2026年11月現在、晴海フラッグ(HARUMI FLAG)の中古価格は、新築分譲時と比べて大きく上昇した水準にある。公開売出情報を集計した湾岸ライフのデータでは、2026年11月3日時点の売出しは201件、坪単価の中央値は約670万円。70㎡の住戸に単純換算すると約1億4,200万円となる。
ただし、すべての住戸が同じ価格で取引されているわけではない。SUN VILLAGE、PARK VILLAGE、SEA VILLAGEの板状棟と、50階建てのHARUMI FLAG SKY DUOでは価格形成が異なり、面積・階数・方角・眺望によっても大きな開きがある。加えて、売出価格と実際の成約価格を区別しなければ、現在の相場を正確につかめない。
【2026年最新】晴海フラッグの現在の相場はいくら?

晴海フラッグの価格を調べる際、最初に押さえたいのが中古市場全体の水準だ。
2026年11月3日時点で、湾岸ライフが集計した晴海フラッグの売出しは201件。価格と面積を確認できた住戸の坪単価中央値は約670万円となっている。
坪単価670万円を専有面積70㎡に換算すると、約1億4,200万円。80㎡なら約1億6,200万円が単純計算上の目安になる。ただし、これは平均的な価格を保証するものではなく、個別住戸の販売価格は条件によって変わる。
板状棟とタワー棟では価格の基準が違う晴海フラッグの価格を理解するうえで重要なのが、板状棟とタワー棟の区別だ。
板状棟はSUN VILLAGE、PARK VILLAGE、SEA VILLAGEの中層住宅棟。対して、SKY DUOはSUN VILLAGE T棟とPARK VILLAGE T棟からなる50階建てのタワーマンションである。
2026年2月時点のマンションマニアによる相場分析では、板状棟の新築時平均坪単価は約300万円、中古市場では約670万円。タワー棟は新築時約420万円に対し、中古市場では約750万円という水準が紹介されていた。
一方、2026年11月3日時点のTOWERSによるSUN VILLAGE T棟の直近6か月の成約データでは、坪単価中央値は668.3万円。調査期間や集計対象が異なるため、2月の参考相場と単純比較はできないが、足元の実際の取引水準を確認するうえで参考になる。
つまり、2026年の晴海フラッグは、売出情報だけを見ると高額な住戸が目立つ一方、成約データまで確認すると、希望価格どおりに売買が成立しているとは限らない市場になっている。
【新築時価格を検証】SUN・PARK・SEA・SKY DUOはいくらだった?
晴海フラッグの中古価格が高くなった背景を理解するには、当初の分譲価格を振り返る必要がある。
同プロジェクトは、東京2020オリンピック・パラリンピックの選手村跡地を活用した大規模開発。複数の大手不動産会社が売主となり、街区ごとに販売時期を分けて分譲された。
SUN VILLAGEの新築時価格SUN VILLAGEは2020年から販売が始まった街区で、2021年11月の第1期販売では465戸を供給。日鉄興和不動産など売主各社の公式発表によると、価格帯は次のとおりだった。
- 2LDK:4,990万〜6,140万円
- 3LDK:5,790万〜1億3,110万円
- 4LDK:7,070万〜2億2,920万円
専有面積は61.06〜116.58㎡。販売価格の幅が広いのは、間取りだけでなく、面積・階数・方角などの違いが反映されているためだ。
当時の販売では、登録申込総数5,546組、最高倍率111倍、平均倍率約8.7倍という人気を記録した。
PARK VILLAGEの新築時価格PARK VILLAGEは2019年の第1期販売から供給された街区だ。公式発表による初期販売価格は次のとおり。
- 2LDK:5,400万〜6,960万円
- 3LDK:5,930万〜1億2,690万円
- 4LDK:6,390万〜1億3,240万円
その後、2022年の第2期販売では、販売価格5,770万〜1億2,900万円、最多価格帯6,900万円台という設定も公表されている。
同じPARK VILLAGEでも販売時期や対象住戸によって価格が異なる。新築時の価格を調べる際には、単に街区名だけを見るのではなく、販売期と棟名まで確認したい。
SEA VILLAGEの新築時価格SEA VILLAGEは、比較的広い住戸を中心に構成された街区だ。2019年の第1期販売では、次の価格帯が発表された。
- 3LDK:7,550万〜9,200万円
- 4LDK:8,450万〜2億3,000万円
専有面積は85.37〜152.1㎡。ほかの街区と比べて広い住戸が多く、単純な販売価格の比較では高額に見えやすい。
2021年の追加販売でも、3LDKは7,530万〜1億7,590万円などの価格設定が公表されている。SEA VILLAGEの価格を見る際は、広さと眺望の条件を合わせて比較することが大切だ。
HARUMI FLAG SKY DUOの新築時価格SKY DUOは2023年に販売が開始されたタワー棟で、SUN VILLAGE T棟とPARK VILLAGE T棟の2棟を合わせた販売上の名称である。
2023年4月6日付の売主各社の公式発表では、販売予定価格は4,800万円台〜3億4,900万円台。第1期では2023年7月に合計573戸を供給し、登録申込数は8,790件、平均倍率は約15.3倍となった。
SKY DUOは板状棟よりも新築時の坪単価が高い水準だったが、タワーならではの眺望や共用施設、階数による希少性が中古価格にも影響している。
