カトリーヌ・ドヌーヴは1943年10月22日、フランスのパリで生まれた。本名はカトリーヌ・ドルレアック。両親はともに舞台俳優で、幼い頃から演劇や映画が身近にある環境で育った。
女優として国際的な評価を獲得した転機は、1964年公開のジャック・ドゥミ監督作品『シェルブールの雨傘』だった。全編を音楽でつないだ独特のミュージカル映画で、ドヌーヴは主人公ジュヌヴィエーヴを演じた。
同作は第17回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞。ドヌーヴ自身も世界的な映画スターとして知られるようになった。ドーヴィル映画祭の公式人物紹介でも、この作品が彼女の出世作として位置付けられている。
代表作とキャリアの転換点ドヌーヴのキャリアの特徴は、美しい容姿を生かした役柄だけにとどまらなかったことだ。心理的に複雑な女性、社会的な立場に葛藤する人物、母親や権威ある女性など、年代によって演技の幅を広げてきた。
- 1964年『シェルブールの雨傘』:世界的な知名度を獲得した代表作。
- 1965年『反撥(Repulsion)』:ロマン・ポランスキー監督の心理スリラーに出演。
- 1967年『昼顔(Belle de Jour)』:ルイス・ブニュエル監督作品で複雑な内面を持つ女性を演じた。
- 1980年『終電車(Le Dernier Métro)』:フランソワ・トリュフォー監督作品に出演。
- 1992年『インドシナ』:フランス植民地時代を背景にした作品で主演し、アカデミー賞外国語映画賞にも作品がノミネートされた。
- 2002年『8人の女たち』:フランソワ・オゾン監督のミュージカル・ミステリーで個性的な女性たちの一人を演じた。
- 2024年『マルチェロ・ミオ』:娘キアラ・マストロヤンニと共演し、家族と映画の記憶を重ねる作品に参加。
1980年代以降はアンドレ・テシネ監督との長期的な協働も重要な転換点となった。2000年代にはラース・フォン・トリアー、フランソワ・オゾン、是枝裕和、エリック・クーら、国際的な監督との仕事も増えている。
こうしたキャリアは、単に出演本数が多いというだけではない。作品ごとに異なる映画作家と組み、フランス映画の枠を越えて活動してきたことが、彼女の評価を支えている。
【結婚歴と家族】マルチェロ・マストロヤンニとの関係や娘キアラとの現在

カトリーヌ・ドヌーヴの私生活で特に関心を集めてきたのが、イギリス人写真家デヴィッド・ベイリーとの結婚、イタリアの名優マルチェロ・マストロヤンニとの恋愛、そして娘キアラ・マストロヤンニとの親子関係だ。
結婚した相手は写真家デヴィッド・ベイリードヌーヴは1965年、イギリスの著名な写真家デヴィッド・ベイリーと結婚した。2人は1972年に離婚している。
この結婚が、彼女の公に知られる唯一の婚姻歴である。マルチェロ・マストロヤンニとの関係が有名なため、結婚相手について混同されることもあるが、両者は別の関係だ。
マルチェロ・マストロヤンニとは結婚していた?は、『甘い生活』などで知られるイタリア映画界の名優。ドヌーヴとは1970年代初頭に恋愛関係となり、ヨーロッパ映画界を代表するカップルとして注目された。
2人の間には1972年に娘のキアラ・マストロヤンニが誕生している。ただし、マルチェロとドヌーヴは結婚していない。交際関係と婚姻関係を混同しないことが大切だ。
2012年の英国紙『The Guardian』によるキアラへのインタビューでは、両親が自分が2歳の頃に別れたことや、映画界で活躍する2人を両親に持つ子供として育った経験が紹介されている。
娘キアラ・マストロヤンニも実力派女優は、両親と同じく映画俳優として活動している。母親のドヌーヴと父親のマルチェロ、双方の映画的な背景を持つ存在だ。
親子の関係を映画作品として印象的に描いたのが、2024年公開のクリストフ・オノレ監督作品『マルチェロ・ミオ』である。
同作ではキアラが父マルチェロの姿を演じるというユニークな設定が採用され、ドヌーヴも本人役として出演した。現実の親子関係と映画の虚構が重なり合う作品であり、ドヌーヴのキャリアを振り返るうえでも興味深い一作となっている。
