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お笑い第七世代とは誰?せいや発言の起点から2026年現在の活動とブーム終焉を徹底解説

霧島 直人 霧島 直人 • 更新: • 公開: • 読了約 26 分
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「お笑い第七世代」とは誰を指すのか。霜降り明星、ハナコ、EXIT、四千頭身、宮下草薙など、2019年前後にテレビで存在感を高めた若手芸人を中心とする呼称だ。その始まりは、2018年末に霜降り明星のせいやがラジオで口にした「第7世代」という言葉にある。M-1グランプリでの霜降り明星の優勝、キングオブコントでのハナコの優勝が重なり、若手芸人の新しいムーブメントとして一気に広がった。

しかし、2026年11月現在、当時のように「第七世代」という括りで芸人が紹介される機会は少なくなった。霜降り明星やハナコ、EXITはそれぞれ独自の活動領域を築く一方、四千頭身はメンバーの謹慎によって2人体制での活動に移行している。宮下草薙もテレビやラジオへの出演を続けている。ブームが落ち着いたことと、芸人個人の人気や実力が失われたことは、必ずしも同じではない。

【お笑い第七世代とは誰?】定義と代表メンバー一覧を整理

お笑い第七世代

お笑い第七世代とは、2010年代後半から2020年代初頭にかけて注目を集めた若手お笑い芸人の総称である。主に平成生まれの芸人や、当時20代を中心として活躍していた芸人が対象となった。

ただし、正式な芸人グループではなく、所属事務所や活動拠点を統一する組織も存在しない。吉本興業、ワタナベエンターテインメント、太田プロダクションなど、異なる事務所に所属する芸人が同じ呼称で紹介されていた。

お笑い第七世代の代表芸人・メンバー一覧

代表的な芸人と、それぞれの特徴を整理すると次のようになる。

  • 霜降り明星:せいや、粗品。2018年のM-1グランプリ優勝をきっかけに、世代を象徴する存在となった。
  • ハナコ:秋山寛貴、岡部大、菊田竜大。2018年のキングオブコント優勝でコントの実力を示した。
  • EXIT:りんたろー。、兼近大樹。チャラ男キャラクターを生かした漫才や、ファッション・情報発信など幅広い活動で人気を獲得。
  • 四千頭身:後藤拓実、都築拓紀、石橋遼大。独特の間を生かした脱力系漫才で若い視聴者から支持を集めた。
  • 宮下草薙:宮下兼史鷹、草薙航基。草薙のネガティブなキャラクターと宮下のツッコミが特徴。
  • かが屋:加賀翔、賀屋壮也。日常の細かな人間関係を描くコントで評価された。
  • ぺこぱ:松陰寺太勇、シュウペイ。否定しないツッコミを取り入れた漫才で注目された。
  • ゆりやんレトリィバァ:独自のキャラクターと幅広い表現力を持つピン芸人。
  • 3時のヒロイン:福田麻貴、かなで、ゆめっち。女性トリオとして賞レースで結果を残した。
  • ミキ:昴生、亜生。兄弟ならではの掛け合いとテンポの速い漫才で人気を集めた。
  • ガンバレルーヤ:よしこ、まひる。身体表現やキャラクターを生かしたバラエティーで活躍。

このほかにも複数の芸人が第七世代に含められてきた。2019年から2020年にかけての新聞・芸能メディアの記事を見ても、紹介される顔ぶれは完全には一致していない。

全員に共通する条件はあったのか

第七世代の定義を難しくしているのは、年齢、芸歴、ブレイク時期という複数の基準が混在していることだ。

お笑い評論家のラリー遠田氏は、光文社新書の著書『お笑い世代論~ドリフから霜降り明星まで~』で、生まれ年を基準とする独自の分類を提示している。同書では第六世代を1977~1988年生まれ、第七世代を1989年以降生まれとして整理した。

一方、テレビや一般メディアでは、平成生まれという条件に加え、2010年代後半に売れ始めたというキャリア上の共通点も重視されていた。

つまり、1989年以降に生まれた芸人だけを指す言葉でも、芸歴10年以内の芸人だけを指す言葉でもない。時代の空気を共有する若手芸人をまとめる、柔軟な呼称として使われていたのである。