【街区別価格比較】2026年の売出価格と成約価格を一覧で確認
ここでは、2026年10月末までに公開された湾岸マンション価格ナビの売出・成約データを使い、各街区の相場を比較する。
特に注目したいのは、売出価格の中央値と成約価格の中央値の違いだ。売出価格は売主が販売活動を始めたときの希望価格であり、成約価格は実際に売買が成立した価格を示す。
| 街区・棟 | 新築時の価格例・価格帯 | 中古売出坪単価中央値 | 中古成約坪単価中央値 |
|---|---|---|---|
| SUN VILLAGE(板状棟) | 2021年販売時4,990万〜2億2,920万円 | 625.5万円 | 576.9万円 |
| PARK VILLAGE(板状棟) | 2019年販売時5,400万〜1億3,240万円 | 660.5万円 | 587.8万円 |
| SEA VILLAGE | 2019年販売時7,550万〜2億3,000万円 | 763.3万円 | 655.9万円 |
| SUN VILLAGE T棟(SKY DUO) | 2023年販売時4,800万〜3億4,900万円台(2棟の予定価格) | 826.4万円 | 678.3万円 |
| PARK VILLAGE T棟(SKY DUO) | 2023年販売時4,800万〜3億4,900万円台(2棟の予定価格) | 839.3万円 | 706.8万円 |
※中古売出価格は主に2025年12月〜2026年10月の集計。成約価格の集計期間は街区ごとに異なる。SEA VILLAGEは2026年6〜7月、SUN VILLAGE板状棟は2025年12月〜2026年7月など。中央値は同じ住戸の売出価格と成約価格を直接比較したものではない。新築価格は各販売期の公式発表に基づく価格帯であり、同一条件の住戸を比較したものではない。
SUN VILLAGEは板状棟とタワー棟で価格差があるSUN VILLAGE板状棟の売出坪単価中央値は625.5万円、成約坪単価中央値は576.9万円。対してSUN VILLAGE T棟は売出826.4万円、成約678.3万円となっている。
両者の違いは、建物の高さだけではない。SKY DUOは眺望を確保しやすい高層階があり、住戸の希少性や間取り、方角によって価格差が大きくなる。
PARK VILLAGEは成約実績も確認したいPARK VILLAGE板状棟では、売出坪単価中央値660.5万円に対し、成約坪単価中央値は587.8万円。タワー棟では売出839.3万円、成約706.8万円だった。
売出価格だけを見ると高値が目立つが、実際の取引では買い手の予算や住戸条件によって価格が調整されている。購入を検討する場合は、希望価格をそのまま相場と考えないことが大切だ。
SEA VILLAGEは広さと住戸条件が価格を左右するSEA VILLAGEの売出坪単価中央値は763.3万円、成約坪単価中央値は655.9万円。今回比較した板状棟の中では高い水準にある。
ただし、SEA VILLAGEは85㎡以上の住戸が多く、90㎡台や100㎡超の住戸も存在する。広い間取りや海側の眺望など、個別の条件が価格に反映されている可能性があるため、坪単価だけで割高・割安を判断するのは早計だ。
【間取り・階数・眺望】同じ晴海フラッグでも価格が変わる理由
晴海フラッグの中古価格を比較するとき、街区名だけでは判断できない。実際には、専有面積、階数、向き、眺望、間取りによって価格が大きく変わる。
SKY DUOは高層階の価格プレミアムが目立つ2026年10月時点の湾岸ライフによる売出集計では、SKY DUOの134件の坪単価中央値は約740万円だった。
さらに所在階別に見ると、20階以上の92件は約840万円、20階未満の42件は約650万円。売出価格ベースでは、上層階と下層階の間に2割以上の差が見られる。
ただし、高層階ほど広い住戸や眺望の良い住戸が多い場合もあるため、この差を階数だけの効果と考えることはできない。
面積別では80〜99㎡の高額事例が目立つ同じ調査では、SKY DUOの売出坪単価中央値は次のように整理されている。
- 60㎡台:約660万円
- 70㎡台:約730万円
- 80〜99㎡:約970万円
80〜99㎡の住戸は所在階の中央値も38階と高く、70㎡台の26階、60㎡台の17階を上回っている。つまり、広い住戸だから高いという単純な構図ではなく、面積と高層階という条件が重なっている。
眺望・方角も無視できない価格要因南向きや南東向き、レインボーブリッジや東京湾を望む住戸などは、眺望や採光の面で評価されやすい。一方、同じ階数でも、向きや前面の建物によって室内からの景色は異なる。
2026年5月のSKY DUOの取引事例として、FLAGSHIPSが紹介した住戸には、次のような違いがあった。
- SUN VILLAGE T棟:34階・71㎡・東向き・3LDK、成約価格1億4,180万円、坪単価655万円。
- PARK VILLAGE T棟:21階・70㎡・北向き・3LDK、成約価格1億3,500万円、坪単価636万円。
- PARK VILLAGE T棟:36階・77㎡・南向き・3LDK、成約価格2億800万円、坪単価889万円。
この3事例だけで方角による価格差を断定することはできないが、同じSKY DUOでも住戸ごとに成約価格が異なることは明らかだ。
内見時には、眺望写真だけでなく、実際の窓からの景色、日照、隣接棟との距離、将来の周辺建築計画まで確認しておきたい。
【価格推移を分析】晴海フラッグの中古価格は今後も上昇する?
