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【韓国と日本の出生率比較】2025年の数字から見える少子化の深刻度

雨宮 理沙 雨宮 理沙 • 更新: • 公開: • 読了約 10 分
目次

韓国と日本は、ともに少子高齢化に直面している国だ。しかし、出生率を比較すると、韓国の状況がさらに厳しいことが分かる。

厚生労働省が公表した2025年の人口動態に関する国際比較資料では、日本の合計特殊出生率は1.14、韓国は0.80とされている。

2025年の国際比較値。日本側は暫定値を含むため、各国の確定統計の公表時期や集計条件には注意が必要。

日本と韓国の出生率を比較
比較項目 日本 韓国
2025年合計特殊出生率 1.14 0.80
2025年の人口1,000人当たり出生数 5.6人 5.0人
人口置換水準 約2.1 約2.1
出生率の特徴 低水準が継続 世界的にも極めて低い水準

韓国の出生率は日本より0.34ポイント低い。両国とも人口維持に必要な水準を下回っているが、韓国では出生率の落ち込みが特に急速だった。

なぜ韓国の出生率は日本より低いのか

両国には住宅費の上昇、教育費、若者の雇用不安、晩婚化といった共通点がある。

しかし、韓国ではこれらに加えて、ソウル首都圏への人口集中や激しい教育競争、男女の賃金格差、長時間労働などが複雑に重なっている。

OECDの分析では、韓国の女性は教育や労働市場での機会が広がる一方、出産・育児によってキャリアを犠牲にするリスクが大きいと指摘されている。

つまり、韓国の少子化は経済的な豊かさだけでは解決できない。社会全体の働き方や家庭内の役割分担まで変える必要がある問題なのだ。

【韓国の少子化対策】政府の支援策と今後の人口減少予測

韓国少子化

韓国政府は長年にわたって少子化対策に取り組んできた。

出産祝い金、育児手当、保育サービス、育児休業制度など、子育て世帯を支援する政策は拡充されている。それでも出生率が長期にわたって低下してきたのは、個々の家庭への給付だけでは解消できない問題が残っているためだ。

現金給付だけでは少子化を解決できない

韓国では、2006年以降、少子化対策に関する予算が大きく拡大してきた。

OECDの2024年韓国経済審査によると、韓国の低出生率対策予算は2006年の2.1兆ウォンから2022年には51.7兆ウォンに増加した。

しかし、出生率はその間も低下した。

OECDは、政策予算の拡大だけでなく、実際に家庭が必要としている支援に予算を振り向けることが重要だと指摘している。

特に課題となるのは次の4点だ。

- 住宅支援の実効性: 若者が結婚や出産を考えられる家賃・住宅価格の環境を整える。
- 教育費の抑制: 私教育への過度な依存を減らし、家庭の所得によって子どもの教育機会が左右されにくい仕組みをつくる。
- 雇用の安定: 若者が長期的な所得や雇用を見通せるようにし、正規・非正規雇用の格差を縮小する。
- 育児と仕事の両立: 男性の育児参加を促進し、女性が出産後もキャリアを継続できる職場環境を整える。

なかでも、育児休業を取得しやすくするだけでなく、取得後に不利益を受けない職場づくりが欠かせない。

韓国の人口は2072年に3,622万人まで減少する可能性

少子化の影響は、出生数だけでなく韓国の人口構造全体に及ぶ。

国家データ処が2023年12月に公表した「2022~2072年将来人口推計」の中位推計では、韓国の総人口は2022年の5,167万人から2072年には3,622万人まで減少すると予測された。

