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【法律を検証】20歳未満がノンアルコール飲料を飲むのは違法?

黒田 慎平 黒田 慎平 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

まず押さえておきたいのは、20歳未満の飲酒を禁止する法律と、アルコール0.00%の飲料を飲むことは、法律上同じ扱いではないという点です。

酒税法ではアルコール分1%以上が酒類

国税庁が説明する酒税法第2条では、酒類を原則としてアルコール分1度(1%)以上の飲料と定義しています。

そのため、アルコール分0.00%のノンアルコール飲料は酒税法上の酒類に該当しません。0.5%などの微アルコール飲料も、1%未満であれば同じく酒税法上の酒類には分類されません。

一方、「二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律」は、20歳未満の者による酒類の飲用を禁止しています。つまり、アルコール0.00%の商品を飲む行為そのものは、この法律が禁止する飲酒には該当しないという整理になります。

18歳で成人しても飲酒できるのは20歳から

もう一つ間違えやすいのが成人年齢との関係です。

2022年4月1日から民法上の成年年齢は18歳になりました。しかし、飲酒できる年齢は20歳以上のままです。18歳や19歳の人も、アルコール飲料を飲むことは禁止されています。

ノンアルコール飲料については法律上の扱いとメーカーの推奨年齢が異なるため、「法律上問題がないから、子供に飲ませても問題ない」と短絡的に判断しないことが大切です。

法律上の扱いを整理



アルコール0.00%
酒類ではない

20歳未満の飲用を禁止する法律の対象ではない。ただしメーカーは20歳以上を推奨。


アルコール0.5%
アルコールを含む

酒税法上の酒類には該当しないが、アルコールを含むため子供には飲ませない。


アルコール1.00%以上
酒類に該当

20歳未満の飲用は禁止。販売・提供する事業者にも法律上の義務がある。

【成分を比較】アルコール0.00%と微アルコールは何が違う?

ノンアルコール子供

ノンアルコール飲料を子供に飲ませるか判断する際、最も注意したいのがアルコール度数の表示です。

商品名に「ノンアルコール」と書かれていても、アルコールが完全に含まれていないとは限りません。法律上の酒類の定義と、酒類業界が自主的に定めるノンアルコール飲料の定義は別だからです。

0.00%は酒類の味わいを再現したアルコールゼロの商品

酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準では、ノンアルコール飲料を次のように定義しています。

ノンアルコール飲料とは、アルコール度数0.00%で、味わいが酒類に類似しており、満20歳以上の者の飲用を想定・推奨しているものとする。 出典:飲酒に関する連絡協議会「酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準」

この定義で重要なのは、アルコールがゼロであることだけでなく、酒類に似た味わいを持ち、20歳以上を対象としていることです。

つまり、0.00%の商品は子供向けのジュースとして開発されたものではありません。アルコールを飲まない成人が、ビールやチューハイに似た味わいを楽しむための商品です。

微アルコールはアルコールを含んでいる

一方、微アルコール飲料は、アルコールを少量含む飲料です。

例えば、アサヒビールが2021年に公表した「アサヒ ビアリー」の商品仕様では、アルコール分は0.5%とされていました。350ml缶の場合、純アルコール量は1.4gです。

0.5%は数字だけを見ると少なく感じる可能性がありますが、アルコールが入っていることに変わりはありません。0.00%の商品と同じように扱ってはいけません。

3つの表示を比較すると?
区分 アルコール分・特徴 子供への判断 0.00% 業界自主基準上のノンアルコール飲料 メーカーは飲用を推奨しない 微アルコール 0.5%前後など、アルコールを含む 飲ませない 1%未満 酒税法上は酒類に該当しない範囲 アルコールの有無を必ず確認 1%以上 酒税法上の酒類 20歳未満は禁止

※微アルコールは業界共通の統一された数値定義がある名称ではありません。数値は商品の表示を確認してください。

なお、「0.0%」と「0.00%」も同じ意味だと決めつけないほうがよいでしょう。0.00%は業界自主基準に明記された表示ですが、0.0%については一律の業界定義がありません。輸入商品も含め、パッケージのアルコール分表示とメーカーの商品説明を確認する必要があります。

【メーカー公式見解】サントリー・アサヒ・キリンは子供の飲用をどう考えている?

