M-1グランプリは2001年に始まり、2025年までに全21大会が開催されている。2011〜2014年の4年間は開催されていないため、暦年で数えると空白がある。
歴代王者は20組。令和ロマンが2回優勝しているため、大会数と優勝コンビ数は一致しない。以下が優勝・準優勝・3位の年度別一覧だ。M-1公式サイトの大会記録と、各年度の決勝結果を照合した。
出典:M-1グランプリ公式サイト「大会の歴史」、各年度の決勝記録。準優勝・3位は最終決戦の順位。
2001〜2010年:漫才ブームをけん引した初期王者初期10大会では、中川家、ますだおかだ、フットボールアワー、アンタッチャブルなど、現在もお笑い界を代表するコンビが次々と優勝した。
特に2007年のサンドウィッチマンは、敗者復活戦から決勝へ進み、そのまま優勝したことで知られる。敗者復活組にも頂点を狙える道があることを、強烈な形で印象づけた大会だった。
2008年にはNON STYLE、2009年にはパンクブーブーが優勝。2009年は笑い飯が準優勝となり、翌2010年には笑い飯が悲願の初優勝を果たした。
2015〜2020年:復活後の新世代王者2015年の復活後は、トレンディエンジェル、銀シャリ、とろサーモン、霜降り明星、ミルクボーイ、マヂカルラブリーが王者となった。
漫才のスタイルも多様化し、伝統的なしゃべくり漫才だけでなく、テンポや設定、キャラクターを前面に押し出すコンビも高い評価を受けるようになった。
2021〜2025年:世代を超えた王者の誕生2021年の錦鯉は、長い芸歴を重ねたコンビが頂点に立った象徴的な優勝だった。
2022年にはウエストランド、2023年と2024年には令和ロマン、2025年にはたくろうが優勝。
若手の登竜門という大会の原点を保ちながら、経験豊富な漫才師にも新たなスターにも優勝の可能性が開かれている。
【最新王者】2025年優勝・たくろうの快挙とM-1 2026年最新情報

第21回大会・2025年12月21日
- ファーストラウンド:861点
- 最終決戦:8票
- 準優勝:ドンデコルテ
- 3位:エバース
2025年12月21日に開催された第21回大会では、たくろうが21代目王者に輝いた。
ボケの赤木裕とツッコミのきむらバンドによるコンビで、2016年に結成。結成10年目にして初めて決勝へ進み、そのまま優勝を勝ち取った。
2025年大会のエントリー数は11,521組。過去最多の参加者が競い合うなかでの優勝だった。
2025年決勝の得点と最終投票特に注目したいのは、ファーストラウンドの得点順位と最終的な優勝順位が異なっていた点だ。
| 項目 | コンビ | 結果 |
|---|---|---|
| ファーストラウンド1位 | エバース | 870点 |
| ファーストラウンド2位 | たくろう | 861点 |
| ファーストラウンド3位 | ドンデコルテ | 845点 |
| 最終決戦1位 | たくろう | 8票 |
| 最終決戦2位 | ドンデコルテ | 1票 |
| 最終決戦3位 | エバース | 0票 |
エバースは870点という高得点を獲得し、ファーストラウンドではトップだった。しかし、最終決戦で審査員9人中8人の票を獲得したたくろうが逆転優勝した。
この結果は、M-1が単純な合計得点の競争ではないことをよく示している。
M-1グランプリ2026はどうなっている?2026年大会はすでに予選が進行しており、歴代王者一覧に加わる第22代王者はまだ決まっていない。
ABCマガジンが2026年10月5日に発表した情報によると、今年のエントリー数は12,663組。前年の11,521組から1,142組増え、大会史上最多を更新した。
2026年大会の主なスケジュールは次のとおり。
- 6月22日: エントリー受付開始
- 8月1日: 1回戦スタート
- 8月31日: エントリー締め切り
- 10月3日: 1回戦終了
- 10月12日: 2回戦スタート
- 10月下旬〜12月上旬: 3回戦・準々決勝・準決勝の予定
- 12月: 敗者復活戦・決勝大会の予定
11月3日時点では、公式サイトに10月31日付の大阪3回戦審査結果のお知らせが掲載されている。
決勝大会は12月に予定されているが、公式エントリー情報には具体的な開催日はまだ掲載されていない。
つまり、2026年の最新情報として押さえておきたいのは、過去最多12,663組が参戦し、現在も第22代王者を決める戦いが続いているという点だ。
【大会史】2011〜2014年の休止と2015年のM-1復活には何があった?
