2026年のFIFAワールドカップは、カナダ・アメリカ・メキシコの3カ国で開催された、史上初の48カ国参加による大会だ。全104試合という過去最大規模の大会を、日本ではNHK、日本テレビ、フジテレビ、DAZNがそれぞれ異なる放送・配信体制で届けた。日本時間では2026年6月12日から7月20日まで開催され、地上波だけでなくBS放送やインターネット配信も観戦の重要な選択肢となった。
注目すべき数字は、NHK地上波の34試合、日本テレビ系の15試合、フジテレビ系の10試合、そしてDAZNの全104試合ライブ配信だ。さらにNHK BSプレミアム4Kでは大会全試合を生中継・録画で放送し、NHK ONEでは地上波中継試合の同時配信と見逃し配信が行われた。2026年11月現在、大会はすでに終了しており、放送局の公式発表と大会後の配信実績から、その全体像を整理できる。
【2026年最新】テレビワールドカップの放送体制はどうなった?

2026年大会の日本国内における放送体制は、地上波テレビ、BS衛星放送、インターネット配信という3つの仕組みで構成された。
地上波の中心を担ったのはNHKだ。NHKはグループステージ19試合、決勝トーナメント15試合の合計34試合を総合テレビで生中継した。開幕戦や決勝戦に加え、日本代表のグループステージの試合も放送対象となった。
民放では日本テレビ系列が15試合、フジテレビ系列が10試合を担当。日本テレビは日本代表のグループステージ第2戦を含む15試合、フジテレビはグループステージ5試合と決勝トーナメント5試合を生中継した。
一方、全104試合を網羅したのがDAZNだ。テレビ局の中継枠だけではカバーできない試合も含め、全試合をライブ配信する体制を整えた。NHKのBSプレミアム4Kも全104試合を放送対象としたが、生中継と録画放送が混在している点は区別したい。
つまり、地上波だけで大会の主要な試合を楽しめる一方、全試合をリアルタイムで追うにはDAZNが必要になるという構造だった。NHKの2026年6月8日付発表と各民放の公式発表が、この放送体制を裏付けている。
【放送局別比較】NHK・日本テレビ・フジテレビの中継試合数一覧
テレビワールドカップ2026の放送局を比較する際、まず押さえておきたいのが各局の担当試合数だ。単純な中継数だけでなく、どの試合を担当したのか、BSやネット配信とどう連動したのかによって、視聴できる範囲は変わってくる。
| 放送局・サービス | 中継・配信数 | 主な担当内容 |
|---|---|---|
| NHK総合 | 34試合 | グループステージ19試合、決勝トーナメント15試合 |
| NHK BS | 日本代表戦を中心に中継 | 日本対チュニジア、ラウンド32の日本代表戦など |
| NHK BSプレミアム4K | 全104試合 | 全試合を生中継または録画で放送 |
| NHK ONE | 地上波の34試合 | 同時配信・見逃し配信、ハイライト |
| 日本テレビ系列 | 15試合 | グループステージ9試合、決勝トーナメント6試合 |
| フジテレビ系列 | 10試合 | グループステージ5試合、決勝トーナメント5試合 |
| DAZN | 全104試合 | 全試合ライブ配信、見逃し配信、ハイライト |
出典はNHK、日本テレビ、フジテレビ、DAZNおよび日本サッカー協会の公式発表。なお、各局の中継試合数はそれぞれの放送枠を示すもので、複数の放送局やサービスで同じ試合を中継する場合もある。そのため、各数字を単純に足して地上波の独立した試合数とすることはできない。
NHK地上波は合計34試合NHK総合はグループステージ19試合、決勝トーナメント15試合を担当した。グループステージでは日本代表戦だけでなく、フランス、スペイン、アルゼンチンなどの強豪国の試合も放送した。
決勝トーナメントの15試合には、ラウンド32の8試合、ラウンド16の3試合、準々決勝、準決勝、3位決定戦、決勝が含まれる。決勝戦まで地上波で視聴できる構成だったことは、NHKの大きな特徴だ。
日本テレビは15試合を生中継日本テレビは2018年ロシア大会以来、2大会ぶりにFIFAワールドカップの中継を担当した。
内訳はグループステージ9試合と決勝トーナメント6試合。グループステージでは日本対チュニジアの一戦も放送した。
2026年5月14日の公式発表では、スペシャルナビゲーターに竹内涼真を起用し、森保一監督とのスペシャル対談など関連番組も展開すると発表していた。試合中継に加え、情報番組やニュースを通じて大会を盛り上げる編成だった。
フジテレビは10試合を担当フジテレビ系列は10試合を生中継。グループステージ5試合、決勝トーナメント5試合という構成だった。
グループステージではフランス対セネガル、ポルトガル対コンゴ民主共和国、スコットランド対モロッコなどを放送。決勝トーナメントではラウンド32の3試合、ラウンド16の1試合、準々決勝の1試合を担当した。
