トマトジュースは、ミキサーがあれば生のトマトから手軽に作れます。水を加えずに仕上げればトマト本来の甘みや酸味を楽しめ、塩やレモン汁を加えれば好みに合わせた味にも調整できます。一方で、皮や種を取り除くべきか、加熱したほうがよいのか、作ったジュースを何日保存できるのかなど、初めて作るときに迷いやすいポイントも少なくありません。
2026年現在も、手作りトマトジュースの基本はシンプルです。農林水産省が紹介するトマトの栄養特性や、厚生労働省の家庭での食中毒予防に関する情報を踏まえ、生トマトを使った基本レシピから、無塩でおいしく作る方法、市販品との違い、冷蔵保存の目安までを整理しました。毎日の食卓に取り入れやすい作り方を紹介します。
【基本レシピ】トマトジュースはミキサーで水なしでも作れる!

ミキサーを使ったトマトジュース作りで、最初に押さえたいのは材料の少なさです。完熟トマトを使えば、基本的には水も砂糖も必要ありません。トマト自体に含まれる水分で、飲みやすいジュースに仕上がります。
材料(約1〜2人分)- 完熟トマト:中玉2〜3個(約300〜400g)
- レモン汁:小さじ1(お好みで)
- 塩:ひとつまみ(お好みで。無塩にする場合は不要)
- オリーブオイル:小さじ1程度(お好みで)
まずはトマトだけで作り、必要に応じて調味料を足す方法がおすすめです。トマトの品種や熟度によって甘みや酸味、水分量が異なるため、最初から塩やレモン汁を多く入れないほうが味を調整しやすくなります。
ミキサーを使った作り方5ステップ- トマトをよく洗う。流水で表面の汚れを落とし、ヘタを取り除きます。傷んだ部分がある場合は、その状態を確認して適切に処理します。
- 食べやすい大きさに切る。トマトを2〜4等分、または2〜3cm程度の大きさに切ります。大きなトマトを丸ごと入れるより、刃が回りやすくなります。
- ミキサーに入れる。まずはトマトだけを入れます。機種の容量や取扱説明書に従い、材料を入れすぎないようにしてください。
- なめらかになるまで撹拌する。最初は短く回し、トマトが崩れてから様子を見て追加で撹拌します。機種によっては途中で停止して、容器の内側についた果肉を確認すると均一に仕上げやすくなります。
- 味と濃さを調整する。必要ならレモン汁や塩を加え、軽く混ぜます。完成したら清潔なグラスに注ぎ、できるだけ早く飲みましょう。
この方法なら、下ごしらえから完成までの時間を短くできます。トマトの水分が少なくミキサーの刃が回らない場合は、無理に運転を続けず、いったん停止してください。トマトを小さく切り直すか、少量ずつ撹拌するのが基本です。どうしても回らない場合に限り、水を少しずつ加えて調整します。
水なしで作るメリット水を加えない最大のメリットは、トマトの風味を薄めずに楽しめることです。完熟したトマトを選べば、甘みと酸味のバランスがよく、素材の味がはっきりしたジュースになります。
反対に、トマトの味が濃すぎると感じる場合は、冷水を少量加える方法もあります。氷を使う場合は、溶けることで味が薄まる点も考慮しましょう。最初は水なしで作り、飲みやすさに応じて調整するのが失敗しにくい方法です。
【皮むき・種取り・裏ごし】どこまで下処理する必要がある?