M-1の歴史を理解するうえで、2011〜2014年の空白期間は避けて通れない。
2001年に始まったM-1は、2010年の第10回大会を最後にいったん終了した。
2010年12月12日、主催する吉本興業と朝日放送は、これまでのM-1を「発展的に解消」し、新しいイベントプロジェクトに取り組むと発表した。
大会は10年間で若手漫才師の才能を発掘し、年末の大型イベントとしての役割を果たしたという判断だった。
2011〜2014年はTHE MANZAIが漫才賞レースを担ったM-1終了後の2011年には、フジテレビ系列で「THE MANZAI」がスタートした。
この時期はM-1の決勝が行われておらず、2011年から2014年まで歴代王者は誕生していない。
2014年7月30日、朝日放送はM-1の復活を発表。2015年に新生M-1グランプリとして再開することが決まった。
当時の報道では、THE MANZAIとの共存や、漫才師の出場機会を確保することも復活に向けた検討事項として伝えられている。
2015年の復活で変わった出場資格復活した2015年大会では、出場資格にも変更があった。
| 項目 | 2010年まで | 2015年の復活後 |
|---|---|---|
| 結成年数制限 | 10年以内 | 15年以内 |
| 出場資格 | プロ・アマ不問 | プロ・アマ不問 |
| 開催状況 | 2010年で終了 | 2015年に再開 |
5年間の休止によって、従来の10年以内という条件では出場できなくなってしまうコンビが生まれる。そのため、復活時には15年以内へと対象を拡大した。
これは単なる大会の再開ではなく、休止期間に挑戦の機会を失った漫才師にも、もう一度チャンスを与える制度変更だった。
2015年の復活大会で優勝したのはトレンディエンジェル。ここから現在につながる第2期のM-1史が始まった。
【優勝回数・得点ランキング】M-1最多優勝コンビは令和ロマン!
歴代王者を比較すると、優勝回数や決勝進出回数、審査得点など、さまざまな記録が見えてくる。
M-1優勝回数ランキング1位
2回
2023年・2024年
2位以下:各1回
中川家、ますだおかだ、フットボールアワー、アンタッチャブル、ブラックマヨネーズ、チュートリアル、サンドウィッチマン、NON STYLE、パンクブーブー、笑い飯、トレンディエンジェル、銀シャリ、とろサーモン、霜降り明星、ミルクボーイ、マヂカルラブリー、錦鯉、ウエストランド、たくろう。
2026年11月3日現在、複数回優勝を達成しているのは令和ロマンだけだ。
2008年のNON STYLE、2009年のパンクブーブーなど、連続して優勝したコンビは存在しない。令和ロマンは2023年と2024年に連続優勝し、初めてこの記録を打ち立てた。
令和ロマンの史上初2連覇はなぜ特別なのか2023年の第19回大会では、令和ロマンが初優勝。
翌2024年には再び決勝へ進み、2年連続で優勝した。
M-1は優勝経験者にとっても簡単に勝てる大会ではない。出場者は新しいネタを準備し、審査員や視聴者の期待も高まる。前年の勝利が翌年の勝利を保証するわけではない。
それだけに、令和ロマンの2連覇は単なる優勝回数の更新ではなく、異なる年度の大会で続けて最も高い評価を得たという意味を持つ。
2024年のファーストラウンドではバッテリィズが861点、令和ロマンが850点だった。それでも最終決戦では令和ロマンが5票を獲得し、優勝を決めている。
M-1歴代得点ランキングは審査員の人数に注意決勝のファーストラウンドでは、審査員がそれぞれ100点満点で採点し、その合計点で順位を決める。
そのため、審査員の人数が異なる年度を合計点だけで比較すると、正しい評価にならない。
例えば、2016年は5人審査で満点500点、2017〜2023年は7人審査で満点700点、2024・2025年は9人審査で満点900点だった。
歴代の高得点記録を公平に見るなら、合計点と1人あたりの平均点を分けて考える必要がある。
ファーストラウンドの主な高得点記録
