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連れ子同士は結婚できる?親の再婚・養子縁組と民法の条件を2026年最新解説

霧島 直人 霧島 直人 • 更新: • 公開: • 読了約 18 分
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親の再婚によって家族になった男女が、将来結婚したいと考えた場合、法律上の問題はあるのでしょうか。いわゆる「連れ子同士の結婚」は、ステップファミリーの家族関係や戸籍上の続柄、養子縁組の有無によって判断が変わるため、正確な仕組みを知っておく必要があります。

2026年11月現在、日本の民法では、親同士が再婚しただけで、それぞれの連れ子同士の婚姻が禁止されるわけではありません。一方、養子縁組をしている場合や、実際に血縁関係がある場合には別の判断が必要です。民法734条・735条・736条を中心に、結婚できるケース、できないケース、婚姻届の受理要件まで整理します。

【結論】連れ子同士は結婚できる!親の再婚だけなら法律上問題ない

連れ子同士結婚

連れ子同士の結婚は、基本的に法律で認められています。重要なのは、親同士が結婚したという事実と、その子ども同士に法律上の親族関係が生じているかどうかを区別することです。

親が再婚しても子ども同士に血族関係は生まれない

例えば、父親Aに子どもBがおり、母親Cに子どもDがいるとします。AとCが再婚すると、BとDは同じ家庭で暮らす義理の兄弟姉妹になる可能性があります。

しかし、親同士の婚姻によって、BとDの間に血族関係が発生するわけではありません。

民法725条では、法律上の親族を「六親等内の血族」「配偶者」「三親等内の姻族」と定めています。親同士が結婚しただけでは、それぞれの子ども同士はこの親族関係に該当しません。

したがって、BとDの間に別の婚姻障害がなく、双方が18歳以上で婚姻意思を持っているなどの要件を満たせば、婚姻することが可能です。

法律上の兄弟姉妹と家庭内での兄弟姉妹は違う

ここで押さえておきたいのが、日常生活で使う「兄弟姉妹」と民法上の親族関係は必ずしも一致しないという点です。

同じ家に住んでいる、同じ名字を名乗っている、親から兄弟姉妹として紹介されているといった事情だけで、法律上の兄弟姉妹になるわけではありません。

ステップファミリーでは、家族としてのつながりと法律上の親族関係が異なる場合があります。連れ子同士の結婚を考える際には、家族内での呼び方よりも、実際の血縁関係と養子縁組の履歴を確認することが先決です。

【法律解説】民法734条・735条・736条で結婚できない関係とは?

連れ子同士の婚姻を判断するうえで、中心となるのが民法734条、735条、736条です。それぞれ禁止している親族関係が異なるため、混同しないことが重要です。

民法734条:近親者間の婚姻の禁止

民法734条は、直系血族および三親等内の傍系血族との婚姻を禁止しています。

具体的には、次のような関係が対象です。

  • 父親と娘、母親と息子などの直系血族
  • 実の兄弟姉妹
  • 叔父・叔母と甥・姪

兄弟姉妹は二親等、叔父・叔母と甥・姪は三親等に該当します。こうした近親者との婚姻は認められていません。

ただし、734条には重要な例外があります。それが「養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない」という規定です。

つまり、養子縁組によって生じた親族関係のすべてが婚姻禁止になるわけではありません。養親側の実子や他の養子など、養方の傍系血族との婚姻については例外として認められる場合があります。

この点は、連れ子同士の結婚を考える際に見落とされやすいポイントです。

民法735条:直系姻族間の婚姻の禁止

民法735条は、直系姻族同士の婚姻を禁止しています。

代表例は、再婚した親と、その配偶者の連れ子です。例えば、母親が再婚した相手の男性と、その男性の実子との関係が該当します。

この場合、親の再婚によって直系姻族関係が成立するため、義理の親と連れ子が結婚することはできません。

さらに重要なのは、親同士が離婚して姻族関係が終了した後も、735条による婚姻禁止が続くことです。

ただし、この規定は親と連れ子の関係を対象とするものであり、再婚によって一緒になった二人の連れ子同士を直接禁止するものではありません。

民法736条:養親子等の間の婚姻の禁止

民法736条は、養子と養親、その直系尊属など一定の関係にある人同士の婚姻を禁止しています。

例えば、再婚相手の子どもを正式に養子にした場合、養親と養子の間には法律上の親子関係が成立します。この関係では婚姻できません。

加えて、養子縁組を解消する離縁をしたとしても、736条の対象となる養親子関係者同士は結婚できないままです。

したがって、養子縁組を解消すれば、すべての婚姻制限がなくなるという理解は正しくありません。

【関係性を比較】親の再婚・養子縁組によって結婚の条件はどう変わる?