大手メーカーの公式情報を比較すると、共通しているのはノンアルコール飲料を20歳以上向けの商品として位置づけていることです。

ただし、子供への飲用を控えるよう求める理由や、公式FAQでの表現には違いがあります。

サントリー:法律上は問題ないが、子供にはすすめない


代表的な商品:オールフリー、のんある気分
20歳未満の飲用を中止するよう案内

サントリーのお客様センターでは、ノンアルコール飲料について、20歳以上を対象につくられた商品であると説明しています。

アルコールを飲用するきっかけとなる恐れもあるため、20歳未満の方の飲用はお止めください。 出典:サントリーお客様センター「サントリーのノンアルコール飲料は、子どもが飲んでも大丈夫ですか?」

加えて、大人も子供にすすめないよう呼びかけています。

この説明は「オールフリー」や「のんある気分」に関する個別FAQでも確認できます。サントリーは、アルコールが0.00%であっても、酒類を連想させる飲料を子供が飲むことに慎重な姿勢を示しています。

アサヒ:法律上問題はないが、20歳未満にはおすすめしない


代表的な商品:ドライゼロ、スタイルバランス
20歳以上の飲用を想定

アサヒビールの「ドライゼロ」公式ブランドサイトでは、20歳未満の飲用について、法律上問題はないものの、おすすめしないと説明しています。

本商品は、20歳以上の方の飲用を想定して開発しました。 出典:アサヒビール「ドライゼロ」公式FAQ

同社の「スタイルバランス」でも、20歳未満の飲用を推奨していません。

ここで注目したいのは、アサヒも法律上の扱いと商品の推奨対象を区別している点です。飲用が法律で禁止されていないからといって、メーカーが子供に適した商品として販売しているわけではありません。

キリン:20歳以上を対象に開発する方針


代表的な商品:グリーンズフリー、零ICHI、カラダFREE
20歳以上を対象に開発

キリンホールディングスは、ノンアルコール商品について、酒類に似た味わいであることから、満20歳以上の人の飲用を想定して開発していると説明しています。

また、キリンのお客様相談室は、同社のノンアルコール飲料についてアルコール0.00%を実現していると回答しています。

キリンの場合、子供向けの商品ではないという開発方針と、アルコール0.00%という成分上の説明を分けて理解することがポイントです。

3社の公式見解・関係性を一覧で比較
メーカー 主な商品 子供への公式見解 サントリー オールフリー、のんある気分 飲用を中止するよう案内。大人もすすめない アサヒ ドライゼロ、スタイルバランス 法律上問題はないが、20歳未満には推奨しない キリン グリーンズフリー、零ICHI 20歳以上の飲用を想定して開発

※各社の公式FAQ・企業情報に基づく比較。商品ごとに表示や注意事項は異なります。

3社の姿勢は基本的に一致しています。サントリーとアサヒは子供への飲用を控えるよう明確に案内し、キリンも20歳以上を対象とした商品開発方針を示しています。

したがって、特定メーカーの商品だけなら子供が飲んでもよい、という判断は適切ではありません。

【健康・安全性】ノンアルコールビールは子供の体にどんな影響がある?

法律上の扱いとは別に、保護者が気になるのは子供の健康への影響でしょう。

ここでは、アルコールそのものの影響と、アルコール以外の原材料による影響を分けて考える必要があります。

0.00%ならアルコールによる酔いや中毒は起こる?

アルコール分が本当に0.00%の商品であれば、通常のアルコール飲料のようにエタノールを摂取することによる酔いや急性アルコール中毒は起こりません。

ただし、これはアルコール成分についての話です。飲料全体が子供向けに設計されていることや、どのような量を飲んでも問題がないことを意味するわけではありません。

お酒の味を覚えることへの懸念

サントリーが公式FAQで挙げているのが、ノンアルコール飲料を飲むことが、将来のアルコール飲用のきっかけになる可能性です。

ビールの苦味やチューハイの風味、乾杯の演出などを子供が日常的に経験すると、お酒を大人の特別な飲み物として認識する機会が早まる可能性があります。

ただし、0.00%の商品を飲んだことが将来の飲酒やアルコール依存症を直接引き起こすと、科学的に確定しているわけではありません。ここはメーカーが示す予防的な考え方と、医学的に証明された因果関係を区別する必要があります。

子供にお酒を連想させる飲み物を積極的に与える必要がないという点で、メーカーの推奨方針には合理性があります。

アルコール以外の成分にも注意

ノンアルコール飲料には、商品によって炭酸水、果汁、香料、酸味料、甘味料、植物由来のエキスなどが使われています。

食品添加物については、厚生労働省が食品衛生法に基づく使用可能な添加物や使用基準を定めています。しかし、個々の成分が食品として認められていることと、特定の商品がすべての子供に適していることは別の話です。

特に確認したいのは次の項目です。

- アレルギー: 果汁、植物エキスなどの原材料を確認する。
- 糖類・甘味料: 糖質や甘味料の量を栄養成分表示で確認する。
- 酸味料・炭酸: 味や刺激が子供に合うか注意する。
- 機能性表示: 機能性表示食品などは対象商品ごとの摂取目安量や注意事項を確認する。
- カフェインなど: 配合の有無を商品ごとに確認する。

つまり、ノンアルコールという表示だけで成分の安全性を一括判断するのではなく、個別の商品表示を読むことが大切です。

【家庭での判断】親がノンアルコール飲料を子供に飲ませない理由とは?

