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ダブルワークの年末調整はどこで?2026年最新ルールと確定申告の条件を徹底解説

黒田 慎平 黒田 慎平 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
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ダブルワークで給与を2か所から受け取っている場合、年末調整はどちらの勤務先で行うのでしょうか。2026年(令和8年)も、原則として「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した主たる勤務先で年末調整を行い、もう一方の従たる勤務先では年末調整を行いません。2か所の給与を受け取っていても、手続きをすれば自動的に両方の給与が精算されるわけではないため、確定申告が必要かどうかを自分で確認することが大切です。

加えて、2026年分は所得税の基礎控除や給与所得控除などに関する税制改正があり、12月に行う年末調整の取り扱いにも変更があります。国税庁の「令和8年分年末調整のしかた」や「給与所得者で確定申告が必要な人」の情報をもとに、主たる勤務先の選び方、副業先の源泉徴収票、20万円ルール、必要書類、申告漏れを防ぐポイントまで整理します。

【結論】ダブルワークの年末調整は2か所のうちどちらで行う?

ダブルワーク年末調整

ダブルワークの年末調整は、原則として主たる勤務先の1か所で行います。国税庁の「2か所以上から給与をもらっている人の源泉徴収」では、主たる給与と従たる給与を、扶養控除等申告書の提出先によって区別しています。

つまり、勤務先が2つあるからといって、両方の会社で同じ年末調整を受ける仕組みではありません。

主たる勤務先とは?

主たる勤務先とは、原則として「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している勤務先です。一般的には本業として働いている会社を選びますが、税務上の区分は、単純に給与額が最も高い会社かどうかだけで決まるものではありません。

一方、申告書を提出していない勤務先から受け取る給与は、原則として従たる給与に区分されます。従たる給与には、源泉徴収税額表の乙欄が適用されるのが基本です。

扶養控除等申告書の提出先は1か所が原則

扶養控除等申告書は、2か所以上から給与を受け取る人の場合、主たる給与の支払者に提出します。同じ年に複数の勤務先で通常の申告書を重複して提出することはできません。

なお、一定の条件を満たす場合には「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出する制度もあります。ただし、これは従たる給与から源泉控除対象配偶者や源泉控除対象親族に関する控除を受けるための仕組みであり、副業先で通常の年末調整を受けられるようになる制度ではありません。

従たる給与はなぜ年末調整できない?

従たる給与は、原則として年末調整の対象になりません。主たる勤務先が把握している給与だけで、その人が1年間に受け取ったすべての給与や所得を自動的に精算できるわけではないからです。

そのため、副業先で所得税が天引きされていても、それだけで納税が完了したとは限りません。2か所の給与やその他の所得を合算して税額を確定する必要がある場合には、本人が確定申告で精算します。

【実践ガイド】副業の年末調整のやり方と必要書類

ダブルワークをしている人は、まず主たる勤務先の年末調整を済ませ、その後に確定申告の必要性を判断する流れが基本です。副業先にも年末調整を依頼するのではなく、勤務先ごとの書類と収入情報を分けて管理しましょう。

ステップ1:主たる勤務先で年末調整の書類を提出する

年末調整に必要な書類は、勤務先や適用する控除によって異なります。2026年分では、主に次の書類を確認してください。

  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 給与所得者の基礎控除申告書
  • 給与所得者の配偶者控除等申告書(該当する場合)
  • 給与所得者の特定親族特別控除申告書(該当する場合)
  • 所得金額調整控除申告書(該当する場合)
  • 給与所得者の保険料控除申告書(生命保険料、地震保険料、該当する社会保険料など)
  • 住宅借入金等特別控除申告書など(適用条件を満たす場合)

2026年分の基礎控除申告書は、配偶者控除等申告書、特定親族特別控除申告書、所得金額調整控除申告書と一体になった様式が案内されています。実際に提出する書類は、勤務先から配布された最新の様式を確認してください。

ステップ2:副業先の給与と源泉徴収税額を確認する

副業先がアルバイトやパートなどの雇用契約であれば、給与明細を保管し、年間の給与収入と源泉徴収税額を確認します。年末または退職後に交付される「給与所得の源泉徴収票」も大切な書類です。

現在も同時に働いている副業先の給与は、通常、主たる勤務先の年末調整に合算してもらうものではありません。副業先の源泉徴収票は、確定申告が必要な場合の収入確認や税額計算に使用します。

ただし、年の途中で転職し、前職と現職の給与を同じ年に受け取っている場合は別です。前職に扶養控除等申告書を提出していたなどの条件を満たし、前職分の源泉徴収票で給与額や源泉徴収税額を確認できれば、現職の年末調整に前職分を含められる場合があります。源泉徴収票を確認できない場合、現職で年末調整を完了できないことがあります。

