都成竜馬の読み方は、「となりりゅうま」です。「都成」を「とせい」などと読んでしまう人もいますが、将棋界では「となり」の読みで知られています。
1990年生まれの都成七段は、2026年11月3日時点で36歳。宮崎県宮崎市で育ち、幼少期から将棋に親しんできました。
日本将棋連盟関連の棋士紹介情報と棋士本人のインタビューから確認できるプロフィールは次のとおりです。
都成竜馬七段の基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 都成竜馬 |
| 読み方 | となり・りゅうま |
| 生年月日 | 1990年1月17日 |
| 年齢 | 36歳 |
| 出身地 | 宮崎県宮崎市 |
| 段位 | 七段 |
| 棋士番号 | 304 |
| プロ入り | 2016年4月1日 |
| 師匠 | 谷川浩司十七世名人 |
| 所属 | 関西所属 |
都成という名字だけでなく、「竜馬」という名前にも将棋とのつながりがあります。
2019年の文春オンラインの対談で、都成本人は、父親が将棋好きだったことから名前が付けられたと説明しています。「竜」と「馬」は、将棋で強力な働きをする駒に由来します。
将棋を覚えたのは4歳ごろ。父親や兄、叔父が将棋を指す姿を身近に見て、自然に興味を持ったそうです。
興味深いのは、本人が好きな駒として挙げているのが、名前に使われた竜や馬ではなく香車だという点です。
幼少期から将棋に囲まれた環境が、後のプロ棋士としての歩みにつながっています。
【都成竜馬の経歴・昇段履歴】三段から七段までの歩み

都成竜馬の棋歴で注目したいのは、三段時代に新人王戦を制した実績と、そこからプロ入りまで約2年半を要した経緯です。
奨励会に入ったのは2000年9月。関西奨励会で6級からスタートし、初段、二段、三段へと昇級しました。
しかし、三段になればすぐプロ棋士になれるわけではありません。
プロ入りを目指す三段棋士が参加する三段リーグは、限られた昇段枠を争う厳しい制度です。都成はその競争を勝ち抜くまでに時間を要しました。
昇段履歴と主なキャリアの転換点| 年月 | 出来事 | 意味・実績 |
|---|---|---|
| 2000年9月 | 関西奨励会に6級で入会 | 棋士への挑戦が始まる |
| 2007年 | 三段に昇段 | 三段リーグに参加 |
| 2013年10月 | 第44期新人王戦優勝 | 奨励会員として史上初 |
| 2015年1月 | 343手の熱戦 | 名局賞特別賞の対象局 |
| 2016年4月1日 | 四段昇段 | プロ棋士としてデビュー |
| 2018年3月15日 | 五段昇段 | 順位戦C級1組昇級 |
| 2019年11月13日 | 六段昇段 | 竜王戦ランキング戦の連続昇級 |
| 2021年3月25日 | 七段昇段 | 竜王戦ランキング戦の連続昇級 |
| 2025年度 | 順位戦C級1組で9勝1敗 | B級2組への昇級 |
| 2026年度 | 順位戦B級2組に在籍 | 上位クラスへの挑戦が続く |
都成が四段に昇段し、プロ棋士になったのは2016年4月1日です。
第58回奨励会三段リーグで1位となり、念願のプロ入りを決めました。
特筆すべきは、2013年の新人王戦優勝からプロ入りまでに時間があったことです。
新人王戦での優勝は大きな実績でしたが、それだけで四段に昇段できるわけではありません。最終的には三段リーグで1位という結果を残す必要がありました。
この経歴は、将棋の世界で棋戦優勝とプロ資格の獲得が別の評価軸であることを示しています。
七段への昇段は竜王戦での活躍が決め手七段昇段は2021年3月25日。
第34期竜王戦3組ランキング戦準決勝で増田康宏六段を破り、決勝進出と2組への昇級を決めました。
この結果、竜王戦ランキング戦での連続昇級による昇段規定を満たし、七段となりました。
日本将棋連盟の昇段規定に沿った昇段であり、単純な勝ち星の積み重ねだけではなく、竜王戦での継続的な成績が評価されたものです。
【谷川浩司十七世名人との師弟関係】新人王戦優勝の背景
都成竜馬の師匠は、谷川浩司十七世名人です。
谷川は名人5期、竜王4期などのタイトル獲得実績を持つ、日本将棋界を代表する棋士の一人です。
都成にとって、谷川は単に将棋を教わる師匠というだけでなく、プロ棋士を目指す過程で大きな存在となった人物です。
都成竜馬の師匠。名人5期、竜王4期などの実績を持つ九段。
都成の名前が将棋ファンに広く知られるきっかけとなったのが、2013年度の第44期新人王戦です。
2013年10月22日、決勝三番勝負の第3局で藤森哲也四段を破り、対戦成績2勝1敗で優勝しました。