「一口くらいなら問題ないのでは」と考える人もいる可能性があります。実際、0.00%の商品を少量口にしただけで、直ちにアルコール中毒になるわけではありません。

それでも、家庭で子供に飲ませないほうがよい理由は複数あります。

理由1:20歳以上を対象に開発された商品だから

大手メーカーが公式に示しているとおり、ノンアルコール飲料は基本的に成人の飲用を想定しています。

子供が飲むことを目的として開発された商品ではない以上、わざわざジュースの代わりとして選ぶ必要はありません。

理由2:微アルコール商品との区別が難しくなるから

親が子供にノンアルコール飲料を日常的に与えていると、子供がアルコールを含む微アルコール飲料や通常の酒類との違いを理解しにくくなる可能性があります。

特に缶の色やデザインが似ている商品は、子供が誤って手に取る危険があります。

理由3:お酒を飲む行為を家庭内で習慣化させないため

親が子供にビール風味の飲料を渡して一緒に乾杯する行為は、家庭内でお酒に似た飲み方を経験させることになります。

乾杯そのものは家族の楽しいコミュニケーションですが、子供にはジュースや麦茶など、一般的な清涼飲料水を用意する方法があります。

子供には何を選べばよい?


麦茶

カフェインを含まない一般的な選択肢

果汁飲料

糖分や果汁の割合を確認して選ぶ

炭酸水

無糖・無香料の商品などを選ぶ

水

日常の水分補給に適した基本の選択肢

ノンアルコール飲料の代わりに、子供向けの飲み物を用意することで、家族の乾杯や食事の時間も楽しめます。

【誤飲対策】子供がノンアルコール飲料やお酒を飲んでしまったら?

子供が飲み物を誤って口にした場合、最初に確認するのは商品名とアルコール分です。

0.00%の商品なのか、0.5%などの微アルコールなのか、通常のアルコール飲料なのかによって対応が変わります。

まず確認する4つのポイント

1. 商品名とアルコール度数: 缶や瓶の表示を確認する。
2. 飲んだ量: 一口なのか、数口なのか、まとまった量なのかを確認する。
3. 飲んだ時刻: いつ飲んだのか記録する。
4. 子供の様子: 顔色、呼吸、意識、嘔吐などを確認する。

2022年12月28日、消費者庁はアルコール飲料などの誤飲に関する注意喚起を公表しています。

同庁が紹介した事故情報には、1歳児がアルコール濃度10%の缶チューハイを約50ml飲んで顔が赤くなり、急性アルコール中毒で通院した事例があります。また、3歳児が焼酎を数口飲み、翌朝に嘔吐して受診した事例も報告されています。

子供は大人より少ないアルコール量でも急性アルコール中毒になる危険性があります。

誤飲したときの正しい対応




意識や呼吸に異常がある場合

呼びかけに反応しない、ぐったりしている、けいれん、呼吸がおかしいなどの場合は、直ちに119番へ連絡してください。



アルコールを含む商品を飲んだ場合

飲んだ量や濃度が分からなくても、医療機関や日本中毒情報センターに速やかに相談してください。症状が出るまで待たないことが大切です。



商品情報を保管する

飲んだ缶や瓶、パッケージを捨てずに保管し、受診時に持参できるようにしてください。

日本中毒情報センターの一般向け相談窓口は次のとおりです。

相談窓口 電話番号
大阪中毒110番 072-727-2499
つくば中毒110番 029-852-9999

※2026年11月時点の案内では、いずれも一般向け24時間対応です。

なお、自己判断で無理に吐かせるのは避けてください。政府広報やこども家庭庁も、誤飲時は原則として吐かせず、飲んだ物を持参して医療機関を受診するよう案内しています。

家庭でできる誤飲防止策

- お酒や微アルコール飲料を子供の手の届かない場所に保管する。
- 飲みかけの缶やグラスをテーブルに放置しない。
- ノンアルコール飲料と通常の酒類を分けて保管する。
- 子供が普段使うコップにアルコール飲料を入れない。
- 子供の前で飲み物を移し替える際は、商品を明確に区別する。

特に注意したいのは、缶からコップに移し替えた場合です。子供にとっては、見た目だけで中身がアルコール飲料かどうか判断できません。

【よくある質問】ノンアルコール飲料と子供に関するFAQ

Q1:ノンアルコール飲料は子供が一口飲んでも大丈夫ですか?

