なすの揚げ浸しは、香ばしい皮と、とろっと柔らかな果肉、だしのうま味が一度に楽しめる定番の和食です。家庭でおいしく作るには、なすの皮の切り方、油の使い方、めんつゆの割合、そして熱いうちにつゆへ浸すタイミングがポイントになります。
キッコーマン ホームクッキングやハウス食品、ミツカンなどの公式レシピでも、フライパンで作る揚げ焼き、めんつゆを使った時短調理、しょうがを添える方法などが紹介されています。この記事では、基本の作り方から白だしアレンジ、電子レンジで作る簡単レシピ、作り置きの保存期間まで、家庭で再現しやすい手順をまとめました。
【基本の作り方】なすの揚げ浸しを香ばしく、とろっと仕上げるレシピ

初めて作るなら、フライパンで揚げ焼きにする方法がおすすめです。少量の油で調理でき、揚げ鍋を用意する必要もありません。外側には香ばしい焼き色をつけながら、内側は水分を残して柔らかく仕上げます。
材料(2〜3人分)- なす:3本
- サラダ油:大さじ2〜3
- めんつゆ(4倍濃縮):40ml
- 水:160ml
- おろししょうが:小さじ1/2〜1
- 小ねぎ、みょうが、大葉など:お好みで
めんつゆは4倍濃縮タイプを使った分量です。2倍や3倍濃縮の製品では必要な水の量が変わるため、後述する希釈の目安を確認してください。
作り方は6ステップ- なすを切る。ヘタを落として縦半分に切り、皮目に斜めの浅い切り込みを5mm程度の間隔で入れます。大きいなすは食べやすい長さに切ります。
- 水分を拭き取る。切ってから時間を置く場合は、変色防止のため短時間水にさらしても構いません。調理前にはキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。
- つゆを作る。めんつゆと水を混ぜ、おろししょうがを加えます。浅めの保存容器やバットに用意しておくと、なすを並べやすくなります。
- 皮目から焼く。フライパンになすを並べ、油を全体に絡めてから中火で加熱します。皮目を下にして3〜4分を目安に焼き、焼き色がついたら裏返します。
- 果肉まで火を通す。裏面も2〜3分を目安に焼きます。厚みによって時間は変わるため、箸がすっと入る柔らかさになったか確認してください。
- 熱いうちにつゆへ浸す。焼き上がったなすをつゆに移します。10〜15分ほど置いて味をなじませ、すぐに食べない場合は粗熱を取って冷蔵庫で冷やします。
調理時間はおよそ15〜20分が目安です。なすの大きさや火力、使用するフライパンによって前後します。
キッコーマン ホームクッキングの「なすの揚げびたし」でも、皮目に切り込みを入れ、フライパンで揚げ焼きにしてから、4倍濃縮のめんつゆと水を合わせたつゆに浸す手順が紹介されています。基本の工程を押さえれば、特別な道具がなくても作りやすい料理です。
【仕上がりを左右するコツ】皮の切り方と油の吸いすぎを防ぐ方法
なすの揚げ浸しで失敗しやすいのが、油っぽくなる、皮が硬い、果肉が十分に柔らかくならないという3つの問題です。切り込みの入れ方と油を使う順番を見直すだけでも、仕上がりは変わります。
なすの皮の切り方は「浅く、細かく」が基本皮目に斜めの切り込みを入れると、加熱しやすくなり、つゆもなじみやすくなります。包丁を皮に対して浅く入れ、果肉の奥まで深く切りすぎないようにしましょう。
