山本千尋と『キングダム』の関係を調べると、「羌瘣(きょうかい)役」と「羌象(きょうしょう)役」という2つの名前が登場する。実は、どちらも正しい。山本千尋は2016年の『キングダム』連載10周年記念実写特別動画で羌瘣を演じ、2022年公開の映画『キングダム2 遥かなる大地へ』では羌象を演じた。そして2026年には、舞台『キングダムⅡ-継承-』で再び羌瘣役に挑戦している。
つまり、山本千尋は同じ『キングダム』の世界で、映像作品では羌瘣と羌象、舞台作品では再び羌瘣という異なる役柄を経験してきた俳優だ。所属事務所スターダストプロモーションの発表や映画・舞台の公式キャスト情報をたどると、配役が変わった理由や出演までの経緯、中国武術で培った実力との関係も見えてくる。2026年11月現在の活動状況まで整理する。
【結論】山本千尋はキングダムで何役?作品ごとの配役を整理

最初に、検索する人が最も気になる配役を整理しておこう。
山本千尋が『キングダム』シリーズで演じた役は、作品によって異なる。2016年の特別動画と2026年の舞台では羌瘣、2022年の映画では羌象だ。
2016年:羌瘣役
『キングダム』連載10周年記念実写特別動画
原作の人気キャラクターを武術経験を生かして演じた。
2022年:羌象役
映画『キングダム2 遥かなる大地へ』
羌瘣が姉のように慕う人物を演じた。
2026年:羌瘣役
舞台『キングダムⅡ-継承-』
10年ぶりに同じキャラクターを演じることになった。
この配役の変遷は、単なるキャスト変更ではない。山本自身が羌瘣というキャラクターに強い思い入れを持ち、映画で羌象を演じた経験を経て、再び羌瘣を舞台で演じることになったという経緯がある。
スターダストプロモーションが2026年4月21日に公開した出演決定インタビューでも、本人が3作品のつながりについて具体的に語っている。
【2016年】連載10周年特別動画で羌瘣役に抜擢された経緯
山本千尋と『キングダム』の最初の接点は、映画ではなく、2016年に公開された連載10周年記念の実写特別動画だった。
集英社は、原泰久による漫画『キングダム』の連載10周年を記念して実写映像プロジェクトを実施。2016年4月18日に約3分間の特別動画を公開した。
主要キャストは、信役の山﨑賢人、羌瘣役の山本千尋、龐煖役の五城健児。映画とは異なる独立した記念映像であり、漫画の世界観を短い映像に凝縮した企画だった。
なぜ山本千尋が羌瘣役に選ばれたのか最大の理由は、中国武術で培ってきた身体能力と剣術の表現力にある。
山本千尋は3歳から中国武術を学んできた。所属事務所の公式プロフィールには、世界ジュニア武術選手権大会の槍術金メダルや、JOCジュニアオリンピックカップでの優勝歴が掲載されている。
羌瘣は、特殊な呼吸法を使う「巫舞(みぶ)」によって敵と戦うキャラクターだ。一般的な剣術アクションとは異なり、身体のしなやかさ、動作の連続性、独特のリズムを表現する必要がある。
中国武術の経験を持つ山本にとって、羌瘣はそれまで積み重ねてきた技術を映像作品で発揮できる役柄だった。
2016年の特別動画公開後には、山本の剣舞に注目が集まり、同年4月28日には特別な剣舞映像を紹介するプレスリリースも公開された。当時の発表では、特別動画が公開から1週間で総再生回数100万回を超えたことも紹介されている。
本人が語った羌瘣への思い2026年の舞台出演決定時、山本は10年前の撮影について振り返っている。
「羌瘣は、私が経験してきた中国武術の完成形のようなキャラクターなのでとてもやりがいを感じました。」 出典:スターダストプロモーション・2026年4月21日公開インタビュー
当時、山本はロサンゼルスに留学していたが、特別動画の出演依頼を受けて帰国したという。漫画を読み返しながら自分なりに役を研究し、アクションも自ら考えていったと明かしている。
このエピソードから分かるのは、2016年の羌瘣役が単なる出演実績ではなかったということだ。本人にとっても、長年取り組んできた中国武術が俳優としての表現に結びついた、大きな転換点だった。
【2022年】映画『キングダム2 遥かなる大地へ』ではなぜ羌象役だった?