トマトジュースを作る際、皮をむいてからミキサーにかけるべきか、種を取り除くべきかは気になるところです。基本的には、どちらも必須ではありません。下処理の程度は、使用するミキサーの性能と、完成したジュースに求める口当たりによって決められます。
トマトの皮むきは必要?家庭用ミキサーで作る通常のトマトジュースなら、皮をむかずに使って問題ありません。皮を含めて撹拌することで、下ごしらえの手間を減らせます。ただし、ミキサーの性能によっては皮が細かくなりきらず、口の中に残ることがあります。
なめらかな飲み口にしたい場合は、皮をむいてから撹拌する方法がおすすめです。トマトの底に浅く十字の切り込みを入れ、熱湯に短時間くぐらせてから冷水に取ると、皮がむきやすくなります。加熱時間はトマトの大きさや熟度に応じて調整してください。
ただし、この方法では下処理に時間がかかります。日常的に飲むジュースなら、まずは皮つきで作り、口当たりが気になる場合だけ皮むきを試すとよいでしょう。
トマトの種は取り除くべき?種も基本的には取り除かなくて大丈夫です。種を含めて撹拌しても、通常の家庭用トマトジュースとして問題ありません。種を除く工程を省けば、調理の手間も減らせます。
一方、種の周囲にはゼリー状の果肉があり、トマトらしい風味や水分を含んでいます。種を除くと、仕上がりの量や味わいが変わる場合があります。種の粒感が気になる場合は、トマトを切ってからスプーンで取り除くか、完成後に裏ごしするとよいでしょう。
裏ごしは必要?裏ごしも必須ではありません。ミキサーで十分に撹拌できれば、そのまま飲めます。皮や種、果肉の粒が気になる場合に、細かい目のざるやこし器を使って調整してください。
裏ごしをすると口当たりがなめらかになる一方、果肉などの固形分が取り除かれ、飲みごたえや食物繊維の摂取量が変わります。トマトを丸ごと活用したいなら、裏ごしせずに飲む方法が向いています。
【加熱する理由】生トマトジュースと加熱タイプの違いを解説
ミキサーで作るトマトジュースは、生のまま飲む方法と、撹拌したあとに鍋で加熱する方法に分けられます。どちらが正解というわけではありません。生ならフレッシュな風味を楽しめ、加熱すれば味わいや香りが変化します。栄養面でも、それぞれに特徴があります。
生トマトジュースの特徴生トマトジュースは、トマト本来の酸味やみずみずしさを楽しめるのが魅力です。火を使わずに作れるため、忙しい朝にも取り入れやすい方法です。
トマトにはリコピンのほか、ビタミンC、カリウム、食物繊維などが含まれています。ただし、実際に摂取できる栄養量は、使用するトマトの種類や量、熟度、皮や果肉をどこまで残すかによって異なります。生で作れば、あらゆる栄養素を必ず多く摂れるというわけではありません。
トマトジュースを加熱する理由加熱する主な理由は、味わいを変えることと、リコピンの摂取効率を考慮することです。農林水産省のトマトに関する解説では、リコピンは脂溶性であり、加熱調理によって体内に吸収されやすくなることが紹介されています。油と組み合わせることも、リコピンの吸収効率を高める方法の一つです。
そのため、リコピンを意識するなら、トマトジュースを温めてオリーブオイルを少量加えたり、スープにアレンジしたりする方法が考えられます。ただし、加熱によってすべての栄養素が増えるわけではありません。ビタミンCのように熱の影響を受けやすい成分もあるため、栄養面では生と加熱の両方に利点があります。
加熱する場合の簡単な手順- ミキサーでトマトを撹拌します。
- 鍋に移し、焦げつかないように混ぜながら温めます。
- 好みの温度まで加熱し、必要に応じて塩やオリーブオイルを加えます。
- すぐに飲まない場合は、清潔な容器に小分けして速やかに冷まし、冷蔵庫に入れます。
加熱したからといって、家庭で作ったジュースを常温で長期間保存できるわけではありません。保存を目的に加熱する場合は、殺菌条件や容器の衛生管理も関係します。通常の家庭調理では、加熱後も早めに飲み切ることを基本にしてください。
【手作りと市販品を比較】栄養・味・手軽さはどう違う?