見た目を華やかにしたい場合は格子状に、手軽に作りたい場合は斜めの切り込みで十分です。なすの両端に菜箸を置いて切ると、包丁が下まで通りにくくなり、切り離しを防ぎやすくなります。
油少なめでもおいしくする3つのポイント- 加熱前に油を絡める:切ったなすに油を回しかけ、表面全体になじませます。油を後から継ぎ足し続けるより、最初に必要量を絡めて焼くほうが調整しやすくなります。
- 皮目から焼く:皮に先に焼き色をつけることで、色よく香ばしく仕上げやすくなります。
- 一度に詰め込みすぎない:フライパンに重ねて入れると焼きムラが出やすくなります。量が多い場合は2回に分けて焼きましょう。
旭化成ホームプロダクツのレシピでも、なすの皮目を下にしてフライパンに並べ、ごま油を使って両面を焼く方法が紹介されています。油少なめの調理では、油を減らすことだけでなく、なす全体に行き渡らせることが大切です。
なお、切ったなすを水にさらした場合は、表面の水分を十分に拭き取ってから加熱してください。水分が残っていると油はねの原因になります。
【めんつゆ・白だしを比較】失敗しにくい味付けと希釈の割合
味付けに迷ったら、まずはめんつゆを使う方法から試してみましょう。だし、しょうゆ、甘みが一つにまとまっているため、調味料を何種類も計量する手間を省けます。一方、白だしは色を濃くつけず、だしの風味を生かした上品な味に仕上げたいときに向いています。
めんつゆの割合は濃縮倍率で変わるめんつゆは製品ごとに塩分や甘み、だしの濃さが異なります。希釈倍率だけで味が完全に同じになるわけではありませんが、まずは次の分量を出発点にすると調整しやすくなります。
- 4倍濃縮:めんつゆ1に対して水4。めんつゆ40mlなら水160ml。
- 3倍濃縮:めんつゆ1に対して水2。めんつゆ50mlなら水100ml。
- 2倍濃縮:めんつゆ1に対して水2。めんつゆ50mlなら水100ml。
ここでの割合は、今回のレシピに合わせた調整用の目安です。商品によって適切な濃さは異なるため、容器に記載された希釈表示を優先してください。最初から濃いつゆを大量に作るより、少し薄めに用意して味を確認するほうが失敗を防げます。
白だしを使う場合のアレンジ白だしで作るなら、なす3本に対して白だし大さじ1〜1と1/2、水150ml程度を目安にし、商品の表示に合わせて調整します。白だしは塩分や濃縮度に差があるため、最初から濃くしすぎないようにしましょう。
しょうがを少量加えると、だしの風味が引き締まります。仕上げに大葉やみょうがを添えれば、すっきりした味わいになります。白だしはしょうゆの色がつきにくいため、なすの色合いを生かしたいときにも使いやすい調味料です。
しょうがはいつ加える?しょうがは、つゆに最初から混ぜても、盛り付ける直前に添えても構いません。最初から加えると全体になじみ、仕上げに加えると香りが立ちやすくなります。おろししょうがのほか、細切りにしたしょうがを添える方法もおすすめです。
辛みを抑えたい場合は少量から、香りを強く出したい場合は食べる直前に追加すると調整しやすくなります。
【調理方法を比較】フライパン・油少なめ・電子レンジはどれがおすすめ?