連れ子同士の婚姻では、どのような親族関係が成立しているかを具体的に整理すると、判断しやすくなります。

次の表は、代表的な家族関係と民法上の婚姻制限を比較したものです。

家族関係・ケース 法律上の関係 婚姻の扱い 主な根拠
親同士が再婚しただけ 子ども同士に親族関係は生じない 原則可能 民法725条・734条
一方が再婚相手の連れ子を養子にした場合 養親側の親族関係が発生する 734条ただし書の例外を確認 民法727条・734条
養親と養子 法律上の親子関係 禁止 民法736条
義理の親と連れ子 直系姻族関係 禁止 民法735条
実の兄弟姉妹 二親等の血族関係 禁止 民法734条
養親側の他の養子など 養方の傍系親族に関係するケース 734条ただし書の例外を確認 民法734条

特に注目したいのは、養子縁組をした場合の扱いです。

民法727条によって、養子と養親、その血族との間には、縁組の日から血族間と同じ親族関係が生じます。一方で、734条には養子と養方の傍系血族との婚姻を認める例外があります。

そのため、「養子になったから義理の兄弟姉妹とは絶対に結婚できない」と単純化することはできません。養親が誰なのか、相手が養親の実子なのか別の養子なのか、二人の間に実際の血縁関係がないかなど、具体的な関係を確認する必要があります。

このように、親の再婚だけの場合と養子縁組を伴う場合では、確認すべき条文が異なります。

【養子縁組の仕組み】普通養子縁組と特別養子縁組の違い

連れ子同士の婚姻を考えるなら、養子縁組の種類も理解しておきたいところです。日本の養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組があります。

普通養子縁組は実親との親子関係が残る

普通養子縁組は、養親と養子の間に新しい法律上の親子関係を成立させる制度です。

法務省の「養子縁組について知ろう」によると、普通養子縁組では、養親と養子の親子関係が成立した後も、実親との親子関係は存続します。

主な法的効果は次のとおりです。

  • 養親と養子の間に法律上の親子関係が成立する
  • 養親と養子の間に扶養義務が生じる
  • 養親の相続において養子は相続人となる
  • 養親の親権に関する法律上の効果が生じる
  • 原則として養子の氏は養親の氏に変更される

未成年者を養子にする場合は、原則として家庭裁判所の許可が必要ですが、配偶者の子、いわゆる連れ子を養子にする場合などは例外となります。

また、15歳未満の子どもについては、法定代理人による縁組の承諾など、年齢に応じた手続きが必要です。

特別養子縁組は実親との親子関係が終了する

特別養子縁組は、子どもの利益を守るために特に必要な場合に、家庭裁判所の手続きによって成立する制度です。

普通養子縁組とは異なり、原則として実親との法的な親子関係が終了し、養親との間に実親子と同様の親子関係が成立します。

特別養子縁組は、原則として15歳未満の子どもを対象とするなど、普通養子縁組より厳格な要件が設けられています。

この違いは、戸籍上の続柄や親族関係を確認する際にも重要です。

養子縁組の解消後も残る婚姻制限がある

普通養子縁組は、一定の要件のもとで離縁によって解消できます。しかし、養親と養子本人など、民法736条に該当する関係では、離縁後も婚姻できません。

一方、養子同士や養子と養親側の親族との関係については、734条の適用範囲と例外を別に検討する必要があります。

養子縁組を解消したという事実だけで判断せず、縁組の種類、当事者、親族関係がどのように変化したかを確認することが大切です。

【婚姻届の注意点】戸籍上の続柄と受理要件を確認する方法

連れ子同士の結婚を実際に進める場合、最後に確認するのが戸籍と婚姻届です。

民法739条では、婚姻は戸籍法に従って届け出ることによって効力を生じると定めています。また、740条では、婚姻が法律上の要件に違反していないことを確認した後でなければ、婚姻届を受理できないとしています。