【誕生のきっかけは霜降り明星せいや】2018年から2019年に起きた変化

お笑い第七世代の誕生を語るうえで欠かせないのが、霜降り明星のせいやだ。

2018年末のラジオで生まれた「第7世代」

発端は2018年12月ごろに放送されたラジオ番組『霜降り明星のだましうち』である。

当時、20代の若手芸人が集まって新しいお笑いの流れを作れないかという発想から、せいやが「第7世代」という呼び方を提案した。

当時の霜降り明星は、2018年12月に開催されたM-1グランプリで優勝したばかり。若い漫才師が頂点に立ったことで、従来のお笑い界とは異なる新しい世代への期待が高まっていた。

2021年5月のマイナビニュースでは、せいやが自身のYouTubeチャンネルで、この言葉を思いついた場所について振り返ったエピソードも紹介されている。本人によれば、夜中に過ごしていた知人宅のシャワールームで思いついた言葉だったという。

何気ない発想から生まれた言葉が、後にテレビ業界全体を巻き込む呼称になったのは興味深い。

2019年3月の『ENGEIグランドスラム』で広く浸透

言葉が業界内外に広がる過程では、放送作家の白武ときお氏の働きも重要だった。

白武氏はQJWebに掲載された著書の抜粋で、せいやの発言を面白いと感じ、芸人を世代別に整理したフリップを作成した経緯を紹介している。テレビ番組の企画会議でも第七世代という括りを提案し、企画書を作成していた。

その後、2019年3月30日放送の『ENGEIグランドスラム』で「お笑い第7世代」という括りが大々的に扱われ、認知度が一気に高まった。

同年には、若手芸人を中心に据えた番組や企画も相次いだ。『第7キングダム』『お笑いG7サミット』『7G』など、世代そのものを番組のコンセプトに取り込む動きが生まれた。

ここで押さえておきたいのは、せいやが言葉を発案したことと、テレビ業界がその言葉を大きなムーブメントに育てたことは別の出来事だという点である。

一人の芸人による提案が、放送作家やテレビ局の企画、賞レースの結果と結び付いたことで、単なる言葉遊びを超えた世代ブームへ発展した。

【代表芸人の関係とキャリア】第七世代を象徴した5組の歩み

第七世代と呼ばれた芸人たちは、同じ時期に注目されたものの、ブレイクの方法も得意分野も異なる。賞レースで結果を残したコンビ、テレビのキャラクターで人気を獲得した芸人、ネタの独自性で支持されたトリオなど、それぞれに違った強みがあった。

主要な5組について、ブレイクの転換点と2026年現在の位置付けをまとめた。

芸人・メンバー 主な転換点・特徴 2026年現在の活動・評価
霜降り明星
せいや・粗品
2018年M-1グランプリ優勝。第七世代の発案者と象徴的存在。 『新しいカギ』やラジオ、個人のテレビ・配信活動などで活躍。
ハナコ
秋山・岡部・菊田
2018年キングオブコント優勝。コントの完成度と演技力で評価。 『有吉の壁』『新しいカギ』などの番組に出演。岡部は俳優としても活動。
EXIT
りんたろー。・兼近
チャラ男キャラクターと漫才、若者向けの発信で人気を獲得。 テレビ、ラジオ、情報発信、フジテレビの『NEXiT!!』などで活動。
四千頭身
後藤・都築・石橋
脱力系漫才で注目。2019年M-1グランプリ準決勝進出。 2026年8月から都築が謹慎処分となり、後藤・石橋の2人体制で活動。
宮下草薙
宮下・草薙
2016年結成。2017年末の『ぐるナイ おもしろ荘』で3位入賞。 『ラヴィット!』などのテレビ出演やラジオで活動。
霜降り明星:賞レースの実績を土台に独自路線へ

