2026年11月現在、日本とアメリカのサッカー対戦は、男子・女子それぞれで異なる力関係を示している。男子A代表は2025年9月の国際親善試合でアメリカに0-2で敗れ、歴代対戦成績は2勝2敗。一方、なでしこジャパンは2026年4月のアメリカ遠征で1勝2敗を記録し、浜野まいかの決勝ゴールによって世界屈指の強豪から勝利を挙げた。
男子ではアレハンドロ・ゼンデハス、フォラリン・バログンの得点が日本の課題を浮き彫りにし、女子では浜野まいかの活躍とセットプレーへの対応が大きな注目を集めた。両国の歴代スコア、2025年・2026年の試合内容、フォーメーションの違い、今後の日本代表の日程まで整理する。
【男子日本代表の歴代対戦成績】アメリカとの4試合を振り返る

男子サッカー日本代表、SAMURAI BLUEとアメリカ代表の対戦は、2025年9月の国際親善試合までに4試合行われている。
結果は日本の2勝2敗。引き分けはなく、得点数では日本が7点、アメリカが6点を記録している。
歴代結果を見ると、日本が優位に立った時期とアメリカが勝利した時期が交互に訪れている。
1993年から2025年までの歴代スコア1993年3月14日:日本 3-1 アメリカ
キリンカップサッカー1993で、日本が3-1の勝利を収めた。三浦知良が2得点を挙げ、オウンゴールも加わって日本が勝利した。
2006年2月10日:日本 2-3 アメリカ
国際親善試合ではアメリカが3-2で勝利。日本は巻誠一郎、中澤佑二が得点したものの、1点差で敗れた。
2022年9月23日:日本 2-0 アメリカ
ドイツのデュッセルドルフで開催されたキリンチャレンジカップ2022では、日本が2-0で快勝した。
前半25分に鎌田大地が先制し、後半88分には途中出場の三笘薫が追加点を決めた。森保一監督が採用した4-2-3-1の布陣が機能し、ワールドカップ出場国を相手に無失点勝利を記録した。
なお、この大会の正式名称は「キリンチャレンジカップ2022」。キリンカップサッカーと混同されやすいが、別の大会名称である。
2025年9月9日(日本時間10日):日本 0-2 アメリカ
アメリカ・オハイオ州コロンバスのLower.comフィールドで行われた国際親善試合では、アメリカが2-0で勝利した。
この結果、男子A代表の通算成績は2勝2敗となった。
これらの試合結果は日本サッカー協会(JFA)の公式記録や、対戦履歴をまとめたサッカーキングの報道でも確認できる。
【2025年9月の森保ジャパン】日本が0-2で敗れた理由と試合内容
2025年9月のアメリカ戦は、森保ジャパンにとって2026年ワールドカップを見据えた重要な強化機会だった。
試合はアメリカ時間9月9日に開催され、日本時間では9月10日の午前8時37分にキックオフ。会場はコロンバスのLower.comフィールドだった。
結果はアメリカの2-0。日本は最後まで得点を奪えなかった。
アレハンドロ・ゼンデハスが先制点を記録試合が動いたのは前半30分。
アメリカはマックス・アーフステンが左サイドから素早くクロスを供給し、アレハンドロ・ゼンデハスがペナルティーエリア内で左足のボレーシュートを決めた。
日本は守備陣が戻っていた状況だっただけに、クロスへの対応とゴール前のマークが課題として残った。
ゼンデハスの得点によって、アメリカはホームで試合の主導権を握り始めた。
フォラリン・バログンが追加点後半19分にはフォラリン・バログンが追加点を挙げた。
アメリカは自陣で日本のセットプレーをしのいだ後、クリスチャン・プリシッチが左サイドを前進。最後のパスを受けたバログンが日本の守備ラインの背後へ抜け出し、落ち着いてゴールを決めた。
この2点目によって日本はさらに厳しい状況に追い込まれた。
ゼンデハスのクロスからの得点と、バログンのカウンターによる得点。異なる攻撃パターンで失点したことは、森保ジャパンにとって重要な分析材料となった。
3-4-2-1から4-2-3-1への変更JFAの試合レポートによると、日本はメキシコ戦から先発11人全員を変更してアメリカ戦に臨んだ。
当初のフォーメーションは3-4-2-1。
- GK:大迫敬介
- 3バック:関根大輝、荒木隼人、長友佑都
- 中盤:佐野海舟、藤田譲瑠チマ
- ウイングバック:望月ヘンリー海輝、前田大然
- 2シャドー:伊東純也、鈴木唯人
- 1トップ:小川航基
日本は立ち上がりから積極的にハイプレスを仕掛け、ボールを奪ってからの速攻を狙った。しかし、同じような3バックの形を採用するアメリカに対して、効果的な前進が難しい時間帯が続いた。
