2026年11月3日現在、自民党の派閥勢力図は、かつての大派閥が党内人事を競い合った時代から大きく姿を変えている。政治資金パーティーをめぐる裏金問題で旧安倍派、旧二階派、旧岸田派などが解散し、現在、派閥として活動を続けているのは麻生太郎氏が率いる麻生派だけだ。2026年2月の衆院選後、麻生派は60人規模に拡大した。
一方、派閥がなくなったからといって、党内の人間関係や勢力争いまで消えたわけではない。高市早苗政権を支える「国力研究会」には2026年5月の発足時点で347人、「保守団結の会」には4月時点で85人が参加。武田良太氏を中心とする「総合安全保障研究会」や、石井準一氏らの「自由民主党参議院クラブ」も動き始めている。数字だけを比較すると見えにくい、派閥解散後の新しい党内力学が形成されている。
【2026年11月最新】自民党派閥勢力図はどう変わった?現在の主要グループ一覧

現在の自民党を理解するうえで最初に押さえたいのは、正式な派閥と、派閥に近い機能を持つ政策グループ・議員連盟を区別することだ。
かつては安倍派、麻生派、二階派、岸田派、茂木派などが、それぞれ所属議員をまとめて党内の意思決定や人事に影響を及ぼしていた。しかし、2024年以降の解散によって、従来型の派閥組織は大幅に縮小した。
2026年11月現在の構図を整理すると、次のようになる。
現在確認できる主要な勢力- 麻生派(志公会):約60人。唯一の存続派閥。
- 国力研究会:347人。高市政権の政策実現を支える議員連盟。
- 保守団結の会:85人。高市首相が顧問を務める保守系グループ。
- 自由民主党参議院クラブ:40人超。石井準一氏らが中心となる参院議員グループ。
- 総合安全保障研究会:旧二階派を中心に結成された武田良太氏主導の政策グループ。
- 旧安倍派系の人脈:西村康稔氏、萩生田光一氏、松野博一氏らを中心に活動。
- 旧岸田派・旧茂木派系の人脈:旧所属議員同士の関係や政策上の連携が残っている。
ここで注意したいのが、これらの人数は同じ時点で集計されたものではないという点だ。麻生派60人は2026年2月、保守団結の会85人は4月、国力研究会347人は5月の公表情報に基づく。11月3日時点の全グループの最新会員数を一律に示す公式統計ではない。
また、議員連盟や政策グループは複数の組織への参加を認める場合がある。したがって、60人、347人、85人などを足して、自民党内の勢力総数とすることはできない。
【人数で比較】麻生派60人・国力研究会347人・保守団結の会85人の実力
2026年の自民党内で特に注目されているのは、麻生派、国力研究会、保守団結の会という性格の異なる3つの集団だ。
1.麻生派(志公会):唯一の正式な派閥で60人麻生太郎氏が率いる志公会は、裏金問題を受けて他派閥が解散を決めるなか、存続を選んだ組織だ。
2026年2月19日、衆院選後初めての定例会合を開催。新人議員らの加入を経て、所属議員は60人となった。報道によって新規加入者の集計表現には違いがあるが、60人という所属規模は複数の報道で確認されている。
麻生派が注目される理由は、単に人数が多いからではない。麻生氏自身が自民党副総裁を務め、派閥の枠を超えた党内人脈を持っているうえ、幹事長の鈴木俊一氏も麻生派に所属する政治家だからだ。
2026年9月16日の党役員人事でも、麻生氏は副総裁、鈴木氏は幹事長に再任された。党の執行部における存在感という点でも、麻生派は他の政策グループとは異なる立場にある。
麻生氏の影響力は、派閥の人数だけで測れるものではない。党運営、国会運営、政策調整、政権中枢との関係を通じて発揮される複合的なものだ。
2.国力研究会:347人が参加した巨大議員連盟2026年5月21日、高市政権の政策実現を後押しするため、自民党の有志議員による「国力研究会」が発足した。
発足時に公表された入会者は、当時の自民党所属国会議員417人のうち347人。全体の約83%に当たる規模だった。