晴海フラッグは新築時から大幅に価格が上昇したマンションとして知られる。しかし、2026年の市場を詳しく見ると、すべての時期で一方向に値上がりしているわけではない。
新築時から中古市場までの価格変化マンションマニアが2026年2月に公表した相場分析では、板状棟の平均坪単価は新築時約300万円から中古時約670万円に上昇。タワー棟は約420万円から約750万円という比較が示された。
この数字だけを見ると、晴海フラッグの資産価値は非常に強いように映る。ただし、これは同一住戸を購入時から売却時まで追跡した投資利回りではない。異なる住戸の価格水準を比較した参考値である。
2026年は価格調整の動きにも注目2026年11月3日時点のTOWERSによるSUN VILLAGE T棟のデータでは、直近6か月の成約坪単価中央値は668.3万円。直近12か月の成約件数は141件となっている。
同データの四半期別坪単価中央値を見ると、2024年第4四半期は851.4万円、2025年第4四半期は800.3万円、2026年第1四半期は681.7万円、同年第2四半期は690.6万円、同年第3四半期は680.1万円だった。
2024年第4四半期と2026年第3四半期を比較すると約20.1%の下落となる。ただし、2024年第4四半期の成約件数は6件、2026年第3四半期は18件で、四半期ごとの取引構成による変動も考慮する必要がある。
このデータから読み取れるのは、晴海フラッグの中古価格が新築時より高い水準を維持している一方、直近の成約価格は高値圏から調整しているという点だ。
今後の価格を左右するポイント今後の相場を見るうえでは、次の要素が重要になる。
- 金利動向:住宅ローン金利が上がれば、購入可能額が下がり、中古マンションの需要に影響する。
- 中古在庫数:売出住戸が増えれば、買い手が比較しやすくなり、売主側の価格調整につながる可能性がある。
- 交通利便性:都心への移動手段やBRTなどの交通環境が、実需層の評価に影響する。
- 管理状態:大規模マンションとしての管理体制や修繕計画が、長期的な資産価値を左右する。
- 周辺の供給状況:近隣エリアの新築・中古マンションとの競争も無視できない。
短期的な転売益だけを狙うより、実際に住む期間や毎月の維持費を踏まえて購入価格を判断することが重要だ。
【購入前に確認】管理費・修繕積立金・諸費用はいくら必要?
