宝塚歌劇団月組のトップスターとして活躍する鳳月杏(ほうづき・あん)さん。千葉県船橋市出身、身長172cm、愛称「ちなつ」で知られ、落ち着いた存在感と幅広い役柄を演じ分ける表現力で注目を集めてきました。2006年の初舞台から月組・花組で経験を重ね、2024年7月に月組トップスターへ就任。長年にわたる舞台経験を経て、大劇場公演の中心を担う存在になりました。
2026年の大きなニュースは、5月19日に発表された退団です。宝塚歌劇公式ホームページによると、退団公演は『天穹のアルテミス』『Belle Époque(ベル エポック)』で、東京宝塚劇場の千秋楽となる2027年3月28日をもって宝塚歌劇団を卒業する予定です。プロフィールや経歴、2011年の新人公演、トップスター就任までの歩み、そして現在の活動を時系列で整理します。
【鳳月杏のプロフィール】出身・身長・愛称「ちなつ」など基本情報

鳳月杏さんは、宝塚歌劇団月組に所属する男役スターです。公式プロフィールでは、誕生日は6月20日、出身地は千葉県船橋市、身長は172cm、愛称は「ちなつ」と紹介されています。出身校は国府台女子学院中学部です。
芸名の読み方は「ほうづき・あん」。宝塚の舞台では、役柄に応じて雰囲気を変えながら、男役ならではの存在感を発揮してきました。172cmという身長も舞台上でのシルエットを形づくる要素の一つですが、鳳月さんの魅力は体格だけではありません。芝居や歌、ダンスを含む舞台経験を積み重ねてきたことが、現在の表現の幅につながっています。
愛称の「ちなつ」は、ファンや舞台関係者が鳳月さんを呼ぶ際に広く使われている名前です。検索するときも「鳳月杏」と「ちなつ」の両方を知っておくと、人物紹介や出演作の情報を見つけやすくなります。
なお、誕生日は公表されていますが、生年を含む詳細なプロフィール情報は、公式に掲載された項目と区別して扱う必要があります。年齢を推測してプロフィールに付け加えるよりも、公式プロフィールに掲載された出身地・身長・初舞台などの情報を押さえるほうが、人物像を正確につかめます。
【経歴・年表】2006年の初舞台から月組トップスター就任まで
鳳月杏さんの経歴を理解するうえで重要なのは、初舞台からトップスター就任までの長い歩みです。宝塚音楽学校への入学は2004年4月。2006年3月に卒業し、宝塚歌劇団に入団しました。同月、宙組公演『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台を踏み、同年5月に月組へ配属されています。
その後、2014年に花組へ組替えとなり、2019年に再び月組へ。2015年にはバウホール公演『スターダム』で初主演を経験しました。組替えを挟みながら異なる作品や役柄に取り組み、2020年の『出島小宇宙戦争』、2022年の『ELPIDIO』などでも主演を務めています。こうした舞台経験が、2024年のトップスター就任へとつながりました。
| 時期 | 出来事・作品 | 経歴上のポイント |
|---|---|---|
| 2004年4月 | 宝塚音楽学校に入学 | 宝塚歌劇団への第一歩となる準備期間 |
| 2006年3月 | 『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台 | 宝塚歌劇団に入団 |
| 2006年5月 | 月組に配属 | 月組で舞台経験を積み始める |
| 2011年3〜5月 | 『バラの国の王子』『ONE』 | 新人公演で『バラの国の王子』の長女役を担当 |
| 2013年 | 『ベルサイユのばら』新人公演 | アンドレ役を演じ、新人公演の主演を経験 |
| 2014年12月 | 花組へ組替え | 新たな環境で役柄と表現の幅を広げる |
| 2015年7〜8月 | 『スターダム』 | バウホール公演で初主演 |
| 2019年4月 | 月組へ組替え | 古巣の月組に戻る |
| 2020年・2022年 | 『出島小宇宙戦争』『ELPIDIO』 | 主演公演を通じて経験を重ねる |
| 2024年7月 | 月組トップスターに就任 | トップスターとして新たな段階へ |
| 2026年5月 | 退団を発表 | 2026年12月開幕の公演から卒業公演へ |
この年表から見えてくるのは、トップスター就任が初舞台から一直線に進んだものではないという点です。新人公演での経験、組替え、主演公演、さまざまな役柄への挑戦を積み重ねてきたことが、鳳月さんのキャリアを形づくっています。
【2011年の新人公演】『バラの国の王子』と『ONE』で見せた歩み
鳳月杏さんの若手時代を振り返る際に押さえておきたいのが、2011年3〜5月に上演された月組公演『バラの国の王子』『ONE』です。この公演では、『バラの国の王子』の新人公演で長女役を担当しました。本役は星条海斗さんです。