- 合計点1位: エバース(2025年・870点/900点)
- 平均点1位: ミルクボーイ(2019年・681点/700点、平均97.29点)
- 平均点2位: エバース(2025年・870点/900点、平均96.67点)
- 平均点3位: アンタッチャブル(2004年・673点/700点、平均96.14点)
- 平均点4位: バッテリィズ(2024年・861点/900点、平均95.67点)
- 平均点4位: たくろう(2025年・861点/900点、平均95.67点)
このように、合計点ではエバースが歴代最高、審査員1人あたりの平均点ではミルクボーイがトップとなる。
なお、2001年大会は特別審査員の点数に一般審査員の会場票を加える独自方式だったため、通常の平均点ランキングとは分けて考える必要がある。
M-1歴代準優勝コンビにも注目優勝だけでなく、準優勝の記録にも大会のドラマが表れている。
特に注目したいのは次の3組だ。
- 笑い飯: 2003年・2005年・2009年に準優勝。2010年に悲願の優勝を達成。
- 和牛: 2016年・2017年・2018年に3年連続準優勝。
- フットボールアワー: 2002年・2006年に準優勝し、2003年には優勝。
笑い飯は長年にわたり優勝に手が届かなかったコンビの代表格。和牛は3年連続で決勝の最終局面まで進みながら、優勝を逃したコンビとして記憶されている。
M-1の歴史は、王者だけを追っても見えてこない。準優勝コンビの歩みも合わせて見ると、毎年の決勝が積み重ねてきた競争の激しさが分かる。
【歴代王者の現在】優勝後の活動はどう変わった?
M-1の優勝は、芸人にとって大きな転機になる。ただし、優勝後の活動が全員同じ方向に進むわけではない。
テレビ出演を増やすコンビ、劇場やライブを軸に活動するコンビ、個人での仕事を広げるコンビなど、それぞれの道がある。
初期王者はテレビ・劇場の両面で存在感2001年の初代王者。兄弟ならではの掛け合いと観察力を生かした漫才で、長く第一線で活動している。礼二の鉄道関連の活動など、漫才以外の個人活動も広い。
2007年王者。敗者復活からの優勝を経て、テレビ番組やライブなど幅広い活動を展開。漫才の実力と親しみやすいキャラクターを両立させている。
2008年王者。石田明のネタ作りや井上裕介のキャラクターなど、コンビ活動に加えて個人での仕事も広げてきた。
2018年王者。せいやと粗品がそれぞれテレビや個人企画などでも活動。若い世代の漫才師が賞レースを足掛かりに幅広いメディアへ進出する流れを象徴する。
2019年王者。ファーストラウンド681点という高い評価を獲得。独自の反復型の漫才を武器に、テレビや舞台で活動を続けている。
2021年王者。長い芸歴を経ての優勝は、年齢やキャリアにかかわらず挑戦できるM-1の魅力を広く伝えた。
2022年王者。井口浩之の鋭い言葉を生かした漫才で注目を集め、優勝後もテレビやライブなどで活動している。
令和ロマン
2023・2024年王者。2連覇によって大会史に名前を刻んだ。漫才に加え、メディア出演や個人での発信など、活動領域も広がっている。
たくろう
2025年王者。初決勝で優勝を成し遂げた新世代のチャンピオン。2026年は王者としての活動と、今後の大会での存在感に注目が集まる。
M-1歴代王者の現在を追うと、優勝後の活躍の形が多様になっていることが分かる。
また、賞レースでの優勝はその年の評価を決めるものであり、その後の芸人人生を固定するものではない。テレビで見かける頻度だけでなく、劇場公演、漫才ライブ、個人の仕事なども含めて活動を見ると、各コンビの現在がより立体的に理解できる。
【プロの結論】M-1の歴代記録から読み解く王者の条件
M-1の記録を長期的に比較すると、単に高得点を取ることだけが優勝につながるわけではないと分かる。
1. 1本目と最終決戦では求められるものが違うファーストラウンドは、審査員全員から一定以上の評価を集め、上位3組に残ることが重要だ。
一方、最終決戦は審査員それぞれが最も面白いと判断した1組に投票する方式になる。