発起人には麻生太郎氏、茂木敏充氏、小泉進次郎氏、小林鷹之氏らが名を連ねた。組織の体制は、最高顧問に麻生氏、会長に加藤勝信氏、幹事長に萩生田光一氏、事務総長に木原稔氏という構成だった。
研究会の目的は、外交や皇室などの中長期的な課題を議論しながら、高市政権の政策を支援すること。略称には「Japan is Back」にちなむ「JiB」が使われている。
ただし、347人という数字を、そのまま高市首相への無条件の支持者数と解釈するのは早計だ。
発足時には当初想定を大きく上回る議員が参加し、TBS NEWS DIGなどの取材では、政策研究への参加、政権との関係維持、党内での立場確保など、議員ごとに異なる参加動機が紹介された。総裁選での候補者選びまで拘束する組織ではない。
さらに2026年10月22日には幹部会合が開かれ、11月前半にも2回目の総会を開催する方向が確認された。2027年秋に予定される総裁選をにらんだ意見交換も行われている。
3.保守団結の会:85人が参加する保守系グループ「保守団結の会」は、保守的な政策理念を共有する議員によるグループだ。
2026年4月7日、高市首相は同会の懇談会に短時間出席した。当時、高市氏は顧問を務めており、衆院選後の参加者は85人に増えていた。
このグループの特徴は、単に政権を支援するというだけでなく、保守的な政策や思想信条を共有する議員の結びつきにある。
国力研究会が幅広い議員を集める横断的な議員連盟であるのに対し、保守団結の会は政治理念を軸にした集まりという違いがある。
ただし、85人全員が同じ政策判断をするわけではない。保守という共通項があっても、経済政策や外交、安全保障、党内人事では個別の意見が分かれる余地がある。
【党内人脈を整理】旧安倍派・旧二階派・旧岸田派と新グループの関係
現在の自民党を理解するには、解散した旧派閥の議員がどこで活動しているかを追う必要がある。組織の看板がなくなっても、政治家同士の関係や政策上の連携がすべて消滅したわけではない。
以下は、2026年に確認できる主要な人脈と組織の関係をまとめたものだ。
| 勢力・旧派閥 | 中心人物・関係者 | 2026年の活動・位置付け | 人数・規模 |
|---|---|---|---|
| 麻生派(志公会) | 麻生太郎、鈴木俊一 | 党内唯一の存続派閥。党執行部にも影響力を持つ | 約60人(2月) |
| 国力研究会 | 加藤勝信、麻生太郎、萩生田光一、木原稔 | 高市政権の政策実現を支援する議員連盟 | 347人(5月) |
| 保守団結の会 | 高市早苗、高鳥修一 | 保守系の政策理念を共有するグループ | 85人(4月) |
| 旧安倍派 | 西村康稔、萩生田光一、松野博一 | 派閥は正式解散。旧所属議員の人脈や会合は継続 | 旧派閥の現行会員数なし |
| 旧二階派 | 武田良太、小林鷹之 | 武田氏を中心に総合安全保障研究会を結成 | 発足時20人余り |
| 旧岸田派 | 岸田文雄、林芳正、村井英樹 | 派閥は正式解散。旧所属議員の政治的な人脈は残る | 旧派閥の現行会員数なし |
| 旧茂木派 | 茂木敏充、鈴木貴子ら | 派閥解散後も政策面での連携や人的交流が続く | 旧派閥の現行会員数なし |
| 自由民主党参議院クラブ | 石井準一、西田昌司 | 参院議員の意見交換や新人教育を目的とするグループ | 40人超(4月) |
旧安倍派は、かつて自民党最大の勢力を誇った清和政策研究会だ。福田赳夫氏を源流とし、森喜朗氏、小泉純一郎氏、安倍晋三氏らを輩出してきた。
2026年11月の党執行部を見ると、西村康稔氏が選挙対策委員長、萩生田光一氏が幹事長代行、松野博一氏が組織運動本部長を務めている。
この3人は旧安倍派の有力議員として知られる。つまり、旧安倍派という政治団体はなくなっても、旧所属議員が党の重要ポストで活動している構図は続いている。
派閥の解散と政治家個人の影響力の消滅は、まったく別の問題なのだ。