霜降り明星は、第七世代を代表する存在であると同時に、世代という枠を超えて活動を広げたコンビでもある。

2018年のM-1グランプリ優勝に続き、2019年には粗品がR-1ぐらんぷりでも優勝。コンビと個人の双方で賞レースの実績を重ねた。

その後は漫才やコントにとどまらず、テレビのMC、ラジオ、YouTubeなどへ活動を拡大。粗品は音楽や独自の動画企画でも存在感を示し、せいやはバラエティーやドラマ出演など、個人の持ち味を生かした活動を続けている。

2025年5月には、ニッポン放送の『霜降り明星のオールナイトニッポン』で、せいやと粗品が第七世代のメンバーと以前ほど会わなくなったことに触れたと日刊スポーツが報じた。世代を代表した二人自身が、かつての括りから離れた現在を象徴するエピソードだ。

ハナコ:第七世代の中でもコントの実績が際立つ

ハナコの大きな転換点は、2018年9月のキングオブコント優勝である。

当時、結成4年目だったハナコは、決勝のファイナルステージで高得点を獲得し、総合936点で優勝。エントリー2490組の頂点に立った。

ORICON NEWSによる大会報道では、審査員長を務めた松本人志も、結成4年目での完成度を高く評価していた。

ハナコの強みは、単に若い芸人として注目されたことではない。人物の感情や日常の違和感をコントに落とし込む構成力、3人それぞれのキャラクターを生かした演技が持ち味となっている。

岡部大は俳優としても活動し、NHK連続テレビ小説『エール』や大河ドラマ『どうする家康』などに出演。秋山、菊田も含めた3人の活動に加え、個人での仕事も増えている。

2026年現在も所属事務所の公式プロフィールや公式スケジュールには『有吉の壁』『THE突破ファイル』『新しいカギ』などが掲載されている。第七世代という呼称が使われなくなった後も、コントとバラエティーの両面で活動を続ける存在だ。

EXIT:お笑いと情報発信を組み合わせた独自のポジション

EXITは、りんたろー。と兼近大樹によるコンビ。派手なファッションやチャラ男キャラクターを前面に出しながら、漫才では社会的なテーマや若者文化を取り上げることも特徴だった。

単に見た目のインパクトで売れたわけではない。若年層に届きやすい表現やSNSでの発信、ファッション、社会問題へのコメントなど、お笑い以外の領域にも積極的に関わってきた。

そのため、従来のお笑い芸人とは異なるタレント像を示したコンビとしても注目された。

2026年には、フジテレビでEXITが出演する月1回のトーク番組『NEXiT!!』が放送されている。10月には熱海を舞台にした特別編『NEXiTRIP!!』も放送され、FODで完全版が配信された。

また、TBSの『ラヴィット!』では、2026年11月の番組情報に金曜レギュラーとしてりんたろー。と兼近の名前が掲載されている。テレビ出演に加え、配信も組み合わせた活動が続いている。

四千頭身:ブレイク後の失速と2026年の大きな転機

四千頭身は、後藤拓実の独特な間を生かした漫才で注目されたトリオだ。2019年前後にはテレビ出演が増え、第七世代を代表する若手として扱われた。

一方、ブームが落ち着くと、以前ほどテレビで見かけなくなったことも事実である。2025年7月のスポニチの報道では、後藤がバラエティー番組で仕事の減少について語ったことが紹介された。

ただし、テレビ出演が減ることと芸人としての活動がなくなることは別問題だ。所属事務所のプロフィールには『有吉の壁』やFM FUJIの『四千ミルク』などが掲載され、公式YouTubeチャンネルも存在する。

さらに2026年には、トリオの活動に大きな変化が生じた。8月18日、ワタナベエンターテインメントは都築拓紀が東京都迷惑防止条例違反の疑いで書類送検された旨の報告を本人から受けたと公表し、当面の間の謹慎処分を発表した。事務所は四千頭身の活動を後藤拓実と石橋遼大の2人で継続すると説明している。

これは単なる人気の浮き沈みとは異なる、2026年の新たな活動上の問題である。書類送検は有罪判決が確定したことを意味するものではなく、所属事務所が発表した処分と刑事手続きは分けて理解する必要がある。

10月20日には、後藤と石橋が2人体制での活動についてテレビ番組で語ったことも報じられた。3人で成立していた漫才を2人で再構成する難しさなど、活動形態の変化が表面化している。