番組のメインキャスターにはジョン・カビラと佐久間みなみ、メイン解説には元日本代表の小野伸二、メインナビゲーターには柿谷曜一朗が起用された。フジテレビ系列は民放で7大会連続の中継となった。
【日本代表の日程】試合時間とテレビ放送局を完全整理
日本代表の試合を見たい人にとって、最も重要なのが対戦カードと放送先の確認だ。2026年大会では、グループFの3試合と決勝トーナメントのラウンド32、合計4試合が日本代表の中継対象となった。
日本サッカー協会(JFA)が公開した放送情報によると、グループステージではNHK総合が2試合、日本テレビが1試合を担当。日本対チュニジアはNHK BSでも中継された。
- 6月15日(月)午前5時:日本対オランダ。NHK総合、DAZN。
- 6月21日(日)午後1時:日本対チュニジア。日本テレビ、NHK BS、DAZN。
- 6月26日(金)午前8時:日本対スウェーデン。NHK総合、DAZN。
- 6月30日(火)午前0時50分:ラウンド32・日本対ブラジル。フジテレビ、NHK BS、DAZN。
特に注目されたのが、決勝トーナメント初戦の日本対ブラジルだ。フジテレビの公式放送スケジュールでは、6月30日午前0時50分からの生中継として案内されていた。JFAの放送情報でも、ラウンド32の日本代表戦はフジテレビ、NHK BS、DAZNが中継先として掲載されている。
この日程から分かるのは、日本代表戦をすべて特定の地上波局だけで追えるわけではないということだ。グループステージはNHKと日本テレビに分かれ、決勝トーナメント初戦はフジテレビとNHK BSが担当するなど、放送先が変化した。
なお、上記はすべて日本時間。北中米開催のため、早朝や深夜の試合が多く、録画予約や見逃し配信を活用する視聴スタイルも定着した。
【NHK BS・BSP4K・NHK ONE】見逃しやすい3つの違い
NHKの放送体制で混同されやすいのが、通常のNHK BS、NHK BSプレミアム4K、NHK ONEの違いだ。同じNHKのサービスでも、放送する試合数と視聴方法は異なる。
NHK BSは日本代表戦の補完的な役割NHK BSでは、グループステージの日本対チュニジアを中継。さらに決勝トーナメントのラウンド32でも日本代表戦を放送した。
地上波で放送される試合とBSで放送される試合は必ずしも同じではない。日本対チュニジアのように日本テレビとNHK BSの両方で中継されるケースもあった。
BSプレミアム4Kは全104試合が対象NHK BSプレミアム4K(BSP4K)は、今大会の全104試合を放送対象とした。大きな特徴は、全試合が生中継とは限らず、生中継と録画放送を組み合わせていたことだ。
地上波で生中継される34試合については、BSP4Kでも同時生中継された。4K映像ならではの高精細な画質で、選手の動きやピッチの様子を楽しめる環境が用意された。
視聴には原則として4K対応テレビとBS放送の受信設備が必要だ。NHKの2026年6月8日付案内では、BSアンテナだけでなく、ケーブルテレビや対応する光回線を通じた視聴方法も紹介されていた。既存のテレビが4Kに対応していない場合は、4K画質での視聴にはならない。
NHK ONEは地上波34試合とハイライトを配信NHK ONEは、NHKのインターネットサービスだ。今大会では、NHK総合で生中継される34試合と大会期間中のハイライト番組を同時配信・見逃し配信した。
ここで注意したいのは、NHK ONEが大会全104試合をフル配信したわけではない点だ。
NHK BSプレミアム4Kで放送される全104試合と、NHK ONEで配信される地上波34試合は別のサービス範囲となる。BSやBSP4Kでしか視聴できない試合まで、NHK ONEでそのまま見られるわけではない。
そのため、スマートフォンやパソコンでNHKの地上波中継を見たい人にはNHK ONE、4K放送で大会全体を追いたい人にはBSP4Kという使い分けが適していた。
【DAZN全104試合】無料視聴方法と見逃し配信の仕組み
2026年大会の配信サービスで最大の特徴となったのがDAZNだ。日本国内で全104試合をライブ配信した唯一のサービスであり、日本代表戦だけでなく、他国の試合も含めて大会全体を視聴できる体制を整えた。
DAZNは全104試合をライブ配信DAZNの公式発表によると、全104試合に日本語実況・解説を付けてライブ配信。試合終了後の見逃し配信やハイライトも全104試合を対象としていた。
加えて、マルチアングルビューやイマーシブビュー、データを映像上に表示するデータテインメントなど、テレビの一般的な試合中継とは異なる視聴機能も展開した。
視聴できる端末も幅広く、スマートテレビ、スマートフォン、タブレット、ゲーム機、ウェブブラウザーなどに対応。リビングのテレビでも、外出先のスマートフォンでも試合を楽しめる仕組みだった。
日本代表戦は無料配信の対象DAZNを利用するうえで注目されたのが無料配信の対象試合だ。