旧二階派:武田良太氏の総合安全保障研究会旧二階派の動向で注目されるのが、武田良太氏を中心に設立された「総合安全保障研究会」だ。
2026年4月2日、国会内で初会合が開かれ、旧二階派の議員を中心に20人余りが参加した。
議論の対象は軍事・防衛に限定されない。外交、食料安全保障、エネルギー安全保障、国土強靱化などを幅広く扱い、勉強会や議員立法につなげることを目指している。
武田氏は旧来型の派閥とは決別する考えを示し、政治資金規正法上の政治団体として登録しない方針を説明した。
また、旧二階派の関係者すべてがこの研究会に参加しているわけではない。例えば、小林鷹之氏は旧二階派との関係が報じられているが、研究会の初会合には参加しなかった。
旧岸田派:宏池会の解散後も人間関係は継続旧岸田派は、宏池会という名称で知られ、岸田文雄氏が率いていた政策集団だ。
政治資金問題を受けて2024年に解散を決定し、同年9月には政治団体としての解散届が提出された。67年の歴史を持つ組織としての宏池会は、正式に幕を下ろした。
ただし、岸田氏や林芳正氏ら旧所属議員の人脈は残っている。2026年3月のテレビ朝日の報道でも、旧岸田派や旧茂木派の関係者が会合を重ねている状況が紹介された。
2026年9月の党役員人事では、旧岸田派出身と報じられた村井英樹氏が国会対策委員長に就任している。
【派閥解散の全経緯】裏金問題から2026年の派閥回帰まで
現在の勢力図を理解するためには、2023年から続いた政治資金問題と派閥解散の経緯を押さえておきたい。
2023年11月:政治資金パーティーの不記載問題が表面化自民党の複数の派閥で、政治資金パーティー券の販売収入が政治資金収支報告書に正確に記載されていなかった問題が明らかになった。
特に旧安倍派では、販売ノルマを超えた分を議員側に還流させる慣行が問題視された。旧二階派、旧岸田派でも収支報告書への不記載が問題となり、東京地検特捜部による捜査が進んだ。
派閥が政治資金を集め、議員に配分する構造そのものに対して、国民の批判が強まった。
2024年1月:主要派閥が相次いで解散を表明2024年1月、岸田文雄総裁のもとで政治刷新本部が設置され、派閥のあり方が議論された。
1月19日には旧安倍派と旧二階派が解散方針を決定。岸田氏も旧岸田派の解散を表明した。
1月24日には自民党が政治刷新本部の中間取りまとめ案を発表。派閥から「お金」と「人事」の機能を切り離す方針を掲げ、翌25日の臨時総務会で正式に決定した。
2024年から2025年:政治団体としての解散手続きが完了岸田総裁は2024年1月、派閥から「お金」と「人事」の機能を切り離し、いわゆる派閥を解消する方針を説明した。
(自由民主党・政治刷新本部の中間取りまとめに関する発表)
派閥の解散方針が決まっても、政治団体としての手続きは別に必要だった。事務所の整理、残余資金の処理、解散届の提出などに時間がかかったためだ。
最終的には2025年6月25日に旧安倍派の解散届が受理され、旧二階派も同月に正式解散した。これにより、麻生派以外の旧主要派閥は政治団体としての解散手続きを終えた。
重要なのは、派閥の解散方針を決めた日と、政治団体として正式に解散した日が異なることだ。ニュースで「解散」と報じられた時期が複数あるのは、この違いによる。
2026年:グループ再編が進み、派閥回帰との指摘も2026年に入ると、麻生派の拡大に加え、国力研究会、保守団結の会、総合安全保障研究会、参議院クラブなどが相次いで存在感を強めた。
6月には、自民党のガバナンス委員会が、政策集団やグループによる組織的な人事要望を受け付けないよう提言した。これは派閥解散後にグループ化が進む状況を踏まえた動きだった。
つまり、自民党は派閥の復活を防ぐためのルールを維持する一方、議員同士が連携する新しい集団が生まれるという、二つの流れに直面している。
【党内力学を分析】高市政権と麻生太郎の影響力はどこまで強い?