宮下草薙:ネガティブキャラクターを武器に活動を継続

宮下草薙は、2016年1月に結成されたコンビ。草薙航基の極端にネガティブな発想と、宮下兼史鷹のツッコミを組み合わせた漫才で知名度を上げた。

2017年12月31日深夜放送の『ぐるナイ おもしろ荘』では3位に入賞。その後、テレビ出演が増え、第七世代の一員として紹介されるようになった。

2026年11月のTBS番組情報では、『ラヴィット!』の金曜レギュラーに宮下草薙の名前が掲載されている。また、文化放送の『宮下草薙の30分』など、ラジオでの活動も確認できる。

第七世代ブームのピークと比べると露出の印象は変わったものの、現在もコンビとしての活動を続けている。

【お笑い第七世代ブームが終わった理由】2021年以降に起きたテレビ業界の変化

お笑い第七世代のブームは、2019年から2020年にかけて大きく盛り上がり、2021年ごろから急速に落ち着いた。

では、なぜ短期間で「第七世代」という言葉を聞く機会が減ったのか。背景には、テレビ局の編成方針、芸人のキャリア形成、世代という括り自体の性質が関係している。

理由1:若手芸人をまとめて起用する企画が一巡した

ブームの初期には、第七世代という言葉そのものが視聴者にとって新鮮だった。

テレビ局にとっても、若い芸人を集めるだけで番組のコンセプトを伝えられる便利な企画だった。個々の芸人を詳しく知らない視聴者にも、「新しい世代のお笑い」という説明で興味を持ってもらえる。

しかし、同じような顔ぶれを集めた番組が続けば、視聴者にとっての新鮮味は薄れていく。

世代という共通項だけでは番組の長期的な魅力を維持できず、出演者一人ひとりの企画対応力やトーク力、ネタの完成度が問われる段階に移った。

理由2:テレビ局が重視する出演者の条件が変わった

お笑い評論家のラリー遠田氏は、2021年の文春オンラインの記事で、第七世代ブームとテレビ局の若年層重視の方針との関係を分析している。

当時のテレビ業界では、世帯視聴率だけでなく、広告主が重視する若年層を含むコア視聴率への関心が高まっていた。

20代を中心とした第七世代は、若い視聴者と年齢が近く、テレビ局にとって起用する理由が明確だった。

ところが、その後は千鳥、かまいたち、チョコレートプラネットなど、少し上の世代の芸人が冠番組やMCのポジションを増やしていった。

彼らは長年の番組経験や出演者との関係構築、企画への対応力を持っており、若い世代を対象とする番組でも力を発揮した。

若手を積極的に起用するというテレビ局の方向性が変わったというより、若手を売り出すための特別な括りが必要なくなっていった面が大きい。

理由3:世代の名前が先行し、個々の実力が見えにくくなった

第七世代は、芸風も活動方針も違う芸人を一つの言葉でまとめた呼称だった。

霜降り明星のように賞レースで結果を残したコンビもいれば、EXITのように若者向けの情報発信を強みにしたコンビもいる。ハナコのようにコントを中心に評価されたトリオもいる。

それぞれの芸人が持つ魅力は異なるのに、世代という言葉だけが先行すると、出演者の違いや専門性が見えにくくなる。

ブームが落ち着いた後は、視聴者もテレビ局も、世代という看板ではなく、芸人個人の能力や番組との相性で出演者を評価するようになった。

理由4:芸人自身の活動領域がテレビ以外にも広がった

テレビへの出演頻度だけを基準にすると、ブーム終了後に人気が落ちたように見える芸人もいる。

しかし、YouTube、ラジオ、ライブ、イベント、ファッション、配信番組など、芸人が活動できる場所は一つではない。

EXITのようにテレビ以外の情報発信を強みにするコンビや、霜降り明星のように個人チャンネルやラジオを継続する芸人もいる。

つまり、第七世代ブームの終焉は、芸人たち全員の活動終了を意味するものではない。むしろ、同じ世代という枠から離れ、それぞれが自分の強みを生かす段階に進んだと見る方が実態に近い。