ここで区別しておきたいのは、二つの演目の位置づけです。『バラの国の王子』は芝居作品で、新人公演では長女役を務めました。一方、『ONE』は同時上演されたショー作品です。二つの演目が同じ公演期間に並んでいたことと、新人公演で担当した役柄を混同しないことが、当時の舞台歴を正確に理解するポイントです。
新人公演は、本公演の配役を若手中心の出演者で演じる機会です。大きな役を経験することは、役づくりや舞台上での動き、作品全体を理解する力を磨く機会になります。ただし、一つの役を演じた事実だけで、その後の評価や昇進の理由をすべて説明することはできません。鳳月さんの場合も、2011年の経験だけでなく、その後の主演公演や組替えを含めた長期的な歩みを見ることが大切です。
さらに2013年の『ベルサイユのばら』-オスカルとアンドレ編-では、新人公演でアンドレ役を担当しました。2011年の長女役から2013年のアンドレ役へと役柄が変わっていることは、当時の舞台経験をたどるうえで注目したい点です。鳳月さんの経歴を調べるなら、作品名だけでなく「本役」と「新人公演での役」を分けて確認すると、成長の過程をより具体的に把握できます。
【トップスター就任の経緯】花組への組替えが鳳月杏を変えた
鳳月杏さんは、2014年12月に花組へ組替えとなり、2019年4月に月組へ戻りました。本人は2026年5月の退団記者会見で、花組への組替えを自身の大きな転機として挙げています。自分の持ち味や足りない部分を自覚していた時期に、花組で自分になかったものを吸収し、自信を持ってパフォーマンスできるようになったと振り返りました。
この発言から読み取れるのは、組替えが単なる所属先の変更ではなかったということです。異なる組の作品や演出、共演者と向き合うことで、自身の強みを見直し、表現の選択肢を広げる機会になったと考えられます。もちろん、トップスター就任の判断には劇団内のさまざまな要素が関わるため、特定の作品や異動だけを唯一の理由とすることはできません。しかし、本人が転機として明言している花組時代は、キャリアを読み解くうえで重要な節目です。
2015年の『スターダム』でバウホール公演初主演を経験し、2020年には『出島小宇宙戦争』、2022年には『ELPIDIO』で主演を務めました。さらに『今夜、ロマンス劇場で』の俊藤龍之介役、『グレート・ギャツビー』のトム・ブキャナン役、『応天の門』の在原業平役など、異なる世界観を持つ作品にも出演しています。
そして2024年7月、月組トップスターに就任。同年の全国ツアー『琥珀色の雨にぬれて』『Grande TAKARAZUKA 110!』でトップコンビのお披露目を行い、同年11月には『ゴールデン・リバティ』『PHOENIX RISING(フェニックス・ライジング)』で大劇場トップお披露目を迎えました。
長年の経験を経てトップに立ったことから、鳳月さんの経歴は「遅咲き」という言葉で紹介されることもあります。ただし、年数だけを強調すると、主演公演や役柄の積み重ね、組替えによって培われた表現力が見えにくくなります。トップスター就任までの道のりを理解するには、就任時期だけでなく、各段階でどのような経験を積んだかを併せて見ることが重要です。
【鳳月杏の現在・2026年最新】退団発表と最後の舞台を解説
2026年10月28日現在、鳳月杏さんは月組トップスターとして活動しており、退団公演に向けた時期を迎えています。宝塚歌劇公式ホームページは2026年5月20日付で退団記者会見を掲載し、本人が5月19日に退団を発表したことを伝えました。卒業公演は『天穹のアルテミス』と『Belle Époque(ベル エポック)』です。
『天穹のアルテミス』
ルナティック・シアター
宝塚大劇場:2026年12月12日〜2027年1月24日
東京宝塚劇場:2027年2月13日〜3月28日
作・演出は大野拓史。公式発表では、鳳月さんが演じる役は宇宙飛行士と説明されています。
『Belle Époque(ベル エポック)』
レヴュー ロマン
宝塚大劇場:2026年12月12日〜2027年1月24日
東京宝塚劇場:2027年2月13日〜3月28日
作・演出は稲葉太地。芝居作品『天穹のアルテミス』とともに、退団公演を構成するショー作品です。
本人は退団記者会見で、トップスター就任時から退団の時期を考えており、大劇場作品を4作と決めたのは、お披露目公演の『ゴールデン・リバティ』『PHOENIX RISING』終了後だったと説明しています。退団発表は突然の決断というより、本人がトップスターとしての活動を続けるなかで考えてきた節目だったことがうかがえます。