当時の都成は、まだプロ棋士ではない奨励会三段でした。
1970年に創設された新人王戦の歴史で、奨励会員が優勝したのは初めて。プロ棋士を相手に勝ち進み、決勝まで突破したことは大きな話題となりました。
当時の報道によると、都成は準決勝で第41期新人王の阿部健治郎五段にも勝利しています。
優勝後、本人は三段リーグで壁にぶつかっていたことに触れ、この優勝を次の飛躍につなげたいという趣旨のコメントを残しました。
この発言からも、棋戦で優勝する実力を示しながら、プロ入りという目標に向けて苦戦していた当時の状況が伝わります。
343手の熱戦で名局賞特別賞を受賞もう一つ見逃せないのが、第42回(2014年度)将棋大賞の名局賞特別賞です。
対象となったのは、2015年1月22日に行われた第46期新人王戦2回戦、牧野光則五段との対局でした。
この将棋は、持ち時間各3時間の対局でありながら、昼食休憩を含めて約11時間に及び、最終的に343手で決着しました。
特筆すべきは、両者が1手60秒以内で指す一分将棋に入ってからも、201手を費やしたことです。
形勢が何度も揺れ動く激戦となり、将棋大賞の名局賞特別賞に選ばれました。
ここで誤解しやすいのが、名局賞特別賞は都成がその対局に勝ったことを表す賞ではないという点です。評価されたのは、牧野との一局そのものです。
勝敗だけでは測れない将棋の魅力を示した対局として、都成の棋歴に残る重要な出来事です。
【都成竜馬の棋風・戦型】振り飛車だけではないオールラウンダー
都成竜馬の棋風を一言で説明するなら、居飛車と振り飛車の両方を指しこなす柔軟なオールラウンダー型です。
若いころは振り飛車、とりわけ四間飛車を多く指していました。
しかし、棋士として経験を重ねるにつれ、戦型の選択肢を広げています。
得意戦型と特徴| 戦型・特徴 | 内容 |
|---|---|
| 四間飛車 | 幼少期から親しんできた振り飛車 |
| 中飛車 | 振り飛車の代表的な選択肢 |
| 相掛かり | 居飛車同士の攻防 |
| 矢倉 | 伝統的な相居飛車の戦型 |
| 雁木 | 柔軟な駒組みが特徴 |
| 都成流 | 独自の構想を取り入れた後手番の戦法 |
都成の棋風を語るうえで欠かせないのが「都成流」です。
日本将棋連盟のオンラインストアでも、都成が考案した戦法を解説する『都成流 新型ダイレクト向かい飛車』が紹介されています。
この戦法は、後手番から積極的に振り飛車を展開する構想が特徴です。
特に、後手の△9五歩と△4四歩を組み合わせた新しいダイレクト向かい飛車の考え方が盛り込まれています。
単に定跡を覚えて戦うのではなく、自分から局面を作り、相手に対応を迫るという発想が反映されています。
これは都成の序盤研究や独創性を知るうえで要点です。
振り飛車党という呼び方だけでは説明できない2019年の文春オンラインの対談では、都成本人が振り飛車党・居飛車党という分類に強くこだわっていないことを語っています。
実際、将棋データの直近3年間の戦型集計でも、相掛かり、矢倉、雁木、相振り飛車など、さまざまな戦型が記録されています。
対局相手や局面に応じて戦い方を変えられることは、研究が進んだ現代将棋で大きな武器になります。
都成の棋風を見るときは、特定の戦法を得意とする棋士という枠に収めるよりも、幅広い戦型に対応できる構想力に注目するのが適切です。
【都成竜馬の2026年度最新成績】5勝6敗と通算勝率64.13%の意味
2026年11月3日時点で、都成竜馬の成績を見る際に押さえておきたい数字は2つあります。
- 2026年度の公式戦成績:11局5勝6敗、勝率45.45%
- プロ入り後の通算成績:421局270勝151敗、勝率64.13%
いずれも日本将棋連盟の公式対局成績ページに掲載された数字です。通算成績は2026年11月1日対局分まで、年度成績も同日までの集計です。
2026年度の成績
対局数11局
勝敗5勝6敗
年度勝率45.45%
通算勝率64.13%
プロ入り後の通算成績270勝
勝ち数151敗
負け数421局
総対局数
出典:日本将棋連盟。2026年11月1日対局分まで。
年度勝率45.45%は、現時点での数字だけを見れば5割を下回っています。
ただし、ここで通算勝率64.13%と比較するときには注意が必要です。
年度成績は11局という限られた対局数の結果であり、通算成績はプロ入り後421局の積み重ねです。
11局の結果だけで棋士としての実力や長期的な評価を決めるのは適切ではありません。
むしろ、今後の順位戦でどのような結果を残すか、竜王戦などのトーナメントでどこまで勝ち上がるかが、現在の実力を判断する材料になります。