アルコール分0.00%の商品を一口飲んだだけで、アルコールによる酔いや中毒が起こることは通常ありません。ただし、メーカーは20歳未満の飲用を推奨していません。原材料やアレルギーにも注意してください。

Q2:ノンアルコールビールを子供が飲むのは法律違反ですか?

アルコール分0.00%の商品であれば、20歳未満の飲用を禁止する法律の対象ではありません。ただし、メーカーは20歳以上を対象としており、子供への飲用をすすめていません。

Q3:0.5%の微アルコール飲料も子供が飲めますか?

おすすめできません。0.5%はアルコールを含む飲料です。アルコール0.00%の商品とは異なるため、子供には与えないでください。

Q4:サントリーのオールフリーは子供が飲んでも大丈夫ですか?

サントリーはオールフリーについて、20歳以上を対象につくられた商品であり、20歳未満の飲用をやめるよう案内しています。大人も子供にすすめないよう呼びかけています。

Q5:アサヒのドライゼロは子供が飲んでも大丈夫ですか?

ドライゼロはアルコール分0.00%ですが、アサヒビールは20歳以上の飲用を想定して開発した商品であり、20歳未満の飲用をおすすめしていません。

Q6:キリンのノンアルコール飲料は子供向けですか?

いいえ。キリンはノンアルコール飲料を20歳以上の人の飲用を想定して開発しています。アルコール0.00%という表示と、子供向けの商品であるかどうかは別問題です。

Q7:子供がノンアルコール飲料を間違えて飲んだらどうすればよいですか?

まず商品名とアルコール度数、飲んだ量を確認してください。0.00%の商品か判断できない場合や、アルコールを含む商品を飲んだ場合は医療機関などに相談しましょう。意識や呼吸に異常がある場合は119番に連絡してください。

2026年11月現在、日本ではアルコール分0.00%のノンアルコール飲料を20歳未満が飲むこと自体は、法律上禁止されていません。しかし、法律上飲めることと、子供に飲ませることが適切かどうかは別の問題です。

サントリー、アサヒ、キリンの大手3社はいずれも、ノンアルコール飲料を20歳以上の人を対象とした商品として位置づけています。サントリーは子供への飲用をやめるよう明確に案内し、アサヒも推奨せず、キリンも20歳以上を想定した商品開発方針を示しています。

加えて、0.00%と微アルコールは成分上の違いがあります。アルコール分が1%未満ならすべて同じように安全という理解は誤りです。

【プロの結論】

保護者が覚えておきたい判断基準は、次の3つです。

1. 法律だけで判断しない。 0.00%の商品は飲酒禁止法の対象ではなくても、子供向けではない。
2. アルコール度数を必ず確認する。 0.00%と微アルコールを混同しない。
3. 子供には通常の清涼飲料水を選ぶ。 お酒に似た味わいを子供に経験させる必要はない。

ノンアルコール飲料は、成人がお酒を飲まない選択を楽しむための便利な商品です。しかし、子供の飲み物として選ぶ理由はありません。法律上の可否だけでなく、メーカーの推奨方針や成分表示、家庭内での誤飲防止まで考え、20歳になるまでは通常の子供向け飲料を選ぶことが、最も分かりやすく安心できる判断です。

主な参照資料・2026年11月時点

- 国税庁「酒税法における酒類の分類及び定義」
- e-Gov法令検索「二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律」
- 飲酒に関する連絡協議会「酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準」(2026年7月1日改正)
- サントリーお客様センター「ノンアルコール飲料に関するQ&A」
- アサヒビール「ドライゼロ」公式ブランドサイト
- キリンホールディングス「ノンアルコール・低アルコールの販売量の拡大」
- 消費者庁「子どもの急性アルコール中毒に注意」「アルコール飲料などの誤飲に注意」
- 日本中毒情報センター「中毒110番」

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黒田 慎平
デジタルマーケター 黒田 慎平
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リーグ公式記録と大会発表を出典に、選手コメントは会見の逐語録から引用。数値は試合後に公式記録で確認します。

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