婚姻届を提出する前に確認したい5つの項目
  • 婚姻意思:当事者双方に結婚する意思があること。
  • 年齢:男女ともに18歳以上であること。
  • 重婚の有無:現在、別の配偶者がいないこと。
  • 親族関係:734条から736条までの婚姻禁止に該当しないこと。
  • 届出の形式:当事者双方と成年の証人2人以上が署名した婚姻届を提出すること。

特に重要なのが、親族関係の確認です。

戸籍を確認するときは、実父母の記載、養子縁組の成立日、養親の氏名、離縁の有無などを確認します。普通養子縁組の場合、実親との関係も残るため、養親側だけを見ればよいわけではありません。

同じ戸籍や名字でも婚姻禁止とは限らない

戸籍上の名字が同じであったり、同じ家庭で生活していたりすることと、民法上の婚姻禁止は別の問題です。

例えば、親の再婚によって家庭内では兄弟姉妹として暮らしていても、二人の間に血族関係や婚姻を禁止する法律上の関係がなければ、結婚できる可能性があります。

反対に、同じ名字ではなく、別々の戸籍に記載されていたとしても、実際に禁止対象となる血縁関係があれば婚姻はできません。

つまり、戸籍の見た目だけで判断するのではなく、戸籍に記録された身分関係を法律に照らして確認する必要があります。

市区町村の戸籍担当窓口で事前確認する

婚姻届を提出する前に、二人の本籍地や住所地の市区町村にある戸籍担当窓口で相談すると安心です。

養子縁組や離縁の履歴が複雑な場合は、通常の婚姻届だけでは判断が難しいこともあります。戸籍関係の資料をそろえたうえで、事前に婚姻の可否を確認しておくと、提出後の手続き上のトラブルを防ぎやすくなります。

なお、2024年3月1日から戸籍証明書の広域交付制度などが始まり、婚姻届への戸籍謄本の添付は原則不要となっています。ただし、個別の事情によって追加資料が必要となる場合があるため、提出先の自治体に確認してください。

【2026年最新】結婚に関する法律改正と連れ子同士への影響

2026年時点で婚姻に関する法律を確認する際は、過去の改正と直近の家族法改正を区別する必要があります。

2022年4月1日:男女ともに婚姻開始年齢が18歳に統一

民法改正により、2022年4月1日から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられ、女性の婚姻開始年齢も16歳から18歳に引き上げられました。

現在は男女ともに18歳以上でなければ結婚できません。18歳と19歳は成年者であるため、婚姻に父母の同意は必要ありません。

2024年4月1日:女性の再婚禁止期間が廃止

2024年4月1日には、民法改正によって女性の再婚禁止期間が廃止されました。

以前は、離婚後の女性について一定期間の再婚制限が設けられていましたが、現在はこの期間制限はありません。

この改正は、連れ子同士の婚姻を直接変更するものではありませんが、再婚を伴う家族関係を理解するうえで押さえておきたい変更点です。

2026年4月1日:離婚後の親権などに関する改正法が施行

2026年4月1日には、令和6年法律第33号による民法等の改正が施行されました。

法務省によると、この改正では父母の離婚後の親権、監護、養育費、親子交流、養子縁組など、子どもの養育に関する制度が見直されています。

ただし、これは連れ子同士の婚姻を一律に禁止したり、民法734条から736条までの婚姻制限をなくしたりする改正ではありません。

したがって、2026年11月現在も、連れ子同士の婚姻は、親の再婚だけなのか、養子縁組が成立しているのか、実際の血縁関係があるのかという基本的な判断基準に従って検討します。

【プロの結論】連れ子同士の結婚で後悔しないための判断基準

連れ子同士の結婚を考える場合、法律上の可否だけでなく、家族関係や将来の生活設計も含めて整理しておくことが大切です。

特に、次の3点は事前に確認しておきたい事項です。

  • 実際の血縁関係:親の再婚前から血縁関係が存在していないか。
  • 養子縁組の履歴:誰が誰の養親になっているか、普通養子縁組か特別養子縁組か、離縁があるか。
  • 婚姻禁止規定の対象:734条、735条、736条のどれに該当する可能性があるか。

