日本で一般的に食べられている孟宗竹(もうそうちく)のたけのことは種類が異なります。

伝統的なメンマの原料には、十分に成長した麻竹のたけのこが使われます。一般的なたけのこ料理では若く柔らかい部分を食べますが、メンマは発酵や乾燥を経て食感や風味を引き出すため、原料の選び方も加工方法も異なります。

なお、市販品の原料原産地は一律ではありません。中国産やベトナム産、台湾産の原料を使用する商品があるほか、国内の竹資源を活用した国産メンマの開発も進められています。購入時は商品パッケージの原材料名と原料原産地表示を確認すると、どのようなメンマなのかを判断しやすくなります。

【製造工程を解説】メンマの発酵はどのように進む?

メンマの個性を決めるのは、たけのこをそのまま煮るだけでは得られない、乳酸発酵と乾燥の工程です。原料の下処理から製品になるまでには、複数の段階があります。

製造工程 主な作業 目的・特徴
収穫・下処理 麻竹のたけのこを収穫し、皮や硬い部分を取り除いて切り分ける 加工に適した部分を選び、後の工程に備える
加熱 蒸す、または煮る 原料を加工しやすい状態にする
乳酸発酵 容器などに詰め、一定期間発酵させる 酸味や独特の香りを生み、食感にも変化をもたらす
乾燥 発酵後の原料を天日などで乾燥させる 保存性を高め、発酵で生まれた風味を凝縮させる
水戻し・加工 乾燥原料を戻し、選別やカットを行う 用途に応じて水煮や塩メンマなどに加工する
味付け・包装 醤油や砂糖、ごま油などで調味し、包装する ラーメンの具や惣菜として食べられる状態に仕上げる

メンマメーカーの丸松物産が公開している製造工程では、麻竹を加熱した後、約2週間から1か月かけて乳酸発酵させ、さらに天日乾燥する方法が紹介されています。実際の所要期間や加工条件は、原料や製造者によって異なります。

乳酸発酵の仕組みを簡単に説明すると、乳酸菌などの微生物が原料に含まれる糖を利用して乳酸を作り出す現象です。乳酸が蓄積すると食品の酸性度が変化し、発酵特有の酸味や香りが生まれます。メンマの場合、この発酵による変化と乾燥工程が、独特の風味や歯ごたえにつながります。

ここで注意したいのは、発酵食品だからといって、市販のメンマに生きた乳酸菌が必ず残っているわけではないという点です。発酵後の乾燥や加熱、製品化の工程は商品ごとに異なります。メンマは、乳酸菌の摂取を主な目的とする食品というより、発酵によって風味や食感を引き出した加工食品として理解するのが適切です。

【名前の由来】メンマはなぜ「メンマ」と呼ばれるのか

メンマの名前には、日本でラーメンの具として定着した歴史が関係しています。かつて日本では「支那竹(シナチク)」という呼び方が使われていましたが、現在は「メンマ」という名称が広く普及しています。

メンマメーカーの丸松物産による由来の説明では、同社の創業者である松村秋水が、「麺(メン)の上に載せる麻(マ)筍」という意味を込めて「メンマ」と名付けたとされています。台湾から日本へ輸出する際に使用していた「シナチク」という表記について抗議を受けたことが、名称を変更するきっかけになったという経緯です。

この説明に従えば、メンマは原料である麻竹と、日本での主な用途である麺の両方を反映した名前です。ただし、この由来は名付けの経緯を伝えるメーカー側の記録に基づくものであり、名称の歴史を語る際には、その背景と出典を区別して理解することが大切です。

また、インターネット上では「麺碼(めんま)」という中国語表現に由来するという説も見られます。しかし、丸松物産は自社の由来説明でこの説に否定的な見解を示しています。少なくとも同社が伝える命名の経緯は、「麺」と「麻筍」を組み合わせた造語というものです。