後半には4-2-3-1に変更。長友に代わって瀬古歩夢が入り、守備時にはコンパクトな4-4-2のブロックを形成した。
62分には南野拓実、三笘薫、鎌田大地を投入して攻撃の活性化を図ったが、得点には結びつかなかった。
JFAの試合レポートでは、森保監督がプレッシングを開始するタイミングや、ボール奪取後のパスコース確保、攻守の切り替えの質に課題があったと振り返っている。
また、メキシコ戦からの休養期間が2日間だったことに加え、アメリカ西海岸から東海岸への移動による3時間の時差もあった。
ただし、これらは敗戦の背景であり、戦術的な問題をすべて説明するものではない。アメリカのプレッシャーを受けた際に、いかに冷静にボールを保持できるかが今後の課題となる。
【なでしこジャパン2026年アメリカ遠征】1勝2敗の全結果と浜野まいかの決勝点
男子とは対照的に、女子の日本代表とアメリカ女子代表は2026年4月に3連戦を実施した。
なでしこジャパンはアメリカ国内の3会場を転戦。結果は1勝2敗だった。
アメリカ女子代表は対戦時のFIFAランキング2位、日本は5位。世界トップクラスの相手と連続して試合を行う貴重な機会となった。
第1戦:2026年4月12日、日本1-2アメリカ初戦はカリフォルニア州サンノゼのPayPal Parkで開催された。
日本は1-2で敗戦。
アメリカは前半9分にローズ・ラヴェルが先制し、後半開始直後の48分にはリンジー・ヒープスが追加点を記録した。
日本も後半16分に植木理子が得点したが、反撃は及ばなかった。
序盤からアメリカの攻撃力を受ける展開となり、日本は得点機会を作りながらも勝ち点を獲得できなかった。
第2戦:2026年4月15日、日本1-0アメリカ3連戦の中で最も注目されたのが、シアトルのLumen Fieldで行われた第2戦だ。
日本は前の試合から先発メンバーを9人入れ替えて臨んだ。
そして前半27分、浜野まいかが試合を決定づけるゴールを記録した。
熊谷紗希らの守備からボールを奪い、ショートカウンターにつなげると、田中美南、長野風花、土方麻椰を経由して浜野へ。
右サイドでボールを受けた浜野は相手DFを切り返しでかわし、左足でゴール右上にシュートを決めた。
浜野まいかの鮮やかな個人技と、日本の連動した攻撃が生んだ決勝点だった。
後半も日本は守備陣が粘り強く対応し、アメリカの反撃を封じた。
結果は1-0。なでしこジャパンがアメリカ女子代表から貴重な勝利を挙げた。
この試合について、日刊スポーツなども浜野のゴールと狩野倫久監督代行のもとでの初勝利を報じている。
第3戦:2026年4月18日、日本0-3アメリカ最終戦はコロラド州コマースシティーのDICK'S Sporting Goods Parkで開催された。
1勝1敗で迎えた試合だったが、日本は0-3で敗れた。
日本は4-2-3-1でスタート。前半は両チームとも得点できず、0-0で折り返した。
しかし、後半にアメリカが一気に試合を動かす。
- 47分:ナオミ・ギルマ
- 56分:ローズ・ラヴェル
- 64分:ケネディ・ウェズリー
アメリカはセットプレーとカウンターを効果的に使い、短時間で3得点を記録した。
JFAの公式レポートによると、最初の失点はCKからの折り返し、2点目はカウンター、3点目もCKが起点だった。
日本は浜野まいか、松窪真心、田中美南らを投入して反撃を試みたが、最後までゴールを奪えなかった。
狩野監督代行は、セットプレーへの対応や相手のプレッシャーを受けてもボールを保持する力に課題が残ったと振り返っている。
こうしてアメリカ遠征3連戦は日本の1勝2敗で終了した。
【日本とアメリカの対戦を比較】歴代結果・注目選手・関係者一覧
男子と女子の対戦を整理すると、単純な勝敗だけでは見えてこない両国の特徴が浮かび上がる。
特に注目したいのは、男子ではアメリカの個人技と速攻、女子ではセットプレーと試合中の修正力が結果を左右した点だ。
日本・アメリカの主要対戦データ| 時期・カテゴリー | 対戦結果 | 関係する選手・人物 | 試合のポイント |
|---|---|---|---|
| 1993年・男子 | 日本3-1アメリカ | 三浦知良 | 日本が歴史的な初期対戦で勝利 |
| 2006年・男子 | 日本2-3アメリカ | 巻誠一郎、中澤佑二 | アメリカが1点差で勝利 |
| 2022年・男子 | 日本2-0アメリカ | 鎌田大地、三笘薫、森保一 | 4-2-3-1で日本が快勝 |
| 2025年・男子 | 日本0-2アメリカ | アレハンドロ・ゼンデハス、フォラリン・バログン、森保一 | クロスとカウンターでアメリカが得点 |