【第六世代との違い】お笑いの世代交代は何を意味するのか

第七世代を理解するには、その前に語られていた第六世代との違いも押さえておきたい。

お笑いの世代論では、第六世代の代表として千鳥、かまいたち、チョコレートプラネット、キングコング、オリエンタルラジオなどが挙げられることがある。ただし、分類方法によって顔ぶれは異なる。

第六世代と第七世代の主な違い

一般的なメディアでの比較を整理すると、次のようになる。

  • 第六世代:2000年代から2010年代にかけてテレビで頭角を現し、長年の番組出演を通じてMCやひな壇での対応力を磨いた芸人が中心。
  • 第七世代:2010年代後半に若手として注目され、賞レース、SNS、YouTube、若者向けの番組などを通じて認知度を高めた芸人が中心。

具体的な顔ぶれを比べると、第六世代には千鳥やかまいたち、第七世代には霜降り明星やEXIT、ハナコなどが挙げられる。

ただし、これはテレビ業界で広く使われた分類の一例であり、厳密な境界線ではない。

第七世代はデジタルネイティブ世代だったのか

第七世代を語る際によく指摘されるのが、デジタルメディアとの親和性である。

彼らが若手として注目された2018~2020年は、YouTubeやSNSが芸能人の活動に大きな影響を与え始めていた時期でもある。

テレビ出演をきっかけにファンを獲得し、その後は動画配信やSNSを通じて直接視聴者とつながる。こうした活動の仕方は、テレビだけで人気を築いていた時代とは異なる。

もちろん、第六世代にもインターネットを活用する芸人はいる。第七世代の全員がデジタル分野に強いわけでもない。

それでも、テレビとインターネットを最初から並行して使うことが自然だった点は、第七世代の時代的な特徴として挙げられる。

「第七世代の次は第八世代」という単純な話ではない

世代の数字だけを見ると、第七世代の次には第八世代が登場するように思える。

しかし、お笑い界では、デビュー年、賞レースでの実績、テレビでブレイクした時期、本人の年齢など、複数の基準が混在している。

そのため、特定の年を境に第七世代が終わり、第八世代に完全移行するという明確なルールはない。

第七世代という言葉が広まったことで、後から第一世代から第六世代までの分類も盛んに語られるようになった。つまり、世代論そのものが、テレビやメディアの中で作られ、広まっていく性質を持っている。

【2026年現在の評価】第七世代は消えたのか、それとも進化したのか

2026年11月現在、第七世代という言葉を番組タイトルや出演者の肩書として使用する機会は、ブームのピークと比べて明らかに少なくなっている。

一方、主要メンバーの活動を個別に確認すると、テレビでのレギュラー出演、ラジオ、配信、舞台など、それぞれの仕事が続いていることが分かる。

「第七世代が消えた」という見方の問題点

最初に、テレビで見かける頻度と、芸人としての人気や実力は同じ指標ではない。

テレビの番組編成は、出演者の年齢や話題性だけでなく、企画内容、スポンサー、視聴者層、出演者同士の相性などによって決まる。

一つの番組に頻繁に出演していた芸人が、番組改編後に露出を減らすことは珍しくない。それだけで人気が完全に失われたと判断するのは早計だ。

第七世代の場合、特に「世代」という括りが強く注目されたため、ブームが落ち着いたときの変化が大きく見えた面もある。

2026年の評価を判断するために見るべきポイント

現在の芸人の活動を評価するなら、次の3つの観点が参考になる。

  • 継続的な出演実績:レギュラー番組や長期的な出演機会があるか。
  • 活動領域の広がり:テレビ以外にラジオ、舞台、配信、個人活動などの仕事があるか。
  • 個人の専門性:漫才、コント、MC、演技、情報発信など、世代の看板がなくても評価される強みを持っているか。

この基準で見ると、ハナコはコントの実績、霜降り明星は賞レースと個人活動、EXITは情報発信とテレビ・配信の横断的な活動など、それぞれ異なる強みを持っている。

一方、四千頭身のように人気の変化だけでは説明できない活動上の問題が生じたケースもある。2026年の最新動向を確認する際には、過去のブームの印象と現在の事実を切り分けることが欠かせない。