2026年には、1月の『侍タイムスリッパー』で高坂新左衛門役、4〜7月の『RYOFU』『水晶宮殿(クリスタルパレス)』で呂布役、9月の『NINE』でグイード・コンティーニ役を務めました。歴史劇、ファンタジー、海外ミュージカルと、作品ごとに異なる世界観を持つ役柄を演じてきた点も、現在の舞台活動を振り返る材料になります。
最後の公演を観劇したい場合は、宝塚大劇場と東京宝塚劇場の日程を分けて確認することが大切です。公式発表では東京宝塚劇場の千秋楽が2027年3月28日とされています。チケットの販売方法や最新の公演情報については、宝塚歌劇公式ホームページの公演案内で確認するのが確実です。
【鳳月杏の評判と魅力】男役の色気、役柄の幅、舞台への向き合い方
鳳月杏さんの魅力を考える際には、長身の男役としての存在感だけでなく、作品によって異なる役柄を担ってきた点に注目したいところです。『グレート・ギャツビー』ではトム・ブキャナン、『応天の門』では在原業平、『GUYS AND DOLLS』ではスカイ・マスターソンを演じ、2026年の『NINE』ではグイード・コンティーニを務めました。役柄や作品の性格が異なることからも、舞台経験の幅がうかがえます。
また、2026年の退団記者会見で鳳月さんは、『侍タイムスリッパー』を新しい感覚で臨めた作品として挙げました。それまで「宝塚の男役」を通して役をつくっていた一方、同作では男役を意識せずに舞台に立つ自分がいて、芝居の面白さを実感できたと振り返っています。この発言は、長年男役を磨いてきた鳳月さんが、既存の表現にとどまらず、新しい役づくりにも向き合っていたことを示しています。
劇団社長の村上浩爾氏も、公式の退団記者会見で、鳳月さんが一つひとつ努力を重ねて舞台人として成長してきたことに敬意を示しました。こうした公式の評価と、本人が語った転機や役づくりへの姿勢を合わせると、鳳月さんのキャリアは単に人気や就任時期だけでは語れないことが分かります。
評判を調べるときは、出典の種類にも目を向けたいところです。公式発表や公演プログラムは配役・日程・経歴を確認するのに適しており、インタビューは本人が作品や舞台にどう向き合っているかを知る手がかりになります。一方、個人の感想は観劇体験を知るうえで参考になりますが、一人の感想をファン全体の評価として扱うことはできません。
鳳月さんの舞台を初めて観る人は、代表作を一つだけ選ぶよりも、芝居とショー、現代的な作品と時代物など、性格の異なる作品を比較すると魅力をつかみやすくなります。役柄ごとの違いに注目することで、同じ男役がどのように人物像をつくり分けているのかを楽しめます。
【鳳月杏】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鳳月杏の出身地と身長は?
A1:宝塚歌劇公式プロフィールによると、千葉県船橋市出身で、身長は172cmです。出身校は国府台女子学院中学部、愛称は「ちなつ」です。
Q2:鳳月杏はいつ月組トップスターに就任した?
A2:2024年7月に月組トップスターに就任しました。初舞台は2006年3月の『NEVER SAY GOODBYE』で、月組と花組の両方で経験を積んでいます。
Q3:2011年の新人公演では何の役を演じた?
A3:2011年3〜5月の月組公演『バラの国の王子』の新人公演で長女役を演じました。本役は星条海斗さんです。同時上演のショー作品は『ONE』です。
Q4:鳳月杏の退団日はいつ?
A4:公式発表では、退団公演『天穹のアルテミス』『Belle Époque』の東京宝塚劇場千秋楽である2027年3月28日をもって退団する予定です。宝塚大劇場公演は2026年12月12日から2027年1月24日までの予定です。
Q5:鳳月杏の退団発表はいつ行われた?
A5:2026年5月19日に発表され、翌20日に宝塚歌劇公式ホームページで記者会見の内容が公開されました。
鳳月杏さんは、千葉県船橋市出身、身長172cm、愛称「ちなつ」の月組トップスターです。2006年の初舞台から月組・花組で経験を重ね、2011年の『バラの国の王子』新人公演、2013年の『ベルサイユのばら』新人公演、2015年の『スターダム』初主演などを経て、2024年7月にトップスターへ就任しました。
2026年の現在、注目されているのは、2027年3月28日の退団に向けた最後の舞台です。『天穹のアルテミス』と『Belle Époque』は、鳳月さんが宝塚歌劇団で歩んできた時間を振り返るうえでも大きな節目となる公演です。
これから鳳月杏さんの舞台を知りたい人は、プロフィールだけでなく、組替えや主演公演の流れ、本人が語った舞台への向き合い方にも目を向けてみてください。長いキャリアのなかで磨かれた表現力と、作品ごとに変化する役づくりを追うことで、月組トップスターとしての魅力をより深く理解できるはずです。