| 2026年4月・女子第1戦 | 日本1-2アメリカ | 植木理子、ローズ・ラヴェル | アメリカが先勝 |
| 2026年4月・女子第2戦 | 日本1-0アメリカ | 浜野まいか、土方麻椰 | 浜野の決勝点で日本が勝利 |
| 2026年4月・女子第3戦 | 日本0-3アメリカ | ナオミ・ギルマ、ローズ・ラヴェル、ケネディ・ウェズリー | セットプレーと速攻でアメリカが勝利 |
男子の試合記録はJFAの公式記録、女子の試合結果は2026年4月のJFA公式記録を基に整理した。
注目選手① アレハンドロ・ゼンデハス2025年の男子日本戦で先制点を決めたアメリカ代表の選手。
左サイドからのクロスに反応し、ペナルティーエリア内で左足のボレーを決めた。
日本にとっては、相手のクロスに対する守備とゴール前での対応を考えるうえで重要なプレーだった。
注目選手② フォラリン・バログン2025年の日本戦で2点目を決めたアメリカ代表のFW。
プリシッチのパスから日本の守備ラインの背後を突き、冷静に得点した。
ゼンデハスのゴールがクロスへの対応を問うものだったのに対し、バログンのゴールは攻守の切り替えと背後のスペース管理に課題を残した。
注目選手③ 浜野まいか2026年4月のアメリカ女子代表戦で決勝ゴールを挙げた、なでしこジャパンの攻撃的選手。
第2戦では右サイドから仕掛け、切り返しで相手を外して左足でゴールを決めた。
強豪相手にも個人技で局面を変えられることを示した点で、今後の日本女子代表を考えるうえでも重要な存在だ。
注目選手④ 森保一監督と狩野倫久監督代行男子の森保一監督は、2025年のアメリカ戦でメンバーとフォーメーションの変更を行いながら試合を戦った。
一方、女子の2026年遠征では、ニルス・ニールセン監督の退任後、狩野倫久コーチが監督代行としてチームを率いた。
指揮体制が異なるため、両代表の試合結果を単純に監督の能力だけで比較することはできない。チーム編成、選手起用、試合ごとの狙いも含めて見る必要がある。
【日本とアメリカのフォーメーション比較】勝敗を分ける戦術的な違い
日本とアメリカの試合では、フォーメーションの数字だけでなく、ボールを奪った後の動きや守備の強度が勝敗に影響している。
男子:2022年と2025年の日本の違い2022年のキリンチャレンジカップでは、日本は4-2-3-1を採用した。
鎌田大地をトップ下に置き、前田大然を最前線に配置。久保建英と伊東純也を両サイドに置く攻撃的な布陣だった。
このシステムでは中盤の連係が機能し、鎌田と三笘の得点につながった。
対して2025年は3-4-2-1でスタート。
3バックをベースに、ウイングバックを高い位置に押し上げる形だったが、アメリカも似た守備配置を採用したため、日本はサイドで優位性を作りにくかった。
後半に4-2-3-1へ変更したものの、アメリカの守備を崩すには至らなかった。
女子:2026年はショートカウンターとセットプレーが明暗を分けたなでしこジャパンは2026年4月の最終戦で4-2-3-1を採用した。
この布陣は中盤に人数を配置し、攻守のバランスを取りながらサイドと中央を使う形だ。
第2戦ではボールを奪ってから素早く前進するショートカウンターが浜野の得点につながった。
しかし、最終戦ではアメリカのセットプレーとカウンターへの対応に苦しんだ。
この違いは重要だ。
日本がアメリカに勝利した試合では、相手の守備が整う前に攻撃を完結させることができていた。一方、敗れた試合では、アメリカの攻撃の圧力を受けて守備の修正が必要になった。
両国の戦術的な特徴を比較| 比較項目 | 日本代表 | アメリカ代表 |
|---|---|---|
| 攻撃の特徴 | パス連係、ポジション交換、ショートカウンター | 個人技、縦への推進力、素早い攻守転換 |
| 守備の特徴 | 組織的なプレス、連動した守備 | 対人能力、フィジカル、強度の高い守備 |
| 男子2025年の注目点 | 3-4-2-1からの修正と攻撃構築 | 3バックを生かした前線の圧力 |
| 女子2026年の注目点 | 浜野らの個人技と連係 | セットプレーとカウンター |
| 今後の課題 | 強い圧力の中でのボール保持 | 相手の組織的なプレスへの対応 |
フォーメーションは試合中にも変更されるため、表の内容は各試合で確認された特徴を整理したものだ。すべての試合で両国が同じ戦い方をするという意味ではない。
【2026年以降の日本代表日程】アメリカとの再戦はある?