また、ドヌーヴには映画監督ロジェ・ヴァディムとの間に生まれた息子クリスチャン・ヴァディムもいる。公表されている子供は2人で、それぞれ父親が異なる。
家族関係を整理すると| 人物 | ドヌーヴとの関係 | 主な事実 |
|---|---|---|
| デヴィッド・ベイリー | 元夫 | 1965年結婚、1972年離婚 |
| ロジェ・ヴァディム | 息子の父親 | クリスチャン・ヴァディムの父 |
| マルチェロ・マストロヤンニ | 元パートナー | 娘キアラの父親。結婚はしていない |
| クリスチャン・ヴァディム | 長男 | ロジェ・ヴァディムとの間に誕生 |
| キアラ・マストロヤンニ | 長女 | マルチェロとの間に誕生。映画俳優として活動 |
華やかな恋愛遍歴だけがドヌーヴの人生ではない。子供たちもそれぞれの道で活動しており、親子の映画共演という形で世代を超えたつながりも見せている。
【よくある質問】カトリーヌ・ドヌーヴの現在に関するFAQ
Q1:カトリーヌ・ドヌーヴは2026年現在何歳ですか?
A1:1943年10月22日生まれで、2026年10月22日に83歳になった。2026年11月現在も映画出演を続けている。
Q2:カトリーヌ・ドヌーヴは引退したのですか?
A2:引退を発表した事実はない。2026年には『Gentle Monster』に出演し、『Parallel Tales』などの作品にも参加している。2027年公開予定の『Peau d'Homme』にも出演予定である。
Q3:2019年の脳卒中から現在は回復していますか?
A3:2019年の入院時、家族側は運動機能に障害はなかったと発表した。その後も映画出演を継続し、2026年にはカンヌ国際映画祭にも登場している。ただし、現在の医学的な健康状態について詳細な公表はない。
Q4:カトリーヌ・ドヌーヴの夫はマルチェロ・マストロヤンニですか?
A4:違う。結婚相手は写真家デヴィッド・ベイリーで、1965年に結婚し1972年に離婚した。マルチェロとは恋愛関係にあり、2人の間には娘キアラが生まれているが、婚姻関係にはなかった。
Q5:『Peau d'Homme』はいつ公開されますか?
A5:フランスの映画情報サイト『AlloCiné』では、2027年1月27日の劇場公開予定とされている。ドヌーヴは代母役で出演する。
2026年のカトリーヌ・ドヌーヴは、引退した往年の映画スターではない。83歳を迎えた現在も新作映画に参加し、カンヌ国際映画祭のコンペティション作品で存在感を示している。
今回の情報から押さえておきたい要点は、次の5つだ。
- 1943年10月22日生まれで、2026年に83歳になった。
- 『Gentle Monster』ではエロイーズ役を務め、2026年のカンヌ国際映画祭に登場した。
- 『Parallel Tales』にも特別参加し、『Peau d'Homme』は2027年公開予定。
- 2019年の脳卒中報道後も映画出演を継続しており、引退発表はない。
- 結婚相手はデヴィッド・ベイリーで、マルチェロ・マストロヤンニとの間には娘キアラがいる。
特に注目したいのは、83歳という年齢だけで彼女のキャリアを評価できない点だ。『Gentle Monster』では家族の危機に向き合う母親を演じ、『Parallel Tales』では特別参加という形で異なる映画世界に関わっている。主演にこだわらず、作品や監督との関係性を重視した出演のあり方も見えてくる。
また、出演情報を追う際には、すでに公開・上映された映画、制作会社が発表した参加作品、公開予定の映画を区別することが大切だ。『Gentle Monster』と『Peau d'Homme』を同じ意味で「2026年の公開作」と扱うと、公開時期を誤解してしまう。
『シェルブールの雨傘』で世界を魅了した少女は、長い年月を経て、複雑な人生経験を表現できるベテラン女優となった。83歳の現在も新しい作品に参加するカトリーヌ・ドヌーヴ。その歩みは、年齢と俳優としての可能性が必ずしも一致しないことを示している。