『逆賊の幕臣』の人物関係で最も注目したいのが、小栗忠順と勝海舟です。
2人はともに幕府の人材でありながら、身分や経歴、政治に対する考え方が大きく異なっていました。
小栗は旗本の名門に生まれたエリートで、財政や行政の仕組みを整えることによって幕府を立て直そうとしました。一方の勝は、蘭学を学びながら実力で地位を築いた人物で、既存の組織にとらわれず、人材の能力を生かすことを重視しました。
NHKの番組紹介では、2人の考え方の違いが明確に説明されています。小栗が幕府を「改良」して組織の仕組みを作ろうとしたのに対し、勝は幕府を「解体」してでも実力のある個人を活躍させようと考えていたという対比です。
つまり、2人の対立は単なる性格の違いではありません。日本を守るという目的は共通していても、そのために何を残し、何を変えるべきかという政治思想が異なっていたのです。
小栗忠順と勝海舟の関係を理解する3つのポイント- 共通点: 海外の技術や国際情勢を理解し、日本の独立を守ろうとした開明派。
- 相違点: 小栗は幕府の組織改革、勝は既存の枠組みにとらわれない人材活用を重視。
- ドラマの見どころ: 互いの能力を認めながら、異なる政治的な道を進んでいく関係。
なお、勝海舟は後に江戸城の無血開城に関わった人物として知られています。小栗が幕府を維持するための改革を模索したのに対し、勝は幕府の終焉を含む新しい時代への移行に関わっていきました。
同じ幕臣でありながら異なる歴史的評価を受けた2人を並べることによって、幕末という時代の複雑さが浮かび上がります。
【脚本・語り・音楽】安達奈緒子と大間々昂が作る新しい幕末ドラマ

脚本を担当するのは、安達奈緒子です。
これまでにNHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』やドラマ10『透明なゆりかご』、テレビドラマ『きのう何食べた?』などを手がけてきました。人物の内面や人間関係を丁寧に描く作品で知られています。
今回が大河ドラマの脚本初担当です。
安達は制作発表時、小栗忠順を天才でありながら親しみやすい一面も持つ人物として捉え、その視点からもう一つの幕末史を描きたいという趣旨のコメントを発表しています。
本作で重要になるのは、歴史上の大事件だけではありません。政治的な判断に至るまでの迷いや、組織の中で自分の信念を貫く難しさも物語の軸になりそうです。
語りは青木崇高2026年11月2日に発表された最新情報の一つが、青木崇高の語りへの起用です。
青木は劇中で小栗の盟友・栗本鋤雲を演じます。つまり、出演者として物語の中に参加しながら、ナレーターとしても作品を支える役割を担います。
本人は、小栗忠順に寄り添うような語りを届けたいという意向をイベントで明かしました。人物の人生を外側から説明するだけでなく、主人公の歩みを近くで見つめる語りになるかが注目点です。
音楽は大間々昂、テーマ曲はNHK交響楽団音楽担当は大間々昂です。
映画『正体』で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞したほか、『アキラとあきら』『最後まで行く』『死刑にいたる病』など、映画やドラマの音楽を手がけてきました。
2026年11月2日の発表では、テーマ曲の指揮を広上淳一、演奏をNHK交響楽団が担当することも明らかになりました。
幕末という時代は、海外との外交、国内の政治的対立、軍事的な緊張が同時に進行した時代です。大規模なオーケストラの響きが、個人の葛藤と国家の転換をどう表現するのかも楽しみです。
制作スタッフの主要情報- 作:安達奈緒子
- 音楽:大間々昂
- 語り:青木崇高
- テーマ曲指揮:広上淳一
- テーマ曲演奏:NHK交響楽団
- 時代考証:岩下哲典、門松秀樹
- 制作統括:勝田夏子、深川貴志
- 演出:西村武五郎、末永創、川上剛、田中諭ほか
時代考証を専門家が担当する体制も注目したいところです。小栗忠順のように一般的な知名度が比較的低い人物を主人公にする作品では、政治制度や外交交渉、幕府の役職などを視聴者に分かりやすく伝えることが、ドラマの説得力を左右します。
【2026年最新】『豊臣兄弟!』から『逆賊の幕臣』へ!歴代大河ドラマの放送順
2027年の作品を理解するには、2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』との違いを押さえると分かりやすくなります。
2026年の第65作『豊臣兄弟!』は、仲野太賀が主演し、豊臣秀吉の弟・豊臣秀長を主人公にした戦国ドラマです。2026年1月4日に放送が始まり、兄弟の絆と天下統一への道を描いています。
一方、第66作『逆賊の幕臣』は、幕末の江戸幕府を舞台に、政治・外交・軍事の改革を進めた小栗忠順の人生を描きます。時代だけでなく、歴史を動かした人物の立場も大きく変わります。