2022年7月15日公開の映画『キングダム2 遥かなる大地へ』では、山本千尋は羌瘣ではなく、羌象を演じた。
ここが検索ユーザーの混乱しやすいポイントだ。映画版では羌瘣を清野菜名が担当し、山本は羌瘣にとって姉のような存在である羌象を演じている。
映画の公式発表では、羌象役への起用理由について、世界ジュニア中国武術選手権大会での実績と、2016年の連載10周年記念動画で羌瘣を演じた経験が挙げられている。
羌象役に山本千尋が選ばれた理由映画の制作陣は、羌象という人物を成立させるうえで、羌瘣が強く憧れ、姉のように慕う存在としての説得力を重視していた。
羌象は、暗殺一族「蚩尤(しゆう)」の宿命を背負いながら、羌瘣を実の妹のように愛し、守り抜こうとする人物。羌瘣に「外の世界を見たい」という夢を伝え、その後の人生にも大きな影響を与える。
映画公式サイトの制作陣コメントでは、羌象には強さと優しさに加え、羌瘣が憧れるだけの圧倒的な存在感が必要だったと説明されている。
その条件に合致したのが、武術の実力と演技力を兼ね備え、すでに2016年の特別動画で羌瘣を演じていた山本だった。つまり、過去の出演実績が次の役への起用にもつながったのである。
映画版の羌瘣は清野菜名が担当映画『キングダム2 遥かなる大地へ』の羌瘣役。
独特の剣さばきや巫舞を表現するため、アクション部とともに身体の動きを作り上げたことを本人が公式コメントで明かしている。
映画版のキャスティング発表は2022年2月1日。清野菜名が羌瘣役に決定したことが、映画公式サイトとソニー・ピクチャーズの報道資料で公表された。
したがって、映画で山本千尋が羌瘣を演じたという情報は誤りである。山本は羌象、清野は羌瘣という役割分担だった。
【徹底比較】羌象と羌瘣の違い・山本千尋との関係
羌象と羌瘣は、名前が似ているうえ、同じ暗殺一族に関係する女性キャラクターであるため、混同されやすい。
しかし、物語における役割は明確に異なる。2人の関係を理解すると、山本千尋が映画と舞台で別の役を演じた理由も分かりやすくなる。
羌象と羌瘣の人物像の違い- 羌象(きょうしょう): 羌瘣が姉のように慕う人物。強さと優しさを兼ね備え、羌瘣に外の世界への憧れを抱かせる存在。
- 羌瘣(きょうかい): 暗殺一族・蚩尤の一人。独特の呼吸法を使う巫舞と剣術を操り、物語の重要人物として活躍する。
両者は同じ人物ではなく、姉と妹のような関係性で物語に登場する。特に映画『キングダム2 遥かなる大地へ』では、羌象の言葉や行動が羌瘣の過去を描く重要な要素になっている。
作品別キャスト・人物関係一覧この表で注目したいのは、2026年の舞台では羌瘣を山本千尋、羌象を清水葉月が演じていることだ。映画とはキャストが入れ替わっている。
これは、映画と舞台が別々のキャスティングで制作されているためだ。映画版の役柄をそのまま舞台に引き継ぐという仕組みではない。舞台作品独自の演出や出演者の身体表現に合わせて配役が決まっている。
【2026年最新】舞台『キングダムⅡ-継承-』で再び羌瘣を演じた理由
2026年、山本千尋は『キングダム』の舞台版第2弾となる『キングダムⅡ-継承-』で、再び羌瘣を演じた。
出演決定が公表されたのは2026年4月21日。舞台版では羌瘣が初登場する作品であり、山本にとっては2016年の特別動画以来、約10年ぶりの羌瘣役となった。
この舞台は2023年2月に帝国劇場で上演された初演の続編にあたる。2026年版では、信と王騎を中心に、原作でも重要な王騎の物語が描かれた。
舞台出演を決めた本人の思い所属事務所のインタビューで、山本は舞台出演のオファーを受けた当初、すぐには返事ができなかったと説明している。
理由は、舞台『キングダム』の初演映像を見て、そのアクションの迫力に感動した一方、自分自身が舞台上で同じようなリアルなアクションを表現できるのかという不安もあったからだ。
しかし、最終的には次のような気持ちに変わったという。
「自分以外の人が舞台で羌瘣を演じているのは見たくない」 出典:スターダストプロモーション・2026年4月21日公開インタビュー
この発言は、山本にとって羌瘣が特別なキャラクターであることをよく表している。