加えて、65歳以上の高齢者の割合は2022年の17.4%から2072年には47.7%に上昇する見通しだ。

生産年齢人口も大幅に減少し、社会保障、年金、医療、労働力確保など幅広い分野に影響が及ぶと考えられる。


韓国の人口減少予測



2022年の総人口

5,167万人




2072年の中位推計

3,622万人




2022年の高齢者割合

17.4%




2072年の高齢者割合

47.7%




出典:国家データ処「2022~2072年将来人口推計」。2023年公表の中位推計であり、2025年の出生率回復を反映した最新の確定予測ではない。

ここで注意したいのは、人口推計が確定した未来を示すものではないことだ。

2025年の出生数は25万4,341人まで回復した。今後も出生率が上昇すれば、将来の人口見通しは変わる可能性がある。

ただし、出生数が回復しても、すでに進んでいる高齢化や労働人口の減少がすぐに止まるわけではない。人口構造の変化には長い時間が必要となる。

【プロの結論】韓国少子化の回復に必要なのは出産支援より生活基盤の改革

韓国の少子化をめぐる2026年の最大のニュースは、出生数と合計特殊出生率が2年連続で上昇したことだ。

25万4,341人という出生数と0.80という合計特殊出生率は、長期的な減少傾向のなかで明るい変化を示している。

しかし、本当の意味で少子化を克服するには、出生数が一時的に増えただけでは足りない。

今後の韓国社会を評価するうえで、特に注目したい判断基準は3つある。

第一に、若者が結婚や独立を現実的に選べるか。

住宅価格と家賃、雇用の安定性、所得格差が改善しなければ、結婚を希望する人がいても家族形成は進みにくい。

第二に、子どもを持つことが女性のキャリア上の不利益にならないか。

女性だけが育児を担う構造を変え、男性も育児休業を利用しやすくする必要がある。制度の整備だけでなく、実際の職場環境の変化が問われる。

第三に、子どもの人数によって家庭の経済的な将来が大きく左右されないか。

私教育費や住宅費の負担が重いままでは、出産を希望する家庭も第二子以降をためらいやすい。教育機会の公平性を高めることも、長期的な少子化対策の一部となる。

韓国銀行とOECDの研究が共通して示しているのは、出生率の改善には住宅、雇用、教育、ジェンダー平等を横断する改革が必要だということだ。

【韓国少子化に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:韓国の2025年の合計特殊出生率はいくつですか?

A1:韓国国家データ処が2026年8月26日に公表した確定統計では0.80です。小数第3位までの数値は0.799で、2024年の0.748から上昇しました。

Q2:韓国の2025年の出生数は何人ですか?

A2:25万4,341人です。2024年の23万8,317人から16,024人増加し、増加率は6.7%でした。

Q3:韓国の少子化が深刻化した最大の原因は何ですか?

A3:単一の原因ではありません。住宅価格の高騰、私教育費、若者の雇用不安、晩婚化、ジェンダー格差、育児負担などが複合的に影響しています。韓国銀行は特に住宅価格と都市部への人口集中を重要な要因として分析しています。

Q4:韓国の出生率は日本より低いのですか?

A4:はい。2025年の国際比較値では韓国が0.80、日本が1.14です。日本も少子化が続いていますが、韓国の出生率はさらに低い水準です。

Q5:韓国の出生率が0.80に回復した理由は何ですか?

A5:2025年は婚姻件数が前年比8.1%増加し、30代後半の出生率も13.1%上昇しました。こうした家族形成や出産の動きが回復に関係したと考えられます。ただし、各要因が出生数の増加にどれだけ寄与したかは、別途検証が必要です。

Q6:韓国の人口は将来どこまで減少すると予測されていますか?

A6:国家データ処の2023年公表の中位推計では、2022年の5,167万人から2072年には3,622万人に減少する見通しです。今後の出生率や国際人口移動によって実際の人口は変化します。

2026年に公表された韓国の2025年確定出生統計は、出生数25万4,341人、合計特殊出生率0.80という結果だった。出生数は前年比6.7%増加し、2年連続で改善した。

特に30代後半の出生率上昇と婚姻件数の回復は、韓国の少子化を考えるうえで注目すべき変化である。

一方、住宅価格、私教育費、若者の雇用不安、晩婚化、女性に偏る育児負担など、長年積み重なってきた構造的な問題は残っている。

韓国の少子化は、単に出産を促す給付金を増やせば解決する問題ではない。若者が安定した仕事に就き、無理なく住居を確保し、子どもを育てながら仕事を続けられる社会を実現できるかが問われている。

2025年の出生率0.80は、韓国にとって希望の兆しである。しかし、少子化対策の成功を判断する本当の基準は、出生数の一時的な増加ではなく、若い世代が安心して家族を築ける環境が継続的に整うかどうかだ。

今後は2026年以降の出生統計に加え、婚姻件数、30代の出生率、住宅価格、育児休業の利用状況などを総合的に追う必要がある。

主な参考資料・統計

- 韓国国家データ処「2025年出生統計」(2026年8月26日)
- 韓国国家データ処「2025年婚姻・離婚統計」(2026年3月19日)
- 韓国銀行「OECD国家別パネルデータによる韓国の低出生率の原因と政策効果分析」(2023年12月)
- OECD「Korea's Unborn Future: Understanding Low-Fertility Trends」(2025年3月)
- OECD「韓国経済審査2024」
- 韓国教育部・国家データ処「2025年小中高校私教育費調査結果」(2026年3月)
- 日本厚生労働省「2025年人口動態統計・国際比較」
- 韓国国家データ処「将来人口推計:2022~2072年」(2023年12月)

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雨宮 理沙
デジタルマーケター 雨宮 理沙
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レーベル公式のリリースとライブ主催者の発表を一次情報とし、セットリストや動員は公式発表で再確認します。

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