なすの揚げ浸しは、必ずしもたっぷりの油で揚げる必要はありません。香ばしさを重視するならフライパンでの揚げ焼き、油を控えたいなら少量の油で焼く方法、時短を優先するなら電子レンジを使う方法が選べます。
| 調理方法 | 時間の目安 | 仕上がりの特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 油で素揚げ | 15〜20分程度 | 香ばしく、果肉がとろっとしやすい | 定番の揚げ浸しを楽しみたい人 |
| フライパンで揚げ焼き | 15〜20分程度 | 少ない油でも焼き色をつけやすい | 家庭で手軽に作りたい人 |
| 油少なめで焼く | 15〜20分程度 | 油の量を調整しやすい | 油の使用量を控えたい人 |
| 電子レンジ | 10分前後+漬け込み | 柔らかく仕上がるが、揚げた香ばしさは控えめ | 洗い物や調理時間を減らしたい人 |
時間は一般的な家庭用調理器具で作る場合の目安で、なすの本数や大きさによって変わります。電子レンジ調理は、厳密には油で揚げる揚げ浸しではなく「揚げ浸し風」の仕上がりです。
レンジで作る簡単・時短レシピ電子レンジを使う場合は、なす3〜4本を縦半分に切り、皮目に浅い切り込みを入れます。ごま油大さじ1〜2を全体に絡めて耐熱容器に並べ、ふんわりとラップをかけて600Wで4〜5分加熱します。
加熱後は、なすが十分に柔らかくなっているか確認してください。硬さが残る場合は、様子を見ながら30秒〜1分ずつ追加加熱します。加熱ムラを防ぐため、容器の形やなすの大きさに応じて並べ方も調整しましょう。
めんつゆと水を合わせたつゆに熱いうちに移し、15分以上なじませれば完成です。キッコーマン ホームクッキングの「レンジで簡単!なすの揚げびたし風」でも、電子レンジ600Wで4〜5分加熱し、4倍濃縮のめんつゆと水を合わせたつゆに浸す方法が紹介されています。
電子レンジ調理は油はねが少なく、揚げ鍋も不要です。ただし、素揚げや揚げ焼きのような香ばしさを最優先するなら、フライパンを使う方法が適しています。
【冷やすとおいしい理由】味が染み込むコツと作り置きの手順
なすの揚げ浸しは、できたての温かい状態でもおいしく食べられますが、冷やすとつゆの味がなじみ、全体の味わいがまとまりやすくなります。冷たい副菜として食べるなら、調理後に少し時間を置くのがおすすめです。
味が染み込むコツは「熱いうちに浸す」こと焼き上がったなすを熱いうちにつゆに移すと、つゆが表面になじみやすくなります。皮の切り込みも、味付けをなじませるうえで役立ちます。
加えて、なすを重ねずに浅い容器へ並べると、つゆが全体に触れやすくなります。なすがつゆから大きくはみ出す場合は、ときどき上下を返すと味の偏りを抑えられます。
ただし、長時間漬ければ必ずおいしくなるわけではありません。つゆが濃すぎると塩味が強くなり、柔らかくなった果肉の食感も変わります。まずは10〜15分ほどなじませ、冷蔵庫で冷やした後に味を確認してみましょう。
作り置きに向いている理由なすの揚げ浸しは、主菜を調理している間に作れる副菜であり、作り置きにも活用しやすい料理です。冷蔵庫で冷やしておけば、食事の準備をするときに盛り付けるだけで一品を追加できます。
食べるときに大葉、みょうが、小ねぎ、かつお節などを添えると、同じ作り置きでも印象を変えられます。そうめんや冷やしうどんの付け合わせ、ご飯のおかず、お弁当用の副菜など、幅広い献立に合わせやすいのも魅力です。
ただし、水分が多い料理なので、常温で長く置いたままにするのは避けてください。特に暑い時期は、食べる分だけ取り分け、残りを速やかに冷蔵庫へ戻すことが大切です。
【保存期間の目安】冷蔵・冷凍でおいしさを保つ方法
作り置きしたなすの揚げ浸しは、保存の仕方によって品質が変わります。家庭での冷蔵保存は2〜3日以内を目安に食べ切るとよいでしょう。ただし、これは安全を保証する期限ではありません。調理時の衛生状態、冷却までの時間、冷蔵庫の温度などによって傷みやすさは変わります。
冷蔵保存の手順- 調理後は清潔な浅い容器に移し、粗熱を取ります。
- 室温に長く放置せず、早めにふたをして冷蔵庫に入れます。
- 冷蔵庫は10℃以下を目安に管理し、できるだけ早く食べ切ります。
- 取り分ける際は清潔な箸やスプーンを使い、食べる分だけを取り出します。
厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、冷蔵庫を10℃以下に保つこと、残った食品は浅い容器に小分けして早く冷やすこと、調理済み食品を室温に長く放置しないことが案内されています。なすの揚げ浸しも、こうした基本的な食品衛生の考え方に沿って保存しましょう。
冷凍保存はできる?冷凍すること自体は可能ですが、解凍後はなすの果肉がさらに柔らかくなり、水分が出やすくなることがあります。作りたての食感を重視する場合は、冷蔵保存で早めに食べ切る方法が向いています。
冷凍するなら、清潔な容器や冷凍用保存袋に1回分ずつ小分けして、できるだけ早く冷凍してください。解凍は冷蔵庫内で行い、解凍後は早めに食べ切ります。家庭での冷凍保存にも品質の限界があるため、長期間の保存を前提に大量に作るより、食べ切れる量を調理するのが実用的です。
食べないほうがよい状態酸っぱいなど普段と違うにおい、ぬめり、カビ、明らかな変色などがある場合は食べないでください。見た目やにおいに異常がなくても安全とは限らないため、保存状態に不安がある場合や長時間常温に置いた場合は、味見で確かめず廃棄する判断が必要です。
【なす揚げ浸しレシピ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:なすの揚げ浸しは、めんつゆだけでも作れますか?