DAZNの公式発表では、日本代表戦全試合に加え、準決勝、3位決定戦、決勝も無料配信の対象となった。したがって、日本代表の試合だけを追いたい人は、必ずしも有料プランを契約する必要はなかった。
ただし、無料対象外の試合まで含めて全104試合を視聴する場合は、有効な対象プランが必要だった。DAZNの公式ヘルプでは、Standardプランが全104試合の視聴対象として案内され、Baseballプランではワールドカップ用の追加オプションが必要とされていた。
また、無料配信と有料配信では視聴条件が異なる場合がある。大会期間中の登録方法や対象プランは契約経路によっても違いがあるため、DAZNの公式案内で確認する必要があった。
見逃し配信は全104試合が対象DAZNのもう一つの強みが見逃し配信だ。北中米開催の大会では、日本時間の深夜や早朝にキックオフする試合も多かった。
リアルタイムで視聴できなかった場合でも、全104試合のフルリプレイとハイライトを利用できた。仕事や学校の都合で生中継を見られない人にとって、大きなメリットだった。
ただし、公式ヘルプによると、見逃し配信の動画をオフライン再生用にダウンロードすることはできない。インターネット接続が必要になる点は覚えておきたい。
【テレビ放送とネット配信を比較】どちらを選ぶべき?
2026年大会の放送体制から見えてきたのは、テレビとネット配信が単純に競争する関係ではなく、それぞれ異なる役割を担っていたことだ。
テレビ放送が向いている人テレビ放送のメリットは、対象試合を大画面で視聴でき、放送設備が整っていれば安定した映像で楽しめることだ。
特にNHK総合は34試合を無料の地上波で生中継し、開幕戦や決勝戦もカバーした。日本代表戦を中心に、主要な試合だけを視聴したい人には十分な選択肢となった。
また、BSP4Kの視聴環境が整っていれば、全104試合を生中継または録画で楽しめる。4K対応テレビやBS受信設備をすでに持っている人には魅力的な方法だった。
ネット配信が向いている人一方、DAZNは全104試合のライブ配信を実現した。地上波の放送枠に左右されず、好きな国の試合を幅広く視聴できることが最大の利点だ。
加えて、見逃し配信やハイライト、複数の視聴端末への対応など、時間や場所に縛られない視聴環境が整っていた。
ただし、全104試合の視聴には有料プランが必要になる試合もある。日本代表戦などの無料対象だけで十分なのか、大会全体を追いたいのかによって選択は変わる。
大会終了後に明らかになった視聴実績DAZNが2026年8月に公表した大会総括レポートでは、延べ6,700万人が同サービスを通じて大会を視聴したと発表された。
加えて、全国1,000カ所以上のパブリックビューイングには20万人以上が参加し、SNS上の関連動画の総再生回数は18.4億回を突破したという。
DAZNの視聴データでは、大会全体の総視聴数は4億5,000万を超えた。注目したいのは、日本代表戦以外の視聴が全体の80%を占めたという結果だ。
これは、日本代表の試合だけでなく、世界の強豪国同士の対戦や決勝トーナメント全体への関心が広がったことを示すデータだ。加えて、ライブ視聴が54%だった一方、テレビでの視聴も41%を占めていた。ネット配信サービスでありながら、テレビ画面を通じた視聴も大きな割合を持っていた。
これらはDAZNが公表した自社サービスの集計値であり、日本国内の全放送局を横断した視聴率ではない。それでも、テレビとネットを組み合わせる視聴スタイルが広がったことを考えるうえで興味深い結果となった。
【プロの結論】目的別に視聴方法を選ぶのが正解2026年大会の放送体制を踏まえると、視聴方法は次の基準で選ぶのが合理的だ。
- 日本代表戦を中心に見たい人:NHK総合、日本テレビ、フジテレビ、NHK BSを試合ごとに確認する。DAZNの無料対象試合も活用できる。
- 無料で主要試合を楽しみたい人:NHK総合を中心に、各民放の放送対象試合を確認する。
- 大会全104試合を網羅したい人:DAZNなら全試合ライブ配信と見逃し配信を利用できる。BSP4Kなら全試合を生中継または録画で視聴できる。
- スマートフォンやパソコンで見たい人:NHKの地上波対象試合ならNHK ONE、全試合を追うならDAZNが候補となる。
- 4Kの映像品質を重視する人:4KテレビとBS受信環境を整えたうえで、NHK BSプレミアム4Kを利用する。
特に注意したいのは、全104試合という数字だけで視聴サービスを判断しないことだ。BSP4Kは生中継と録画の組み合わせ、DAZNは全試合ライブ配信という違いがある。また、NHK ONEは地上波34試合が中心であり、全104試合のネット配信サービスではない。
視聴できる試合数だけでなく、リアルタイムで見たいのか、後から見たいのか、4K画質を重視するのかまで考えることで、自分に合った視聴方法を選びやすくなる。
テレビワールドカップ2026に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ワールドカップは地上波で全試合見られた?