映画では羌象を演じたものの、羌瘣への思い入れが薄れたわけではなかった。むしろ、異なる役を経験したことで、同じ作品の世界を別の角度から理解する機会を得たと考えられる。
本人は舞台での長期公演に向けて、けがをしないこと、練習通りに演じることを心がけたいとも話していた。
舞台版の共演キャスト『キングダムⅡ-継承-』には、舞台初演から続投する俳優と、新たに参加する俳優が出演した。
信役(ダブルキャスト)。舞台初演から続投。
信役(ダブルキャスト)。三浦宏規とともに主演を務めた。
王騎役。初演から続投。
羌象役。山本千尋演じる羌瘣と関係の深い人物を担当。
そのほか、龐煖役に東啓介・章平、河了貂役に華優希、騰役に石川禅、摎役に大塚千弘などが出演した。嬴政は小関裕太と牧島輝が声のみで担当している。
2026年の公演日程と現在の状況舞台は東京・大阪・福岡の3都市で上演された。
| 公演地域 | 日程 | 会場 |
|---|---|---|
| 東京 | 8月9日~9月13日 | 東京建物 Brillia HALL |
| 大阪 | 9月21日~29日 | 新歌舞伎座 |
| 福岡 | 10月6日~13日 | 博多座 |
2026年11月3日現在、全公演は終了している。 そのため、現在の情報を調べる場合は、出演決定時の記事と公演終了後の情報を区別する必要がある。
【実力と現在の活動】山本千尋の中国武術の実績と2026年の出演作
山本千尋の羌瘣役を語るうえで欠かせないのが、中国武術の実績だ。
彼女の強みは、単にアクションが得意という点にとどまらない。幼少期から競技として武術を学び、世界大会での入賞・優勝経験を持ち、その技術を俳優としての身体表現に生かしてきたことにある。
中国武術の主な実績| 年 | 大会・実績 |
|---|---|
| 2008年 | 第2回世界ジュニア武術選手権大会・槍術金メダル |
| 2010年 | 第18回JOCジュニアオリンピックカップ・長拳、剣術、槍術優勝 |
| 2011年 | 第19回JOCジュニアオリンピックカップ・長拳、剣術、槍術優勝 |
| 2012年 | 第20回JOCジュニアオリンピックカップ・長拳、剣術、槍術優勝 |
| 2012年 | 第4回世界ジュニア武術選手権大会・槍術金メダル |
これらはスターダストプロモーションの公式プロフィールに掲載されている実績だ。また、長拳普及指導員の資格やプロボクサーライセンスも取得している。
第3回ジャパンアクションアワードでは「ベストアクション女優優秀賞」を受賞。競技者としての経験を、映画・ドラマ・舞台でのアクション表現へと発展させている。
2026年11月現在の主な活動『キングダムⅡ-継承-』の公演が終了した後も、山本千尋の活動は続いている。所属事務所の公式プロフィールに掲載されている2026年の主な出演情報は次の通りだ。
『おいしい給食 season4』
連続ドラマ・テレビ神奈川、TOKYO MXほか
平良美晴役。2027年の映画化も発表されている。
『NINJA WARS』
海外配信プラットフォーム「24/7 SAMURAI-SHINOBI」
石動律花役で主演。
NHK BS時代劇『大岡越前9』
第6話に出演
おすず役。
NHK FMシアター『マダムスノーベル 第二幕』
ラジオドラマ
神原ララ役で主演。
このほか、2025年のテレビ朝日『仮面の忍者 赤影』では闇姫役、映画『アンダーニンジャ』では山田美月役を務めている。
公式プロフィールを見ると、山本の活動領域は映画・テレビドラマ・舞台・海外配信作品・ラジオドラマまで広がっている。『キングダム』のアクション女優というイメージだけでは捉えきれないキャリアになっている。
山本千尋の現在を知るための情報源最新の出演情報を確認する際には、所属事務所のスターダストプロモーション公式プロフィールが基本となる。本人になりすましたSNSアカウントについても事務所が注意喚起しており、公式Instagram以外の同姓同名アカウントには注意が必要だ。
また、舞台や映画の出演情報は、それぞれの作品公式サイトで確認すると、役名や公演日程の取り違えを防ぎやすい。特に『キングダム』は映画・舞台・記念動画が並行して存在するため、作品名まで確認することが大切だ。
【よくある質問】山本千尋とキングダムに関するFAQ
Q1:山本千尋はキングダムで何役を演じていますか?