2026年11月の自民党執行部を見ると、高市早苗総裁を中心に、麻生氏や旧派閥出身の実力者が重要ポストを担う構造が浮かび上がる。
2026年11月2日現在の自民党執行部自民党公式の役員名簿によると、現在の主要な役職は次のとおりだ。
- 総裁:高市早苗
- 副総裁:麻生太郎
- 幹事長:鈴木俊一
- 総務会長:梶山弘志
- 政務調査会長:小林鷹之
- 選挙対策委員長:西村康稔
- 国会対策委員長:村井英樹
- 幹事長代行:萩生田光一
- 組織運動本部長:松野博一
- 広報本部長:鈴木貴子
この布陣には、麻生派、旧安倍派、旧二階派、旧岸田派、旧茂木派など、かつて異なる派閥に所属していた議員が含まれている。
2026年9月16日の人事では、麻生氏と鈴木幹事長が続投し、小林氏、西村氏、萩生田氏、松野氏らも要職に残った。高市首相が党内の各人脈を意識しながら、政権運営の安定を優先した人事と受け止められている。
麻生太郎の影響力を支える3つの要素麻生氏の党内影響力を理解するには、次の3点が重要になる。
第一に、唯一の存続派閥を率いていること。
他派閥が解散した後も、麻生派は組織を維持した。2026年2月には60人規模となり、党内で独自の組織力を持つ存在になっている。
第二に、党執行部との結びつき。
麻生氏自身が副総裁を務め、麻生派の鈴木俊一氏が幹事長を務める。党運営の中枢に複数の関係者がいることは、政策調整や国会対応において重要な意味を持つ。
第三に、国力研究会との関係。
麻生氏は同研究会の最高顧問でもある。つまり、正式派閥としての麻生派と、幅広い議員が参加する国力研究会の双方に関係する立場だ。
この二つの組織は性格が違う。麻生派は所属議員をまとめる縦の組織であり、国力研究会は政策を軸に議員を横断的につなぐ場だ。両方に関係する麻生氏は、異なるネットワークを結びつける位置にいる。
高市政権の最大の課題は2027年総裁選2026年10月には、高市政権の発足から1年を迎え、党内では2027年秋の総裁選を意識した発言が増えている。
10月22日の報道では、小林鷹之政調会長が今後も高市政権を支える考えを示し、萩生田光一幹事長代行も政権の継続を支持する趣旨の発言をしている。
同時期、国力研究会の幹部も会合を開き、次回総会の開催に向けて調整した。
ただし、347人という参加者数だけで、次期総裁選の結果が決まるわけではない。総裁選では議員票だけでなく党員・党友票も重要になる。加えて、国会運営や選挙結果、政権の政策実績によって、議員の判断が変化する可能性もある。
高市政権の党内基盤は広いが、巨大議員連盟への参加と総裁選での投票行動は分けて考える必要がある。
【派閥と政策グループの違い】2026年の自民党は本当に派閥復活なのか
「派閥が解散したのに、なぜ大人数のグループが存在するのか」という疑問を持つ読者は多いはずだ。
答えは、議員同士が集まることと、旧来型の派閥組織を再建することは同じではないからだ。
従来の派閥が持っていた機能従来の自民党派閥は、政策研究だけでなく、政治資金パーティー、所属議員の資金面の支援、閣僚や党役員の人事調整、総裁選での候補者支援など、複数の機能を担ってきた。
議員にとって派閥は、選挙や政治活動を支える基盤であると同時に、党内での発言力を確保するための組織でもあった。
そのため、派閥の領袖や幹部が所属議員の意向をまとめ、党執行部に推薦や要望を伝える仕組みが形成されていた。
現在の政策グループ・議員連盟の特徴一方、2026年に活動するグループには、政策テーマを絞った勉強会や議員間の交流を目的とするものがある。
例えば、総合安全保障研究会は安全保障や食料、エネルギーなどを研究する場として発足した。自由民主党参議院クラブは、議員同士の交流や若手議員の教育を目的に掲げている。
参議院クラブの設立時、石井準一氏は派閥ではないと説明し、会費の徴収や定例会合、総裁選での候補者拘束を行わない方針を示した。また、ほかのグループとの掛け持ちも認めている。
自民党のガバナンスコードも、政策集団はお金や人事から完全に決別するという原則を掲げている。2026年6月のガバナンス委員会の提言でも、グループによる組織的な人事要望を受け付けない方針が改めて示された。
派閥回帰を判断するための4つの基準グループの名前や人数だけで派閥復活を判断することはできない。実態を見るなら、次の4点を確認したい。
- 政治資金:組織として政治資金パーティーを開催し、資金を集めているか。
- 人事:党役員や閣僚の人事について、組織的に推薦・要求を行っているか。
- 総裁選:所属議員の投票先を組織として拘束しているか。
- 組織運営:会長、幹部、定例会合、会費などを通じて継続的な所属関係を維持しているか。
この基準で見ると、麻生派は従来型の派閥に当たり、国力研究会や総合安全保障研究会、参議院クラブはそれぞれ異なる目的と運営方法を持つグループだ。
もちろん、政策グループが大きな政治的影響力を持つようになれば、実質的な派閥に近づく可能性はある。名称よりも、実際にどのような活動をしているかが判断材料になる。
【プロの結論】2026年の自民党は人数よりも人脈と役職で読む
2026年11月の自民党派閥勢力図で最も重要なのは、60人、347人、85人という数字を同じ尺度で比較しないことだ。
麻生派60人は正式な派閥の所属人数。国力研究会347人は発足時の議員連盟への参加人数。保守団結の会85人は特定の政策理念を共有するグループの参加人数である。それぞれ集計の時点も組織の目的も異なる。
党内の力関係を読み解くなら、次の3つの視点が欠かせない。
第一は、党の意思決定に直接関与できる役職を誰が持っているか。
麻生太郎氏が副総裁、鈴木俊一氏が幹事長を務めることは、麻生派の影響力を理解するうえで重要な材料だ。
第二は、異なる旧派閥の人脈をつなぐ議員が誰か。
国力研究会のような横断的な組織では、かつて異なる派閥に所属していた議員が同じ場に集まる。旧安倍派、旧二階派、旧岸田派などの人脈が、どのような政策や人事をめぐって連携するのかが注目点となる。
第三は、2027年総裁選で実際に誰を支持するか。
議員連盟への参加は、総裁選での投票を約束するものではない。最終的な勢力図を判断するには、総裁選への出馬表明、推薦人の確保、議員票の動き、党員・党友票の情勢を確認する必要がある。
現在の自民党は、旧来型の派閥政治を完全に脱したわけでも、以前のような派閥中心の人事に戻ったわけでもない。組織としての派閥は縮小した一方、政策グループや人的ネットワークを通じた新しい連携が広がっている。
【自民党派閥勢力図】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、自民党に正式な派閥はいくつありますか?