ステップ3:確定申告が必要かを判定する

主たる勤務先で年末調整を受けたら、副業の収入形態と金額を確認します。副業が給与なのか、業務委託などによる所得なのかで、確定申告の判定方法が変わるためです。

所得税の確定申告が必要な人は、国税庁の「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」などで確認できます。年末調整を受けているからといって、副業分の申告がすべて不要になるわけではありません。

【比較表】2か所勤務の年末調整・源泉徴収票・確定申告の違い

ダブルワークでは、年末調整をする会社、源泉徴収票を交付する会社、確定申告をする本人の役割を分けて考えると、手続きの見落としを防げます。

項目 主たる勤務先 従たる勤務先
扶養控除等申告書 原則として提出する 通常の申告書は重複提出しない
源泉徴収税額の区分 原則として甲欄 原則として乙欄
年末調整 一定の条件を満たせば実施する 原則として実施しない
給与所得の源泉徴収票 給与支払額や源泉徴収税額などを記載して交付する 給与支払額や源泉徴収税額などを記載して交付する
確定申告への対応 年末調整後も申告が必要な場合がある 源泉徴収票を収入・税額確認に使用する

この表で特に注意したいのは、乙欄で税金が天引きされていることと、確定申告が不要であることは同じではない点です。乙欄による源泉徴収は、給与支払時点での所得税の徴収方法であり、1年間の最終的な税額を確定させる手続きではありません。

【20万円ルール】ダブルワークで確定申告が必要になる条件

副業の確定申告でよく知られているのが「20万円ルール」です。ただし、20万円という数字だけを見て判断すると、申告漏れにつながることがあります。重要なのは、副業が給与なのか、給与以外の所得なのか、そして年末調整を受けているかという3点です。

ケース1:給与を1か所から受け取り、副業で給与以外の所得がある

給与を1か所から受け取り、その給与の全部が源泉徴収の対象となる人は、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超える場合、原則として所得税の確定申告が必要です。

例えば、勤務先で年末調整を受けている会社員が、業務委託の仕事や原稿執筆などで副収入を得ているケースです。ここでいう20万円は、原則として売上そのものではなく、必要経費を差し引いた後の所得金額を基準に判断します。

ケース2:給与を2か所以上から受け取っている

給与を2か所以上から受け取り、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合は、原則として、年末調整されなかった給与の収入金額と、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。

つまり、副業先がアルバイトやパートなどの給与である場合、一般に知られる「副業の所得が20万円以下なら申告不要」という説明を、そのまま当てはめることはできません。従たる給与の収入金額そのものが判定に関係するためです。

ただし、国税庁が示す例外もあります。給与収入の合計額から一定の所得控除を差し引いた金額が150万円以下で、さらに給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下の場合は、確定申告が不要となるケースがあります。個別の条件を確認して判断してください。

ケース3:副業が業務委託やフリーランスの仕事である

副業が雇用契約に基づく給与ではなく、業務委託、原稿料、デザイン報酬、ネット販売などによる収入の場合、所得区分や必要経費の扱いを確認する必要があります。

所得税の20万円ルールを判断する際は、原則として給与所得・退職所得以外の所得金額を合計します。収入の種類によって事業所得や雑所得などの区分が異なる場合があるため、売上金額だけで確定申告の要否を決めないようにしましょう。

20万円以下でも注意したい3つのポイント
  • 医療費控除などで確定申告をする場合: ほかの所得も含めて申告する必要があります。
  • 住民税: 所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。自治体の案内を確認してください。
  • 所得税の還付: 申告義務がない場合でも、源泉徴収された税金が多ければ、確定申告によって還付を受けられることがあります。

20万円ルールは、すべての副業収入が非課税になる制度ではありません。あくまで一定の給与所得者に対する所得税の確定申告義務の判定基準であり、住民税や社会保険の扶養判定などとは別の制度です。

【2026年最新】令和8年分の年末調整で変わる税制と注意点

2026年分の年末調整では、令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正などが予定されています。国税庁の案内では、これらの改正は原則として2026年12月1日に施行され、2026年分以後の所得税に適用されるとされています。

このため、2026年12月に行う年末調整などには変更が生じます。一方、2026年11月までの源泉徴収事務については、この改正による変更はありません。

基礎控除の引上げ

2026年分の基礎控除額は、納税者本人の合計所得金額などによって異なります。国税庁が公表する令和8年分の基準では、合計所得金額489万円以下の場合、基礎控除額は104万円です。所得が増えると控除額は段階的に変わります。

ダブルワークをしている人は、複数の給与やその他の所得が最終的な税額に影響するため、主たる勤務先の年末調整だけで年間の税額が確定するとは限りません。控除額の変更と確定申告の要否は、分けて確認する必要があります。