A1:いいえ。NHK総合は34試合、日本テレビ系は15試合、フジテレビ系は10試合を担当した。地上波だけでは全104試合を視聴できない。全試合のライブ配信はDAZN、NHKではBSプレミアム4Kが全104試合を生中継または録画で放送した。
Q2:NHK ONEでワールドカップ全104試合を見逃し視聴できた?
A2:いいえ。NHK ONEの対象は地上波で放送される34試合と大会期間中のハイライト番組だった。BSP4Kの全104試合をそのままネット配信するサービスではない。
Q3:DAZNは無料でワールドカップを見られた?
A3:日本代表戦全試合、準決勝、3位決定戦、決勝が無料配信の対象だった。一方、それ以外の試合を含めて全104試合を視聴するには、対象となる有料プランが必要だった。
Q4:日本代表戦はどのテレビ局で放送された?
A4:グループステージ第1戦の日本対オランダと第3戦の日本対スウェーデンはNHK総合、第2戦の日本対チュニジアは日本テレビとNHK BSで中継された。決勝トーナメントの日本対ブラジルはフジテレビとNHK BSで放送された。
Q5:NHK BSプレミアム4Kで全試合を生中継した?
A5:全104試合が放送対象だったが、すべてが生中継だったわけではない。生中継と録画放送を組み合わせた編成だった。地上波で生中継された34試合はBSP4Kでも同時生中継された。
Q6:ワールドカップの見逃し配信を見るならどこがよい?
A6:DAZNは全104試合のフルリプレイとハイライトを対象としていた。NHK ONEではNHK地上波の対象34試合とハイライト番組の見逃し配信が利用できた。見たい試合がどちらの対象に含まれるかを確認することが大切だ。
2026年のテレビワールドカップは、NHK、日本テレビ、フジテレビが地上波中継を分担し、NHK BSやBSプレミアム4Kが衛星放送を補完、DAZNが全104試合のライブ配信を担う体制となった。
NHK総合の34試合、日本テレビ系の15試合、フジテレビ系の10試合という中継枠は、それぞれ異なる役割を持っていた。NHK ONEは地上波中継の同時・見逃し配信を提供し、BSP4Kは全試合を生中継と録画でカバー。DAZNは全試合ライブ配信と見逃し配信を実現した。
大会後のDAZN総括レポートでも、視聴者の広がりや日本代表戦以外への関心の高まりが示された。テレビの大画面で楽しむ人、スマートフォンで移動中に見る人、見逃し配信で深夜の試合を翌日に楽しむ人など、観戦方法は多様化している。
今後の国際大会でも、放送局の担当試合数だけでなく、同時配信の対象、見逃し配信の範囲、無料視聴の条件を確認することが失敗しない視聴方法につながる。テレビとネットの特徴を理解し、試合ごとに最適なサービスを選ぶことが、これからのサッカー観戦の基本になっていくだろう。
主な情報確認先: NHKの2026年6月8日付放送発表、日本テレビの2025年12月4日付中継権発表・2026年5月14日付放送予定、フジテレビの2026年5月14日付放送発表、日本サッカー協会の大会放送情報、DAZNの大会配信発表・2026年8月7日付総括レポート。