順位戦B級2組での現在地2026年度、都成は第85期名人戦・順位戦のB級2組に在籍しています。
B級2組への昇級につながったのは、前期の第84期C級1組での成績です。
都成は9勝1敗を記録し、昇級を決めました。
B級2組は順位戦の上から3番目に当たるクラスです。日本将棋連盟の制度では、B級2組の上位3名が原則としてB級1組へ昇級します。
2026年10月28日の対局終了時点では、都成のB級2組成績は3勝2敗です。
対局結果を見ると、岡部怜央六段に敗れた後、三浦弘行九段、及川拓馬七段、佐藤和俊七段に勝利。その後、戸辺誠七段との対局で黒星を喫しています。
2026年の竜王戦2組での対局結果都成は2026年の第39期竜王戦で2組に出場しました。
主な対局結果は次のとおりです。
- 2026年1月21日:藤井猛九段に勝利
- 2026年3月12日:久保利明九段に敗北
- 2026年6月12日:佐々木大地七段に敗北
6月12日の対局は2組昇級者決定戦でした。佐々木大地との対局に敗れ、同棋戦での上位進出はなりませんでした。
2組に出場したという実績と、その後の昇級者決定戦の結果は分けて理解する必要があります。
今後の順位戦で注目したい対局第85期B級2組では、都成の次の対局として、2026年11月18日の斎藤明日斗六段戦が予定されています。
このリーグでは、羽生善治九段や師匠の谷川浩司十七世名人らも戦っています。
強豪が集まるクラスで、都成がどのような成績を残すかは、今後のキャリアを占ううえで重要です。
【プロの結論】都成竜馬は実績と独創性を兼ね備えた実力派棋士
都成竜馬の棋歴を振り返ると、評価すべき要点は大きく3つあります。
第一に、奨励会三段時代の新人王戦優勝です。
プロ入り前に一般棋戦を制したという実績は、将棋界でも異例でした。単なる若手棋士の優勝ではなく、プロ棋士になる前から高い実力を示していたことが分かります。
第二に、七段まで昇段した継続的な競争力です。
2016年のプロ入りから2021年の七段昇段まで、順位戦と竜王戦で着実に結果を残しました。さらに2025年度にはC級1組で9勝1敗を挙げ、B級2組に昇級しています。
第三に、独自戦法を生み出す研究姿勢です。
都成流の考案や、居飛車・振り飛車を使い分ける柔軟性は、単に過去の実績を持つ棋士という枠を超えた魅力です。
将棋ファンが都成の対局を見るなら、次の3点に注目すると楽しみが広がります。
- 序盤:相手の得意戦型に対して、どのような作戦を選ぶのか。
- 中盤:独自の構想で局面を動かせるか。
- 終盤:複雑な局面でどのような判断を下すのか。
特に、振り飛車党としてのイメージだけで対局を見ると、居飛車での工夫や独創的な作戦を見落とす可能性があります。
都成竜馬の本当の面白さは、特定の戦型に縛られず、自分の将棋を追求する姿勢にあります。
【都成竜馬に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:都成竜馬は何と読みますか?
A1:都成竜馬は「となりりゅうま」と読みます。1990年1月17日生まれで、2026年11月現在36歳です。
Q2:都成竜馬の師匠は誰ですか?
A2:師匠は谷川浩司十七世名人です。谷川は名人5期、竜王4期などの実績を持つトップ棋士です。
Q3:都成竜馬はいつプロ入りしましたか?
A3:2016年4月1日です。第58回奨励会三段リーグで1位となり、四段に昇段しました。
Q4:都成竜馬は新人王戦で優勝していますか?
A4:はい。2013年度の第44期新人王戦で優勝しました。当時は奨励会三段で、奨励会員として史上初の優勝でした。
Q5:都成竜馬の2026年度の成績は?
A5:日本将棋連盟の2026年11月1日対局分までの記録では、11局5勝6敗、勝率45.45%です。通算では421局270勝151敗、勝率64.13%となっています。
都成竜馬は、宮崎県宮崎市出身の将棋棋士で、谷川浩司十七世名人を師匠に持つ七段です。
2013年の第44期新人王戦優勝、2016年のプロ入り、2021年の七段昇段と、節目ごとに確かな実績を残してきました。
また、牧野光則五段との343手の熱戦で名局賞特別賞を受賞したことや、独自戦法「都成流」を考案したことも、棋士としての個性を際立たせています。
2026年度の成績は5勝6敗ですが、通算勝率は64.13%。加えて、2025年度のC級1組9勝1敗を経て、現在はB級2組で戦っています。
今後の注目点は、順位戦B級2組での昇級争いと、竜王戦をはじめとする棋戦での巻き返しです。
新人王戦で歴史を作った三段棋士は、現在36歳の実力派七段へと成長しました。これまでの実績だけでなく、独創的な戦型選択と今後の順位戦での戦いにも注目したい棋士です。