A1:2026年11月3日現在、派閥として活動を続けているのは麻生太郎氏が率いる麻生派(志公会)だけだ。旧安倍派、旧二階派、旧岸田派、旧茂木派などは政治団体として解散している。
Q2:麻生派の所属議員は何人ですか?
A2:2026年2月19日の衆院選後の定例会合時点で60人だ。新人議員らの加入によって規模を拡大し、自民党内で唯一の存続派閥として存在感を保っている。
Q3:国力研究会347人は全員が高市首相を支持しているのですか?
A3:発足時には417人中347人が参加したが、全員が総裁選で高市首相に投票することを約束したわけではない。政策研究への参加と、総裁選における投票行動は区別する必要がある。
Q4:保守団結の会85人とはどのような組織ですか?
A4:保守的な政策理念を共有する自民党内のグループだ。高市早苗首相が顧問を務め、2026年4月の報道では85人が参加していた。
Q5:旧二階派は現在どうなっていますか?
A5:政治団体としての旧二階派は2025年6月に正式解散した。その後、2026年4月には武田良太氏を会長とする総合安全保障研究会が発足し、旧二階派の議員を中心に政策研究を行っている。
Q6:自由民主党参議院クラブは新しい派閥ですか?
A6:石井準一氏らが中心となって2026年4月に立ち上げた議員グループだ。40人超が参加したが、設立時には派閥ではないと説明され、会費徴収や総裁選での候補者拘束を行わない方針が示された。
Q7:自民党で派閥が復活する可能性はありますか?
A7:政策グループや議員連盟が今後、組織的な資金集めや人事調整、総裁選での集団行動を行うようになれば、実質的な派閥に近づく可能性はある。ただし、2026年11月現在、旧来型の派閥が全面的に復活したと判断できる状況ではない。
2026年11月の自民党は、麻生派60人を唯一の正式な派閥としながら、国力研究会347人、保守団結の会85人、総合安全保障研究会、自由民主党参議院クラブなど、複数の政策グループや議員ネットワークが存在する構造になっている。
高市政権を支える党内基盤では、麻生太郎副総裁と鈴木俊一幹事長の存在が大きい。一方、旧安倍派や旧二階派、旧岸田派などの人脈も、党の重要ポストや政策研究の場で活動を続けている。
今後の最大の焦点は、2027年秋に予定される自民党総裁選だ。国力研究会の347人という規模が実際の支持にどこまで結びつくのか、麻生派がどのような役割を果たすのか、旧派閥の議員がどのような連携を選ぶのかが注目される。
自民党の勢力図を正確に把握するには、派閥の所属人数だけでなく、党役員の配置、政策グループの活動実態、総裁選での支持動向を合わせて見ることが欠かせない。2026年の自民党は、派閥解散後の新しい権力構造が形づくられる過渡期にある。
主な事実確認資料
- 自民党公式・2026年11月2日現在の役員名簿、2026年9月の党役員人事。
- 麻生派60人、国力研究会347人の発足報道。
- 保守団結の会85人、総合安全保障研究会、参議院クラブの発足報道。
- 旧派閥の正式解散と政治資金問題に関する報道、自民党の政治刷新方針。
- 2026年10月の国力研究会幹部会合と総裁選をめぐる動向。