2025年のエバースとたくろうの結果が象徴的だ。1本目で最高得点を記録したのはエバースだったが、最後の投票で8票を獲得したたくろうが優勝した。
2. 敗者復活戦からの優勝も大会の魅力2007年のサンドウィッチマンは、敗者復活から優勝した代表例だ。
決勝進出を逃したコンビにも、もう一度大舞台に立つ機会がある。敗者復活戦はM-1の緊張感とドラマを支える仕組みになっている。
3. 優勝経験よりも、その年のネタの完成度が問われる令和ロマンの2連覇は大きな記録だが、他の歴代王者が翌年も同じ結果を残せたわけではない。
過去の優勝実績や知名度だけで勝てる大会ではなく、その年の漫才が審査員にどう届くかが勝敗を左右する。
M-1を見る際の判断基準は、次の3点に整理できる。
- ファーストラウンドの順位と得点だけで優勝候補を決めつけない。
- 審査員の人数が異なる年度の合計点を、そのまま比較しない。
- 優勝者だけでなく準優勝や敗者復活組のネタにも注目する。
この3つを押さえると、歴代大会の結果をより正確に読み解ける。
【M-1歴代王者】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:M-1グランプリの初代王者は誰ですか?
A1:2001年の第1回大会で優勝した中川家です。兄弟コンビとして初代王者に輝き、翌年以降の大会の基礎を築きました。
Q2:M-1で最も多く優勝したコンビは誰ですか?
A2:令和ロマンです。2023年と2024年に優勝し、史上初の2連覇を達成しました。2026年11月3日時点で、通算2回が最多記録です。
Q3:2025年のM-1優勝者は誰ですか?
A3:たくろうです。2025年12月21日の決勝で、最終決戦の審査員9人中8票を獲得し、初優勝しました。
Q4:2011年から2014年までM-1が開催されなかったのはなぜですか?
A4:2010年の第10回大会でいったん終了したためです。主催者が10年間の大会に一区切りをつけ、2011年からはTHE MANZAIなど別の漫才コンテストが展開されました。2015年にM-1が復活しています。
Q5:M-1歴代最高得点は何点ですか?
A5:ファーストラウンドの合計点では、2025年のエバースが記録した870点(900点満点)が最高です。ただし、審査員1人あたりの平均点では、2019年のミルクボーイが97.29点でトップです。
Q6:M-1で準優勝が最も多いコンビは誰ですか?
A6:笑い飯と和牛が、それぞれ3回の準優勝を記録しています。笑い飯は2003年・2005年・2009年、和牛は2016年・2017年・2018年に準優勝しました。
Q7:2026年のM-1王者はもう決まっていますか?
A7:2026年11月3日時点では、まだ決まっていません。エントリー数は過去最多の12,663組で、12月に敗者復活戦と決勝大会が予定されています。
M-1グランプリは2001年の中川家から始まり、2025年のたくろうまで、20組の王者を生み出してきた。
特に押さえておきたい歴史的な記録は次のとおり。
- 初代王者:2001年の中川家
- 2010年の悲願達成:笑い飯
- 2011〜2014年:大会休止
- 2015年:トレンディエンジェルで復活
- 史上初の2連覇:2023・2024年の令和ロマン
- 最新王者:2025年のたくろう
- 2026年の最多エントリー:12,663組
M-1の面白さは、優勝者の名前を並べるだけでは語り尽くせない。何年も挑戦を続けて初めて栄冠をつかむコンビもいれば、初めて決勝に進んだ舞台で一気に頂点へ駆け上がるコンビもいる。
2026年大会は、12,663組という過去最多の挑戦者を迎え、いよいよ決勝へ向かう段階に入った。令和ロマンの記録を超える新たな王者が生まれるのか。それとも、たくろうに続く新世代のコンビが大会史を塗り替えるのか。
2026年の決勝結果が確定すれば、M-1歴代王者の一覧に新しい1組が加わる。 その瞬間まで、過去21大会の記録を振り返りながら、今年の漫才日本一を見届けたい。