手作りトマトジュースと市販のトマトジュースは、どちらにも利点があります。手作りはトマトの種類や濃さ、塩分を自分で調整できる一方、市販品は品質や味わいが一定で、保存や持ち運びもしやすいのが特徴です。
市販品については、商品によって原材料や製法が異なります。農林水産省のトマト加工品に関する資料や、消費者庁の食品表示関連資料でも、トマトジュースにはストレートタイプと濃縮還元タイプなどがあることが示されています。食塩無添加の商品も販売されていますが、すべての市販品が同じ原材料・栄養成分というわけではありません。
| 比較項目 | 手作りトマトジュース | 市販トマトジュース |
|---|---|---|
| 原材料・味 | トマトの品種や熟度で変わる。好みの味に調整できる | 商品ごとに味が設計され、品質が比較的一定 |
| 塩分の調整 | 無塩にでき、必要に応じて自分で加えられる | 食塩無添加タイプと食塩入りタイプがあるため表示確認が必要 |
| 食感 | 果肉を残せる。裏ごしの有無で調整できる | 製品によって濃さや口当たりが異なる |
| 栄養面 | 使用量や下処理、加熱の有無によって変わる | 栄養成分表示を確認し、商品ごとに比較できる |
| 保存性 | 保存性を前提とした製品ではないため、早めの飲用が必要 | 未開封時は商品表示に従って保存できる |
| 手軽さ・費用 | トマトの購入と洗浄、ミキサーの洗浄が必要 | 開封してすぐ飲める。価格は容量や商品によって異なる |
手作りなら必ず市販品より栄養価が高い、という考え方には注意が必要です。トマトの品種や使用量、加工方法によって栄養成分は変わります。市販品でもトマトを主原料とした商品があり、商品によってはリコピンなどの含有量を表示しています。
栄養成分を具体的に比較したい場合は、文部科学省の食品成分データベースや、購入する商品の栄養成分表示を参考にするとよいでしょう。同じ容量で比較し、食塩相当量やエネルギーなど、気になる項目を確認することが大切です。
無塩レシピなら味付けの自由度が高い食塩無添加で作れば、塩分を自分で管理しやすくなります。トマト本来の味を楽しみたい場合はもちろん、料理に使う場合にも便利です。飲むときはレモン汁や黒こしょうで風味を加えたり、スープに使うときは別の材料で味を調整したりできます。
ただし、無塩にしただけで健康効果が保証されるわけではありません。食事全体のバランスや、ほかの食品から摂取する食塩量も考慮しましょう。
【おいしく作るコツ】濃さ・酸味・甘みを好みに合わせて調整
トマトジュースの仕上がりを左右するのは、トマトの選び方と、撹拌後の調整です。特別な材料を増やさなくても、熟度や濃さ、酸味のバランスを意識するだけで飲みやすさが変わります。
コツ1:完熟したトマトを選ぶ甘みを感じやすいジュースにしたいなら、十分に熟したトマトを選びます。農林水産省のトマト解説では、加工用トマトは果肉が厚く水分が少ないなど、用途による特徴が紹介されています。家庭では、一般的な生食用トマトでも問題ありません。まずは手に入りやすい完熟トマトから試すとよいでしょう。
コツ2:濃さは水やトマトの量で調整する濃厚にしたい場合はトマトの割合を増やし、軽い飲み口にしたい場合は水を少量ずつ加えます。水を入れすぎると風味が薄まるため、一度に大量に加えないことがポイントです。トマトを冷やしておけば、氷を使わなくても冷たいジュースを楽しめます。
コツ3:酸味が強いときは加熱や組み合わせを工夫酸味が強く感じられる場合は、トマトを選び直すほか、ジュースを加熱して風味を変える方法があります。オリーブオイルを少量加えると、口当たりにも変化が生まれます。甘みを補いたい場合は、熟したトマトを使うか、少量のにんじんなどを組み合わせる方法もあります。
砂糖を使う必要はありません。まずは素材の味を確認してから調整することで、トマト本来の風味を生かしやすくなります。
コツ4:撹拌しすぎず、機種に合った使い方をするミキサーは機種によって刃の形状や回転速度が異なります。材料を入れすぎたり、固形物が刃に引っかかった状態で運転を続けたりすると、均一に撹拌できない場合があります。少量ずつ試し、取扱説明書に従って使用してください。
2026年の最新レシピとして取り入れる場合も、基本の考え方は変わりません。完熟トマトを使い、水なしで撹拌し、必要な分だけ味を整える方法が、材料を増やしすぎずに楽しめる実用的なレシピです。
【冷蔵保存の目安】手作りトマトジュースは何日持つ?