晴海フラッグの購入を検討するとき、物件価格だけで資金計画を立てるのは危険だ。毎月の管理費・修繕積立金に加え、購入時には仲介手数料や登記費用、税金などが発生する。
管理費・修繕積立金の実例2026年に公開されたPARK VILLAGE B棟の70.81㎡住戸では、月額費用の例として次の金額が掲載されている。
- 管理費:22,160円
- 修繕積立金:9,920円
- HARUMI FLAG CLUB会費:500円
- インターネット等使用料:2,750円
- 自治会費:100円
合計すると月額35,430円となる。これは特定住戸の掲載事例であり、すべての街区・住戸に共通する金額ではない。
SEA VILLAGEの90.67㎡住戸では、管理費27,020円、修繕積立金14,780円という掲載例もある。面積や棟によって負担額が異なるため、検討している部屋の最新の重要事項調査報告書や管理関係資料を確認したい。
中古購入時に必要な諸費用中古マンション購入時には、物件価格以外にもさまざまな支出がある。代表的な項目は次のとおりだ。
- 仲介手数料:仲介会社を通して購入する場合に発生する。400万円を超える売買では、一般的な上限の速算式は「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた金額。
- 登記費用:所有権移転登記や住宅ローンを利用する場合の抵当権設定登記にかかる登録免許税、司法書士報酬など。
- 不動産取得税:取得後に課税される税金。住宅には一定の軽減措置がある。
- 印紙税:売買契約書にかかる税金。
- 住宅ローン関連費用:金融機関の事務手数料、保証料、団体信用生命保険など。
- 精算金:固定資産税・都市計画税、管理費、修繕積立金などの日割り精算。
例えば1億4,000万円の住戸を仲介で購入する場合、仲介手数料の上限目安は約468万6,000円となる。登記費用やローン関連費用などは別途必要だ。
登録免許税や不動産取得税には住宅向けの軽減措置があるものの、適用条件や対象期間が決められている。国税庁や国土交通省の最新制度を確認し、購入する住戸に適用できるかを司法書士や税理士などに相談したい。
資産価値を判断するためのチェックポイント晴海フラッグの資産価値は、過去の値上がり率だけで決められない。購入前には次の点を確認しておきたい。
- 同じ棟・近い面積・同じ方角の成約事例があるか。
- 現在の売出価格と過去の成約価格にどれほど差があるか。
- 修繕積立金の残高と長期修繕計画は健全か。
- 管理費や修繕積立金の将来的な増額予定はあるか。
- 駐車場や駐輪場の空き状況はどうか。
- 駅までの徒歩距離やバス・BRTの利用環境を許容できるか。
- 将来売却するときに競合する住戸がどれほど存在するか。
特に晴海フラッグは大規模な住宅群であるため、同じマンション内でも売却希望者との競争が発生する可能性がある。購入時の価格だけでなく、将来売却するときの供給量まで考えることが重要だ。
【よくある質問】晴海フラッグの価格に関するFAQ
Q1:2026年現在、晴海フラッグの中古価格はいくらですか?
A1:2026年11月3日時点の湾岸ライフの集計では、売出し201件の坪単価中央値は約670万円です。70㎡に換算すると約1億4,200万円が目安ですが、街区や階数、眺望によって実際の価格は異なります。
Q2:晴海フラッグは新築時から何倍に値上がりしましたか?
A2:2026年2月のマンションマニアの相場分析では、板状棟の平均坪単価は新築時約300万円から中古時約670万円、タワー棟は約420万円から約750万円という比較が示されています。ただし、異なる住戸の平均的な水準を比較したもので、すべての住戸が同じ倍率で値上がりしたわけではありません。
Q3:SUN VILLAGE・PARK VILLAGE・SEA VILLAGEのうち、どこが高いですか?
A3:2026年の売出坪単価中央値では、今回の集計対象の板状棟ではSEA VILLAGEが約763万円、PARK VILLAGEが約661万円、SUN VILLAGEが約626万円でした。ただし、SEA VILLAGEは広い住戸が多く、住戸構成が異なるため、単純な順位だけで割高・割安は判断できません。
Q4:晴海フラッグは売出価格と成約価格のどちらを参考にすべきですか?
A4:購入予算を決める際には、実際の成約価格を重視するのがおすすめです。売出価格は売主の希望金額であり、値下げ交渉や市場状況によって最終的な成約価格は変わります。同じ棟・面積・階数・方角の成約事例を比較しましょう。
Q5:晴海フラッグの購入には物件価格以外に何が必要ですか?
A5:仲介手数料、登記費用、印紙税、不動産取得税、住宅ローン関連費用などが必要です。購入後も管理費、修繕積立金、固定資産税などの負担が続きます。物件価格だけでなく、初期費用と毎月の維持費を含めて資金計画を立てましょう。
2026年11月現在、晴海フラッグの中古市場は、新築分譲時と比べて大きく価格水準が上がっている。売出情報の集計では坪単価中央値約670万円、70㎡換算で約1億4,200万円が全体像をつかむ目安となる。
ただし、SUN VILLAGE、PARK VILLAGE、SEA VILLAGE、SKY DUOでは住戸構成も価格形成も異なる。SEA VILLAGEの広い住戸、SKY DUOの高層階など、個別の条件を考慮した比較が欠かせない。
また、2026年の成約データには価格調整の動きも見られる。売出価格だけを見て購入を急ぐのではなく、実際の成約価格、同一棟の販売履歴、管理費・修繕積立金、購入諸費用を総合的に確認したい。
【プロの結論】 晴海フラッグを購入するなら、過去の値上がり実績よりも「現在の成約相場に対して妥当な価格か」「長期間住み続けられる維持費か」「将来売却するときにも選ばれる住戸か」という3つの基準を優先したい。
資産価値と住み心地の両方を見極め、希望価格ではなく実勢価格を基準に判断することが、2026年の晴海フラッグ購入で失敗を避けるための基本となる。