【ラーメンになぜ入っている?】メンマが定番になった理由

メンマがラーメンの具として親しまれている理由は、味だけではありません。麺やスープとは異なる食感を加えられること、醤油味を中心とするスープと調和しやすいこと、そして保存・加工した原料から安定して供給できることが、定番化を支える要素です。

メンマの歴史を考えるうえでは、日本の中華そば文化も重要です。日本食糧新聞のラーメン史に関する記事では、明治末期に東京・浅草で営業を始めた「來々軒」の具材として、焼き豚やメンマ、刻みネギが挙げられています。こうした中華そばのスタイルが、後のラーメン文化の形成につながりました。

メンマの食感は、柔らかな麺や肉のしっとりした口当たりに対するアクセントになります。スープを含んだメンマをかむと、発酵由来の風味と調味料のうま味が広がり、麺やチャーシューとは違う味わいを楽しめます。

もう一つの特徴は、味付けによって幅広いラーメンに対応できることです。醤油味のほか、味噌味や塩味、濃厚なスープなど、メンマの味を調整すればさまざまな一杯に合わせられます。ラーメンの脇役でありながら、太さや柔らかさ、味付け次第で店ごとの個性を演出できる食材なのです。

なお、メンマが中国や台湾の麺料理に古くから共通する定番具材だったと考えるのは正確ではありません。丸松物産の説明では、台湾などで保存食として利用されていた筍干(スンガン)が、日本ではラーメンの具材として使われていたことが、同社と日本との直接取引につながったとされています。メンマの定番化には、日本独自のラーメン文化が大きく関わっています。

【メンマの栄養とカロリー】低カロリーでも塩分には注意

メンマは、味付けの種類によって栄養成分が変わります。原料そのものの特徴だけでなく、醤油、砂糖、油、食塩などの調味料が加わるため、カロリーや塩分を確認する際は、商品ごとの栄養成分表示を見る必要があります。

例えば、平和食品工業の業務用味付メンマは、100g当たり36kcal、食塩相当量2.2gです。一方、業務スーパーの味付メンマは100g当たり52kcal、食塩相当量3.1g。桃屋の味付メンマは100g当たり67kcal、食塩相当量4.1gと公表されています。いずれも各メーカーの商品情報に基づく数値で、すべてのメンマに共通する値ではありません。

この数値から分かるのは、メンマは比較的低カロリーの商品が多い一方、味付けによっては塩分が多くなるということです。ラーメンのトッピングとして少量を食べる場合と、100g単位でおつまみとして食べる場合では、摂取する塩分量も変わります。

栄養面では、たけのこ由来の食物繊維を含む商品もあります。ただし、食物繊維の量は加工状態や商品によって異なり、メンマだけで特定の栄養素を十分に補えるとは限りません。健康面を意識するなら、野菜や豆類、海藻なども組み合わせて食事全体のバランスを整えましょう。

メンマを選ぶときは、カロリーだけでなく食塩相当量も確認するのがポイントです。塩分を控えたい場合は、味付けの薄い商品を選ぶ、食べる量を調整する、必要に応じて味を確かめながら余分な調味液を切るといった工夫ができます。なお、調味液を切るだけで塩分がどの程度減るかは、商品や処理方法によって異なります。

【メンマの作り方と保存方法】自家製なら味付けから始める

メンマの製造工程を知ると、自宅でも本格的な発酵メンマを作りたくなる可能性があります。しかし、麻竹のたけのこを原料にした伝統的な製法では、下処理、発酵、乾燥、再加熱などに時間と管理が必要です。発酵条件を適切に管理する必要があるため、家庭で初めて挑戦するなら、原料からの発酵よりも、市販の水煮メンマや塩メンマを使った味付けがおすすめです。

自家製の味付けメンマなら、次の手順で手軽に作れます。

材料(2人分の目安)
水煮メンマまたは塩抜きした塩メンマ約150g、醤油小さじ2、砂糖小さじ1、ごま油小さじ1、鶏ガラスープ約50ml。好みに応じて、唐辛子や黒こしょうを加えます。