A1:作れます。濃縮タイプのめんつゆに水を加え、皮目から焼いたなすを熱いうちに浸せば完成です。しょうがや大葉、みょうがを加えると風味が広がります。希釈倍率は製品の表示を確認してください。
Q2:なすの揚げ浸しは、油少なめでもとろっと仕上がりますか?
A2:仕上がります。切ったなすに油を全体的に絡め、フライパンで皮目からじっくり焼くのがポイントです。果肉が硬い場合は、火加減を調整しながら追加加熱してください。
Q3:なすの揚げ浸しは、どのくらい冷やすとおいしいですか?
A3:まずはつゆに10〜15分ほど浸し、粗熱を取って冷蔵庫で冷やす方法がおすすめです。時間があれば、食べる前にもう一度味を確認して、しょうがや薬味を追加するとよいでしょう。
Q4:白だしとめんつゆでは、どちらがおすすめですか?
A4:手軽さを優先するならめんつゆ、だしの風味と色合いを生かしたいなら白だしがおすすめです。どちらも製品ごとに塩分や濃さが異なるため、少し薄めに作ってから調整してください。
Q5:なすの揚げ浸しの作り置きは何日保存できますか?
A5:家庭での冷蔵保存は2〜3日以内を目安にしてください。ただし、安全性は保存温度や調理環境に左右されます。清潔な容器で速やかに冷やし、冷蔵庫で保存して早めに食べ切りましょう。
Q6:電子レンジだけで揚げ浸しは作れますか?
A6:電子レンジでなすを柔らかく加熱し、めんつゆや白だしに浸す「揚げ浸し風」なら作れます。油で揚げたときの香ばしさは控えめですが、調理時間や洗い物を減らしたい場合に便利です。
なすの揚げ浸しをおいしく作るために、最初に押さえたいのは、皮目への切り込み、油を全体に絡める下ごしらえ、皮目からの加熱、そして熱いうちにつゆに浸す手順です。この基本を守れば、外は香ばしく、中はとろっとした仕上がりを目指せます。
味付けは、手軽なめんつゆなら濃縮倍率に合わせて水を加え、白だしなら商品の表示を基準に薄めから調整します。油を控えたいときはフライパンで揚げ焼きにし、時間を優先する日は電子レンジを使った揚げ浸し風にするなど、目的に合わせて調理方法を選びましょう。
作り置きでは、味をなじませることだけでなく、速やかに冷やして冷蔵保存することも欠かせません。家庭での冷蔵保存は2〜3日以内を目安に、状態を見ながら早めに食べ切ってください。
まずはなす3本とめんつゆで基本のレシピを作り、しょうがや大葉、みょうがなどの薬味で好みの味に整えてみてください。調理方法とつゆの濃さを少しずつ調整すれば、普段の食卓に取り入れやすい、家庭の定番副菜になります。