A1:2016年の連載10周年記念実写特別動画では羌瘣、2022年の映画『キングダム2 遥かなる大地へ』では羌象、2026年の舞台『キングダムⅡ-継承-』では再び羌瘣を演じています。
Q2:映画『キングダム2』で山本千尋が演じたのは羌瘣ですか?
A2:いいえ。映画では羌象役です。羌瘣役は清野菜名が担当しました。2人は別のキャラクターです。
Q3:羌象と羌瘣の違いは何ですか?
A3:羌象は羌瘣が姉のように慕う人物で、羌瘣は蚩尤の一人として独特の剣術と巫舞を操る人物です。2人は同じキャラクターではありません。
Q4:2026年の舞台『キングダムⅡ-継承-』で山本千尋は何役でしたか?
A4:羌瘣役です。2016年の特別動画以来、約10年ぶりに同じ役を演じました。舞台版で羌瘣が登場するのは、この第2弾が初めてです。
Q5:2026年の舞台はまだ上演していますか?
A5:2026年10月13日に福岡公演が終了し、全日程を終えています。東京・大阪・福岡の3都市で上演されました。
Q6:山本千尋は本当に中国武術の世界大会で優勝したのですか?
A6:はい。公式プロフィールには、2008年と2012年の世界ジュニア武術選手権大会での槍術金メダルなどが掲載されています。JOCジュニアオリンピックカップでも2010~2012年に3種目で優勝しています。
Q7:山本千尋は2026年現在、何に出演していますか?
A7:2026年10月開始のドラマ『おいしい給食 season4』で平良美晴役を担当しています。また、『大岡越前9』や海外配信作品『NINJA WARS』などにも出演しています。
山本千尋と『キングダム』の関係を整理すると、2016年の特別動画で羌瘣を演じた経験が原点となり、2022年の映画では羌象、2026年の舞台では再び羌瘣という流れが見えてくる。
特に重要なのは、映画で羌瘣を演じたのは清野菜名であり、山本千尋は羌象だったという点だ。舞台『キングダムⅡ-継承-』では、山本が羌瘣、清水葉月が羌象を担当している。
そして、この配役の変遷には一貫した理由がある。山本千尋が長年培ってきた中国武術の技術と、羌瘣というキャラクターへの強い思い入れだ。2016年の特別動画で始まった縁が、映画出演を経て、2026年の舞台で再び結実した。
2026年11月現在、舞台公演はすでに終了しているが、山本は『おいしい給食 season4』をはじめ、さまざまな作品で活動を続けている。今後の出演情報を追う際には、所属事務所の公式プロフィールと各作品の公式発表を確認すると、最新の役柄や出演状況を正確に把握できる。
『キングダム』での山本千尋を知るなら、2016年の羌瘣、2022年の羌象、2026年の羌瘣。この3つの出演歴をセットで理解することが、最も分かりやすい見方となる。