作り方

1. 塩メンマを使う場合は、商品の説明に従って水戻しや塩抜きをします。水煮メンマは水気を切り、必要に応じて食べやすい大きさに切ります。

2. フライパンにごま油を熱し、メンマを軽く炒めます。

3. 鶏ガラスープ、醤油、砂糖を加え、弱めの中火で煮ます。途中で味を確かめ、濃すぎる場合は調味料を控えめに調整します。

4. 煮汁が少なくなり、味がなじんだら完成です。好みに応じて唐辛子や黒こしょうを加えれば、ピリ辛メンマにもアレンジできます。

この方法は、すでに加工されたメンマに味を付ける家庭向けの調理法です。麻竹を発酵させて乾燥する伝統的な製造工程そのものを再現するものではありません。原料から自家製メンマを作る場合は、適切な衛生管理と発酵条件の知識が必要です。

保存方法にも注意しましょう。市販品は、未開封であればパッケージに記載された保存条件と賞味期限に従います。常温保存できる商品もありますが、すべてのメンマが同じ条件で保存できるわけではありません。

開封後は、商品表示に従って冷蔵庫で保存し、なるべく早めに食べ切ります。自家製の味付けメンマも、清潔な容器に入れて冷蔵し、長期間保存しないことが基本です。見た目やにおいに異常がある場合は食べないでください。

【メンマとは】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:メンマはたけのこですか?
A1:はい。伝統的なメンマは、麻竹という竹のたけのこを加工した食品です。一般的なたけのこ料理とは異なり、乳酸発酵や乾燥などの工程を経て、独特の風味と食感を引き出します。

Q2:メンマは発酵食品ですか?
A2:伝統的な製法で作られるメンマは、乳酸発酵を利用した食品です。ただし、市販品は発酵後に乾燥や加熱などの加工が施されることがあるため、生きた乳酸菌が残っているとは限りません。

Q3:メンマはダイエット中に食べても大丈夫ですか?
A3:カロリーが比較的低い商品が多いため、食事に取り入れやすい食品です。ただし、味付けによって塩分や糖質、脂質が異なります。食べる量と栄養成分表示を確認し、食事全体のバランスを意識しましょう。

Q4:メンマは自宅で一から作れますか?
A4:麻竹のたけのこを発酵・乾燥させる工程を家庭で再現することは可能ですが、適切な発酵条件や衛生管理が必要です。手軽に楽しみたい場合は、市販の水煮メンマや塩メンマを使って味付けする方法が現実的です。

Q5:開封したメンマはどのくらい保存できますか?
A5:商品や保存状態によって異なるため、一律の日数では判断できません。開封後はパッケージの注意書きに従って冷蔵保存し、早めに食べ切ることが基本です。

メンマとは、主に麻竹のたけのこを乳酸発酵させ、乾燥などの加工を施して作る食品です。独特の香りとコリコリとした食感は、原料の種類だけでなく、発酵や乾燥の工程によって生まれます。「メンマ」という名前には、麺の上に載せる麻筍という意味が込められたとするメーカーの記録があり、日本のラーメン文化とも深い関係があります。

購入時に注目したいのは、原料原産地、味付け、カロリー、食塩相当量、保存条件の5点です。あっさりした味を求めるなら薄味の商品、食べ応えを重視するなら太切りの商品など、用途に応じて選ぶと楽しみ方が広がります。

自宅で楽しむ場合は、市販の水煮や塩メンマを使った味付けから始めるのが手軽です。ラーメンの具としてだけでなく、炒め物や和え物、おつまみにも活用できます。原料と製法を知れば、いつもの一杯に添えられたメンマの味わいも、これまでとは少し違って感じられるはずです。

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星野 あかり

栄養情報は公的食品データベース、調理法はメーカー公式表記で裏取り。体験談は取材の了承を得た範囲でのみ引用します。

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