手作りトマトジュースは、保存期間よりも、できるだけ早く飲み切ることを優先してください。特に生トマトをそのまま撹拌したジュースは、家庭で作った時点で長期保存を前提とした殺菌処理がされていません。
冷蔵保存の基本- 作る前に手を洗い、ミキサーや包丁、まな板、保存容器を清潔にする。
- 完成したジュースは、清潔でふたのできる容器に入れる。
- 飲まない分は速やかに冷蔵庫へ入れる。
- 生のジュースは、できるだけ当日中に飲み切る。
- においや色、見た目に異常がある場合は飲まない。
実用上は、作りたてを飲むのが最もおすすめです。どうしても残った場合は、冷蔵庫で保管して遅くとも翌日までを目安にし、早めに消費してください。これは家庭での保守的な目安であり、翌日まで安全性が保証されるという意味ではありません。衛生状態や冷蔵温度によってリスクは変わります。
厚生労働省は、家庭での食中毒予防として、食品を清潔に扱い、冷蔵が必要なものは速やかに冷蔵庫へ入れることを勧めています。冷蔵保存しても細菌がすべて死滅するわけではないため、長期間の保存は避けましょう。
冷凍保存はできる?すぐに飲み切れない場合は、清潔な冷凍対応容器に小分けして冷凍する方法もあります。容器いっぱいに入れると凍結時に膨張するため、適切な余裕を残してください。解凍後は分離や食感の変化が起きることがありますが、よく混ぜれば飲みやすくなります。
ただし、冷凍は殺菌を意味しません。作る前の衛生管理が重要で、解凍したジュースは再冷凍せず、冷蔵庫で解凍して早めに飲み切ってください。冷凍したからといって、長期間にわたり品質が保たれると考えないことも大切です。
【トマトジュースの作り方ミキサー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:トマトジュースはミキサーで水なしでも作れますか?
A1:はい。完熟トマトを小さく切り、ミキサーで撹拌すれば、水なしでも作れます。トマトの水分が少なく刃が回らない場合は、いったん停止して材料を小さくするか、少量の水を加えて調整してください。
Q2:トマトジュースを作るとき、皮むきや種取りは必要ですか?
A2:どちらも必須ではありません。皮や種を含めて撹拌できます。なめらかな口当たりを求めるなら皮をむき、種や果肉の粒感が気になる場合は種を除くか、完成後に裏ごししてください。
Q3:トマトジュースは加熱したほうが栄養面でよいですか?
A3:リコピンの吸収効率を重視するなら、加熱や油との組み合わせが選択肢になります。一方、生で作ればフレッシュな風味を楽しめます。加熱によってすべての栄養素が増えるわけではないため、目的や好みに合わせて使い分けましょう。
ミキサーを使ったトマトジュース作りは、完熟トマトを洗って切り、水を加えずに撹拌するだけのシンプルな方法です。皮むきや種取り、裏ごしは必須ではなく、口当たりに合わせて選べます。塩を加えない無塩レシピなら、トマト本来の味を楽しみながら、自分好みに調整できます。
リコピンの吸収効率を意識するなら加熱や油との組み合わせも検討できますが、生のまま飲む方法にも手軽さとフレッシュな風味という利点があります。手作りと市販品のどちらが優れているかを一律に決めるのではなく、味、栄養成分、手間、保存性を基準に選ぶことが大切です。
そして、忘れてはいけないのが衛生管理です。作る前に手や器具を清潔にし、完成したジュースは清潔な容器に入れて速やかに冷蔵し、できるだけ早く飲み切りましょう。2026年も、材料を増やしすぎず、トマトの熟度と濃さを調整する基本のレシピから始めることが、毎日続けやすい手作りトマトジュースの楽しみ方です。