2026年11月3日時点で、JFAが掲載しているSAMURAI BLUEの試合日程では、アメリカ代表との次回対戦は発表されていない。
男子日本代表は2026年のワールドカップを経験し、その後も国際親善試合を重ねている。
JFAの2026年日程には、以下の試合が掲載されている。
- 9月24日:ウルグアイ戦
- 9月28日:ベネズエラ戦
- 10月1日:エクアドル戦
- 10月5日:ニュージーランド戦
- 11月14日:ブラジル戦
- 11月17日:パラグアイ戦
- 12月30日:キリンチャレンジカップ2026(対戦相手未定)
11月のブラジル戦とパラグアイ戦はシンガポールで開催予定となっている。
2026年大会後の日本代表にとって、強豪国との対戦はチームの成熟度を確認する機会になる。
アメリカは2026年ワールドカップの開催国でもあり、男子・女子ともに今後の国際舞台で再び対戦する可能性がある。
ただし、次回の日本対アメリカ戦については、正式な発表が行われるまでは開催日や会場を確定情報として扱えない。
【日本アメリカサッカー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:男子日本代表とアメリカ代表の通算対戦成績は?
A1:2025年9月の試合終了時点で、日本の2勝2敗。1993年は3-1、2006年は2-3、2022年は2-0、2025年は0-2という結果になっている。
Q2:2025年の日本対アメリカ戦はなぜ0-2で敗れた?
A2:アメリカのハイプレスに対して日本が十分にボールを前進させられず、前半30分にゼンデハス、後半19分にバログンに得点された。先発全員の入れ替えや短い休養期間も試合環境として影響した。
Q3:なでしこジャパンの2026年アメリカ遠征の結果は?
A3:3連戦で1勝2敗。第1戦は1-2、第2戦は1-0、第3戦は0-3だった。第2戦では浜野まいかが前半27分に決勝ゴールを決めた。
Q4:浜野まいかはアメリカ戦でどのようなゴールを決めた?
A4:2026年4月15日の第2戦で、土方麻椰のパスを受けて相手DFを切り返しでかわし、左足でゴールを決めた。日本はこの1点を守り切って1-0で勝利した。
Q5:日本とアメリカの次の男子代表戦はいつ?
A5:2026年11月3日時点で、JFAの日程には次回のアメリカ戦は掲載されていない。今後の対戦予定はJFAの公式試合日程の更新を確認する必要がある。
日本とアメリカのサッカー対戦は、男子・女子ともに世界レベルの実力を確認できる重要なカードだ。
男子A代表は2025年9月の0-2の敗戦によって、歴代対戦成績が2勝2敗となった。ゼンデハスとバログンの得点は、クロス対応やカウンターへの守備という課題を浮き彫りにした。
一方、なでしこジャパンは2026年4月のアメリカ遠征で1勝2敗。浜野まいかの決勝ゴールによって勝利を挙げたことは大きな成果だったが、最終戦の0-3はセットプレーや相手のプレッシャーへの対応という課題を残した。
【プロの結論】
両国の力関係を判断する際に、単純な勝敗だけを見るのは十分ではない。
注目すべきなのは、次の3点だ。
1. 個人能力への対応: ゼンデハスやバログンのような選手に対し、日本がどのようにスペースを管理するか。
2. 戦術的な柔軟性: 日本がハイプレスやセットプレーへの対応を改善し、試合中に適切な修正を行えるか。
3. 選手層の厚さ: 主力を入れ替えてもチームとして同じ強度を維持できるか。
2022年の男子2-0、2025年の男子0-2、2026年の女子1-0という結果は、それぞれ異なる時期のチームの強みを示している。
日本がアメリカとの次回対戦で勝利を目指すなら、攻撃の連係だけでなく、強度の高い相手に対して守備から攻撃へ移行する質を高めることが欠かせない。
男子の2勝2敗、女子の1勝2敗。それぞれの結果を今後の強化につなげられるかが、日本サッカーの次の成長を占うポイントとなる。