【お笑い第七世代の今後】ブーム後に残ったものと新しい評価軸

第七世代という呼称が広まったことによって、お笑い界にはいくつかの変化が生まれた。

第一に、若い芸人がテレビ番組の中心に立つ機会が増えたこと。第二に、賞レースで結果を残した芸人が、テレビやインターネットで新しいファンを獲得する流れが強まったこと。そして第三に、芸人がテレビだけに依存しない活動の形を広げたことだ。

これらは、第七世代という言葉が使われなくなった後も、お笑い業界に残っている変化である。

また、世代をまとめる言葉には、若手芸人を視聴者に紹介する役割もある。まだ名前が知られていない芸人を、同時代の人気者と一緒に紹介できるからだ。

ただし、世代の括りはあくまで入口にすぎない。最終的に芸人を支持するかどうかは、ネタの面白さ、出演する番組での存在感、本人の個性、継続して見たいと思える魅力によって決まる。

第七世代の成功と失速の両方から見えてくるのは、ブームに乗ることと、ブームの後も支持され続けることは別の能力だという点だ。

【お笑い第七世代の現在】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:お笑い第七世代は誰が最初に言い出したの?
A1:霜降り明星のせいやが発端とされている。2018年末のラジオ番組『霜降り明星のだましうち』で、20代の若手芸人を「第7世代」としてまとめる発想を提案したことが始まりだ。

Q2:お笑い第七世代のメンバーは何年生まれ?
A2:正式な年齢条件は存在しない。ラリー遠田氏の著書では1989年以降生まれという分類が提示されているが、一般的には平成生まれを中心とする若手芸人という広い意味で使用されていた。

Q3:お笑い第七世代のブームはいつ終わった?
A3:2021年ごろから第七世代という言葉がテレビで使われる機会が減り、ブームの終焉が指摘されるようになった。ただし、芸人個人の活動まで終了したわけではない。

Q4:四千頭身は2026年現在も3人で活動している?
A4:2026年11月3日時点では、所属事務所が8月18日に発表した都築拓紀の当面の謹慎処分に伴い、後藤拓実と石橋遼大の2人体制で活動している。今後の体制については、所属事務所の発表が基準となる。

Q5:第七世代と第六世代の違いは何?
A5:一般的には、第六世代が千鳥やかまいたちなど、2000年代から2010年代にテレビで活躍の場を広げた芸人を中心とするのに対し、第七世代は霜降り明星やハナコなど、2010年代後半に注目された若手芸人を中心とする。厳密な世代区分ではないため、分類する媒体によって顔ぶれは変わる。

お笑い第七世代は、2018年末に霜降り明星のせいやが提案した「第7世代」という言葉を起点に、2019年から2020年にかけて大きなブームとなった。

霜降り明星のM-1グランプリ優勝、ハナコのキングオブコント優勝をはじめ、EXIT、四千頭身、宮下草薙、かが屋、ぺこぱ、3時のヒロインなど、さまざまな芸人が新しい時代の顔として紹介された。

2021年ごろから世代ブームは落ち着いたものの、2026年現在も霜降り明星、ハナコ、EXIT、宮下草薙などは、それぞれの強みを生かして活動している。四千頭身については都築拓紀の謹慎処分という新たな問題が発生し、2人体制での活動という転換点を迎えた。

【プロの結論】お笑い第七世代を理解するうえで大切なのは、「ブームが終わったか」という問いだけで芸人の現在を判断しないことだ。世代という言葉は、時代の変化を分かりやすく伝えるための分類であり、芸人の実力や将来性を決定するものではない。

賞レースでの実績、レギュラー番組、ネタの完成度、配信や舞台での活動など、複数の視点から個々の芸人を見れば、第七世代という括りでは捉えきれない現在の姿が見えてくる。

一過性のブームから生まれた言葉であっても、その時代に登場した芸人たちが残した実績や、新しいお笑いの届け方まで消えるわけではない。お笑い第七世代は、ひとつのブームの名前から、それぞれのキャリアを振り返るための時代の呼び名へと変わったのである。

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霧島 直人
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