また、法律上結婚できることと、家族全員がその結婚を受け入れられることは別の問題です。

親の再婚によって長年兄弟姉妹として暮らしてきた場合、親や親族が複雑な感情を抱くこともあります。結婚を考える二人は、家族内での立場や将来の付き合い方について十分に話し合っておくとよいでしょう。

ただし、家族の理解が得られていないこと自体は、民法734条から736条までに定める婚姻禁止事由とは異なります。法律上の条件と家族間の問題を切り分けて考えることが重要です。

連れ子同士の結婚に関するよくある質問(FAQ)

Q1:親が再婚した場合、連れ子同士は結婚できますか?
A1:原則として結婚できます。親同士が婚姻しただけでは、それぞれの連れ子同士に血族関係は生じません。ただし、実際に血縁関係がある場合などは別途確認が必要です。

Q2:親の再婚相手の子どもと養子縁組をしたら結婚できませんか?
A2:養子縁組をしただけで必ず結婚できなくなるわけではありません。民法734条には、養子と養方の傍系血族との婚姻を認める例外があります。養親や相手との具体的な関係によって判断する必要があります。

Q3:義理の兄弟姉妹は民法734条の近親婚に該当しますか?
A3:親同士が再婚しただけであれば、義理の兄弟姉妹は通常、734条の近親婚禁止の対象にはなりません。実際の血縁関係や養子縁組の内容を確認することが必要です。

Q4:親の再婚相手と結婚することはできますか?
A4:原則としてできません。親の再婚によって直系姻族関係が成立するため、民法735条によって婚姻が禁止されます。親同士が離婚しても、この制限は残ります。

Q5:養子縁組を解消すれば結婚できますか?
A5:一概にはいえません。民法736条に該当する養親子などの関係では、離縁後も婚姻できません。どのような親族関係が解消されたのかによって判断が変わります。

Q6:連れ子同士の結婚で親の同意は必要ですか?
A6:婚姻する本人が18歳以上であれば、法律上、親の同意は必要ありません。ただし、双方の婚姻意思や婚姻禁止規定に該当しないことなど、一般的な婚姻要件を満たす必要があります。

Q7:連れ子同士の婚姻届はどこに提出すればよいですか?
A7:原則として、夫または妻となる人の本籍地か所在地の市区町村役場に提出します。養子縁組など複雑な事情がある場合は、事前に戸籍担当窓口へ相談しておくと安心です。

連れ子同士の結婚は、親同士が再婚したという理由だけで禁止されるものではありません。日本の民法では、親の婚姻と子ども同士の親族関係を区別しているため、法律上の親族関係がなければ、原則として婚姻できます。

一方、養子縁組が成立している場合は、民法727条による親族関係の発生と、734条の近親婚禁止およびその例外を確認しなければなりません。また、735条は直系姻族、736条は養親子などの婚姻を禁止しています。

2026年11月現在、連れ子同士の結婚を判断する基本的なルールは、こうした民法の規定に基づいています。2026年4月の家族法改正によっても、親の再婚だけで連れ子同士の婚姻が禁止されるようになったわけではありません。

最終的な判断では、戸籍に記載された実親・養親の関係、養子縁組の履歴、実際の血縁関係を確認することが欠かせません。判断が難しい場合は、市区町村の戸籍担当窓口や弁護士に相談し、婚姻届を提出する前に法律上の問題がないか確かめておきましょう。

主要な法令・公的資料

- 民法725条・727条・731条~740条:親族の範囲、養子縁組、婚姻要件。
- 法務省「養子縁組について知ろう」:普通養子縁組・特別養子縁組の法的効果。
- 法務省「民法等の一部を改正する法律」:2026年4月1日施行の家族法改正。
- 法務省「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」:18歳への婚姻年齢統一。
- 松山市「婚姻届」(2026年10月8日更新):婚姻届の提出要件と必要書類。

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コンテンツディレクター 霧島 直人
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