近年の歴代大河ドラマ放送順
2024年・第63作『光る君へ』
主演:吉高由里子。平安時代の紫式部を中心に描いた作品。
2025年・第64作『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
主演:横浜流星。江戸の出版文化を切り開いた蔦屋重三郎が主人公。
2026年・第65作『豊臣兄弟!』
主演:仲野太賀。豊臣秀長の視点から戦国時代を描く。
2027年・第66作『逆賊の幕臣』
主演:松坂桃李。小栗忠順の視点から幕末の近代化と幕府の終焉を描く。
| 比較項目 | 豊臣兄弟! | 逆賊の幕臣 |
|---|---|---|
| 放送年 | 2026年 | 2027年 |
| 主人公 | 豊臣秀長 | 小栗忠順 |
| 主演 | 仲野太賀 | 松坂桃李 |
| 時代 | 戦国時代 | 幕末・明治維新 |
| 中心テーマ | 天下統一と兄弟の絆 | 近代化と幕府の改革 |
| 歴史の視点 | 豊臣政権の内側 | 幕府側・敗者の視点 |
両作品に共通しているのは、歴史上の有名人物を別の視点から見つめ直す構成です。『豊臣兄弟!』では天下人の弟という立場から秀長の役割を描き、『逆賊の幕臣』では明治新政府に敗れた幕臣の立場から幕末を描きます。
歴史の中心に立った人物だけでなく、その陰で国家や組織を支えた人物に焦点を当てることは、大河ドラマの新しい楽しみ方につながります。
【プロの結論】『逆賊の幕臣』を楽しむための3つの視点本作をより深く楽しむためには、次の3点を押さえておくことをおすすめします。
1. 幕府はなぜ近代化を必要としたのか。 外国の軍事力や経済力に対抗するため、幕府がどのような制度改革を必要としていたのかに注目する。
2. 小栗と勝の改革思想はなぜ異なったのか。 同じ日本の未来を考えながら、組織を残す道と組織を変える道に分かれた理由を考える。
3. なぜ小栗は歴史の表舞台から消えたのか。 戊辰戦争後の政治的な勝敗と、後世に残された歴史の評価を分けて見る。
特に、横須賀製鉄所の建設は重要な予備知識です。幕府が崩壊しても、近代化のために築かれた技術的な基盤は、その後の日本に受け継がれていきました。小栗の政治的な敗北と、彼の政策が残した成果を区別することで、物語のテーマがより明確になります。
【よくある質問】次回の大河ドラマ『逆賊の幕臣』に関するFAQ
Q1:次回の大河ドラマは何ですか?
2027年のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』です。第66作で、松坂桃李が主人公の小栗忠順を演じます。
Q2:『逆賊の幕臣』の放送開始日はいつですか?
2027年1月10日(日)です。初回は15分拡大版として放送される予定です。
Q3:小栗忠順役と勝海舟役は誰ですか?
小栗忠順役は松坂桃李、勝海舟役は大沢たかおです。2人は幕末の近代化を目指しながらも、異なる政治思想を持った人物として描かれます。
Q4:『逆賊の幕臣』の脚本家は誰ですか?
安達奈緒子です。『おかえりモネ』『透明なゆりかご』『きのう何食べた?』などを手がけ、大河ドラマの脚本を担当するのは今回が初めてです。
Q5:青木崇高はどのような役で出演しますか?
小栗忠順の盟友である栗本鋤雲役です。加えて、作品の語りも担当します。
Q6:『逆賊の幕臣』の音楽担当は誰ですか?
大間々昂です。テーマ曲は広上淳一の指揮、NHK交響楽団の演奏で届けられる予定です。
Q7:2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』の次が『逆賊の幕臣』ですか?
はい。2026年の第65作『豊臣兄弟!』に続く第66作が、2027年の『逆賊の幕臣』です。
次回の大河ドラマ『逆賊の幕臣』は、2027年1月10日(日)スタート。松坂桃李が小栗忠順、大沢たかおが勝海舟を演じ、脚本は安達奈緒子、語りは青木崇高、音楽は大間々昂が担当します。
最大の見どころは、これまで幕末史の中心として描かれる機会が比較的少なかった幕臣の視点から、日本の近代化と明治維新を捉え直すことです。
小栗忠順は、幕府の要職を務め、横須賀製鉄所の建設などに尽力した一方、戊辰戦争後に処刑されました。政治的には敗者となりながら、その構想や功績は後世の日本に影響を残しています。
歴史上の英雄の活躍だけでなく、組織を守ろうとした人間の葛藤、改革の難しさ、勝者と敗者によって変わる歴史の評価に関心がある人には、特に注目してほしい作品です。
2026年の『豊臣兄弟!』から、2027年の『逆賊の幕臣』へ。時代も主人公も変わる新しい大河ドラマが、幕末史の見方をどう変えてくれるのか。初回放送に向けて、小栗忠順と勝海舟の生涯を予習しておくと、より深く楽しめるはずです。