給与所得控除と扶養親族等の所得要件

令和8年分では給与所得控除の最低保障額や扶養親族等の所得要件にも改正があります。また、23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除に関する特例も設けられています。

扶養親族の収入や所得を理由に控除の対象になるかどうかを確認している人は、前年までの基準をそのまま使わず、令和8年分の様式や説明資料で確認してください。

年末調整の書類は最新の様式を使う

2026年分の年末調整では、基礎控除申告書などの様式にも変更があります。勤務先から配布された書類が令和8年分のものか確認し、扶養親族の所得見積額なども最新の要件に沿って記入しましょう。

国税庁の「令和8年分年末調整のしかた」および「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」には、改正内容や年末調整の計算に関する情報が掲載されています。副業の有無にかかわらず、2026年分は最新の案内を確認することが大切です。

【申告漏れ対策】副業の年末調整をしないとどうなる?

副業先で年末調整が行われないこと自体は、原則として問題ではありません。従たる給与は年末調整できないのが基本だからです。大切なのは、本人に確定申告の義務があるかを確認し、必要な場合に期限内に申告することです。

確定申告が必要なのに申告しなかった場合

本来、確定申告が必要なのに申告しなかった場合、税務上の状況に応じて無申告加算税や延滞税などが生じる可能性があります。副業先で所得税が天引きされていたとしても、それだけで申告義務がなくなるとは限りません。

反対に、確定申告が不要な条件に当てはまる人まで、必ず申告しなければならないわけではありません。給与の総額、年末調整の有無、副業の種類と所得額を確認したうえで判断しましょう。

副業先の源泉徴収票が届かない場合

給与の支払いを受けた場合は、源泉徴収票を確認して年間の給与収入と源泉徴収税額を把握します。交付されない場合は、まず副業先の給与担当者に確認してください。

副業先が発行する源泉徴収票は、主たる勤務先の年末調整に必ず提出する書類というわけではありませんが、確定申告が必要な場合には重要な資料です。源泉徴収票を紛失した場合も、支払者に再交付を相談しましょう。

会社に副業が知られることと税務申告は別問題

副業の税務申告と、勤務先の就業規則における副業の取り扱いは別の問題です。確定申告をするかどうかは税法上の条件で判断し、会社への届出や許可の要否は勤務先の規則を確認してください。

住民税の徴収方法などによって勤務先に収入の変化が伝わる可能性を気にする人もいますが、税務手続きだけで副業が必ず知られる、あるいは必ず知られないと断定することはできません。税務申告を省略する理由にはならないため、必要な手続きを優先しましょう。

【ダブルワーク年末調整】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ダブルワークで勤務先が2つある場合、年末調整は両方でできますか?
A1:原則として、年末調整は扶養控除等申告書を提出した主たる勤務先で行います。従たる給与は原則として年末調整できません。必要に応じて本人が確定申告で精算します。

Q2:副業の給与が年間20万円以下なら、確定申告は不要ですか?
A2:一律に不要とはいえません。給与を2か所以上から受け取っている場合、年末調整されなかった給与の収入金額などを基準に判断します。国税庁が示す例外に当てはまるかどうかも確認してください。また、所得税の確定申告が不要でも住民税の申告が必要な場合があります。

Q3:副業先の源泉徴収票は、本業の年末調整に提出する必要がありますか?
A3:同時に働いている副業先の給与は、通常、本業の年末調整に合算しません。源泉徴収票は確定申告の必要性を判断し、必要な場合に収入や源泉徴収税額を確認するために保管してください。年の途中で転職した前職の給与については、条件を満たせば現職の年末調整に含められる場合があります。

ダブルワークの年末調整で最も大切なのは、主たる勤務先での年末調整と、本人が行う確定申告を混同しないことです。扶養控除等申告書は原則として主たる勤務先に提出し、従たる給与は源泉徴収票で収入と税額を確認します。そのうえで、給与が2か所以上ある場合の20万円ルールや、給与以外の所得に関する申告条件を確認しましょう。

2026年分は、12月1日施行の税制改正によって基礎控除や給与所得控除などの取り扱いにも変更があります。前年の書類や基準をそのまま流用せず、国税庁の令和8年分の案内と勤務先から配布される最新の申告書を確認してください。

【プロの結論】 年末調整が終わったことと、1年間の税務手続きがすべて完了したことは同じではありません。「どこで年末調整を受けるか」「副業の収入は何に当たるか」「確定申告が必要か」の3点を順番に確認することが、申告漏れや不要な手続きを防ぐ最も確実な方法です。

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黒田 慎平
デジタルマーケター 黒田 慎平
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リーグ公式記録と大会発表を出典に、選手コメントは会見の逐語録から引用。数値は試合後に公式記録で確認します。

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